<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

中小企業しごと魅力発信プロジェクト 東京カイシャハッケン伝 東京カイシャハッケン伝

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うちの社員自慢「企業は人なり!」

うちの社員自慢「企業は人なり!」

ハツタロー
「企業は人なり」「企業は人できまる」
とよくいわれます。 ものづくり中小企業で活躍する、わが社自慢の社員にインタビュー!
ハツタロー
ダイワハイテックス 八尾明子

ダイワハイテックス
八尾明子

ダイワハイテックス 八尾明子

天ぷら屋さんの接客業から一転、男所帯の技術畑に飛び込んだダイワハイテックスの八尾明子さん。 未経験であることも、女性が少ないことも気にしないと語る八尾さんの働きぶりとは?

コミックシュリンカーの組み立てをする八尾明子さん

どんな仕事をしていますか?

コミックにビニール包装をするコミックシュリンカーの組み立てをしています。 開発・設計担当の人が、組み立て方法を実演してくれるので、それに沿って自分でマニュアルを作って量産体制に入ります。プラモデルの組み立てをイメージしてもらうとわかりやすいと思いますが、小さな部品を組みあげていって完成させるのは達成感があります。「あんな小さい部品が機械になって動くなんて」と毎度驚きです。

技術者は男性が圧倒的に多いですが、女性ならでは苦労はありますか?

それが全然ないんですよ(笑)。 入社3年目までは私一人でした。現在でも2人と確かに少ないんですが、私の個人的なキャラクターのせいか、周りからもいい意味で女性扱いされないのでなじんでいます。 もともと、会社には女性の視点を取り入れるために技術職の女性をとろうという計画があったそうです。その点で、性格的にうまく立ち回れそうだからという理由で選ばれたのだと聞いています。 自分では実感がありませんが、他部署の女性社員からは「八尾さんが来てから製造のフロアに行きやすくなった」とい ってもらえるので、役に立てて良かったと思っています。

機械製造の経験はあったんですか?

自宅の本棚と作る程度の工作はしたことがありましたが、機械に触るのは初めてでした。 ただ、ものづくりはもともと好きでしたし、中学の技術の授業で、はんだ付けは得意だったんです。面接ではそれをアピールしました。 もちろん「ネジをどれくらい締めたらいいのか」ということすらわからない状態から始めたわけですから、覚えなければならないことはまだたくさんあります。いまだにネジの締め方が甘いと指摘される時があるので、一つ一つ確実に作業していくことを心がけています。

今後の目標を教えてください。

自分のつくった機械が、お客さんのところでうまく作動して「手間が省けて助かっている」といってもらえるのが、やりがいになっています。 今はまだ営業伝いにしかお客さんの反応をきけていませんが、ゆくゆくは自分でお客さんのところにでむいて、ニーズをくみ取って企画・開発・組み立て・メンテナンスまで全部自分でできるようにするのが目標です。 それで「ありがとう」といってもらえたら、喜びも格別でしょうね。

株式会社友伸エンジニアリング 吉田 薫さん

株式会社友伸エンジニアリング
吉田 薫さん

株式会社友伸エンジニアリング 吉田 薫さん

吉田薫さんは、友伸エンジニアリングに入社して18年目。 ソフトウエア開発を手がける女性技術職としてキャリアを重ね、社内はもちろん、取引先からも抜群の信頼を得ている。

仕事をする眼差しは真剣そのもの

友伸エンジニアリングを選んだ入社動機は?

大学で電子工学を学びましたから、いまでいうリケジョです(笑)。 もっとも、今の仕事もそうですが、電子工学とは直接関係なくとも、ものづくりに携わりたいという気持ちが強く、技術職志望でいろいろな会社を見てまわりました。そこで見えてきたのが、大手企業はシステムができあがっている分、任せてもらえる範囲に限りがあるということでした。 一方、こぢんまりとした会社はやりたいことをやらせてくれそうというのがあって、中でも一番波長が合いそうと弊社に決めました。

お仕事の内容を教えてください。

手がけているのは製品である制御盤をコントロールするソフトウエアの開発です。 身近な例として、立体駐車場や遊園地などのアトラクションをイメージしていただくとわかりやすいと思うのですが、そうした設備を動かすための電力を供給するのが制御盤です。それに加えて、立体駐車場であれば、車を縦に入れるか横に入れるか、どのルートで車を出すかといったことをコントロールしたり、遊園地のアトラクションであれば、どのアトラクションをどんな風に動かすかを操作するのにソフトウエアが必要になります。 ソフトウエアの仕様は設備の内容やどんな機能を持たせるかによりますから、案件ごとにすべてオーダーメードということになります。

お仕事のやりがいはどんなところで感じますか?

ハードウエアとソフトウエアが完成したら、現場に設置し、実際に動くかどうか試験運用をするのも私の役割です。 自分たちの製品が実際に使われる現場を見られるのですから、とてもワクワクします。うまく動いた瞬間は感動ものですし、取引先の担当者から「ありがとう」との感謝の言葉を頂戴すると、やりがいを感じますね。

思い出に残っているエピソードを教えてください。

電気で機械を制御する制御盤は、工場の生産ラインやゴミ焼却場などでも利用されますし、もっと大規模なものとなると、上下水道プラントやダムなどでも不可欠です。納品場所も日本全国いろいろ。 今年2月には、旭川のダムの現場に納品におもむきました。現地の気温は、なんとマイナス15度。 鼻水がつららになってぶら下がるような寒さでした(笑)。現場で不具合を直そうにも、ハンダの温度が上がらずドライヤーで温めながらの作業というすさまじさ。誰かに話したくなるような、そんな体験ができるのもこの仕事の醍醐味ですね。

これから就活をする学生にメッセージをお願いします。

業務内容はすべて会社に入って覚えましたから、理系でも文系でも関係なく目指せる仕事です。 ものづくりの業界は、男性の仕事と思われがちですが、そんなことありません。とりわけソフトウエアの開発は、使う側の視点に立って細かい心配りが必要とされますから女性にこそ向いている仕事だと思います。 ぜひ、多くの女性たちに目を向けて欲しいですね!