<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

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城南地区 株式会社カレア

株式会社カレア 旅行、音楽、脳トレなど、シニア向けの楽しみをみんなで企画から創造!

株式会社カレア

旅行、音楽、脳トレなど、シニア向けの楽しみをみんなで企画から創造!

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東京カイシャハッケン伝!企業
城南地区

株式会社カレア

旅行、音楽、脳トレなど、シニア向けの楽しみをみんなで企画から創造!

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「夢」を叶えるサービス創造ストーリー
旅行、音楽、脳トレなど、シニア向けの楽しみをみんなで企画から創造!

 フィットネスジム、音楽コンサート、旅行、そば打ち体験など、介護の枠を越えたシニア向けサービスを多彩に展開するカレア。高齢者が夢を叶えるための力になりたいという思いが、その全てに凝縮されている。

既存の枠にとらわれない「miketaハッピープログラム」

 介護といえば、食事や入浴の介助、機能訓練などが一般的だが、カレアはそうした枠組みだけにとらわれることのない、独創的なシニアサービスを次々と企画し、都内2か所のデイサービス施設で展開する。各企画は「miketaハッピープログラム」と銘打たれ、フィットネスジム、音楽コンサート、そば打ち体験、旅行、更にはカジノ体験、三ツ星レストランツアーと、いずれもエンターテインメント性にあふれ、なるほど「介護」の従来のイメージとは一線を画している。
 「miketaとは三桁、つまり100歳のことです。外出や旅行、趣味などを年齢で諦めてしまうのではなく、皆さんの『やってみたい!』という前向きな思いを実現させるお力になることが私たちの仕事です。そして、100歳を迎えることが愉しみになる社会を作ること。それがこのプログラムの原点といって良いでしょう」
 田口善彦代表のこの言葉のとおり、カレアの施設は利用者とスタッフの活気であふれ、そこかしこで素敵な笑顔が弾けている。「普段は立ち上がることも億劫にされている方も、カジノ体験が始まると身を乗り出してルーレットに向かって『よし、行け!』と声を上げ、一喜一憂されるんですよ」と田口代表。自らもイベントを盛り上げ、利用者の前向きな変化を肌で感じ取っているという。

body1-1.jpg金融機関勤務時代に介護事業者と取引を重ね、起業を志したという田口善彦代表

利用者とスタッフがともに「やりたい!」を実現できる場

 高齢化が急激に進む日本において、介護サービスの充実はいうまでもなく、自立を支援する「介護予防」が声高に言われている。カレアはまさにその先陣を切る事業者の一つであり、田口代表も「これからの介護は総合サービス産業」と、多彩なサービスの可能性を秘めた業界の将来像を俯瞰する。
 同社では「miketaハッピープログラム」の企画を“ドリームキャッチ企画”と名付けているが、この言葉にも、多彩な企画を通じて高齢者の夢や希望に応えるとともに、スタッフそれぞれの「こんなことをしたい!」という意欲と、自由に実現できる場にしていきたいという思いが込められている。
 「“高齢者向けだからこうすべき”という既成概念にとらわれず、自由な発想で楽しみと感動を生み出していくこと。それが利用者の方々の活力になり、ひいてはスタッフ自身のモチベーションにも繋がっています。もちろん、そうした頑張りに報いる待遇の充実も必要不可欠。当社ではこのプログラムを通じて得たノウハウを生かし、同業者に向けた開業支援・経営支援や研修・セミナーなども行っています。様々な切り口からノウハウを収益化し、それらをスタッフみんなに還元する。そうした好循環を作ることで、スタッフにとって納得感の高い給与水準も確保できているんですよ。この業界で働く者にとって、新しいサービスを企画し、カタチにしていくチャンスはますます広がっていくのは間違いないでしょう」

body2-1.jpg素敵な笑顔でいっぱいの職場。旅行イベントの後には思い出話に花が咲くという

みんなで旅行の計画を練り、自分の子どもも利用者と一緒に参加

 フロアリーダーを務める入職7年目の佐々木悦子さんは、特別養護老人ホームから同社に転職後、「介護に対する意識が変わった」と振り返る。
 「前職では生活介助などのルーティン業務を繰り返す毎日でした。もちろん、その役割が重要であることに違いはありませんが、カレアに加わってからは視野が広がり、『こんなイベントも自分たちで作っていけるんだ』という驚きと刺激の連続だったんです」
 1泊2日の旅行企画も、行き先や立ち寄りスポット、食事処などのアイデアをスタッフみんなで出し合い、ツアーの企画から手配、運営まで自社で全てを手がけているという。
 「『この店のそば、美味しそう!絶対喜んでもらえるよ』と、私たち自身も楽しみながら計画していて、旅行当日も笑い声が絶えないんです。私はこれまで河口湖や那須、浜名湖への旅行に参加しましたが、総勢25名の大所帯で出掛けたこともあります。毎回のように『とても楽しかったよ。次はどこに連れていってくれるの?』と言っていただけるので、次の企画にも自ずと熱が入ります」
 現在、時短勤務で4歳のお子さんの子育てと両立して働く佐々木さんは、旅行にもお子さんと一緒に参加するという。利用者の方々は自分の孫のようにかわいがってくれると笑顔を浮かべる。
 「保育園が休みのときには子どもを施設に連れてくることもあるのですが、利用者の方も同僚も『大きくなったね』と子どもに優しく接してくれます。本当にアットホームな職場で、仕事も育児も楽しく励んでいる毎日です」

body3-1.jpg「利用者の方に喜んでもらうには、まず自分たちが楽しむこと!」と言う佐々木さん

次代を担う子どもたちに憧れを抱いてもらえる職業にしたい

 高齢者にとっては、体力の衰えとともに、認知症も将来の大きな不安要素に挙げられる。認知症対策が介護予防にも直結することから、カレアでは「miketaパワープログラム」と題し、認知症診断や脳トレなどの取組も並行して行っている。そのコーディネーターとして活躍しているのが、佐藤愛子さんだ。
 佐藤さんはカレアに入社後、「NPO法人こころとからだの介護予防協会」が認定するMCI(軽度認知症)診断士の資格を取得し、認知症の前段階である軽度認知症の診断、及び予防プログラムの企画・実施を推進している。
 「イベントでフレンチレストランにおしゃれをして出掛けると、普段は小食の方もいつもと違う雰囲気に心躍らせ、肉料理もペロリと平らげてくれたりするんです。認知症予防も同じなんです。『楽しい!』という気持ちから生まれる活力が、予防の何よりの力。だから、例えば、プロジェクターに脳トレのクイズを映し、利用者の方同士でワイワイと相談し合いながら解いてもらうなど、ゲーム感覚で楽しんでもらえる工夫を考えて実践しています」
 佐藤さんは現在、同社の施設内のみならず、地域の祭りやイベントなどにもブースを設けてはMCI診断や個別アドバイスを行い、介護従事者に向けたセミナーにも登壇して認知症予防プログラムの普及に努めているという。
 「イベントやMCI診断、脳トレなど、私たちの活動を地域全体に広げていくことが目標です。私たちの仕事は、地域の方々と繋がりを広く持ち、様々なサービスを企画・実践しながら地域の活性化に貢献できる素晴らしい仕事。いずれ次代を担う子どもたちに憧れの職業に選んでもらえるように、スタッフみんなで楽しみ、輝き続けていきたいですね」

body4-1.jpg「一人ひとりのチャレンジを後押ししてくれる、温かい社風ですよ」と言う佐藤愛子さん

編集部メモ

 カレアのビジョンには、自由な発想でサービスを企画・開発し、何歳になっても幸せを感じられる社会作りを推進するという決意が込められている。「日本ほど急速な高齢化が進んでいる国はありません。この業界にこれから入る皆さんは、自ら世界に先駆けてシニアサービスの未来を切り拓き、その仕組みを海外へも広げていくチャンスがあるのです」。田口代表のこの力強い言葉からも、同社及び業界全体の今後の可能性、そして働くやりがいの大きさをうかがい知ることができた。

edit-1.jpg利用者の方々から家族のように慕われているカレアのスタッフの皆さん
  • 社名:株式会社カレア
  • 設立年・創業年:設立年 2015年
  • 資本金:1,300万円
  • 代表者名:代表取締役 田口 善彦
  • 従業員数:28名(内、女性従業員数22名)
  • 所在地:146-0085 東京都大田区久が原 3-30-15
  • TEL:03-6410-3296
  • URL:http://www.office-carea.co.jp