充実した環境で主体的に働く社員たちが、 医療・福祉現場に価値あるシステムを提供
<3つの特徴>
●ナースコールの製造販売で国内トップシェア
●社員の自主性を尊重する働きやすい職場
●社員個々が自由に使える年間5万円の研修費
看護・介護の現場で役立つ ナースコールを製造・販売
医療・福祉分野の情報・通信システム専門メーカーとして、病院の看護業務や福祉施設の介護業務の支援システムをトータルに手掛けるケアコム。中でも、看護師や介護士を呼ぶ際に利用するナースコールは、60年以上の歴史に裏打ちされた技術に定評がある。呼び出し機能だけでなく、「どの患者からか」「担当医は誰か」などの情報をスマートフォンで即座に確認できるもので、看護師業務のサポートにも役立っている。
「実際に製品を利用する方々の意見を取り入れ、製品やシステムに反映することを一番に考えています。そのため、当社社員は、頻繁に顧客を訪問し、医療や介護の現場で働く方たちとのコミュニケーションを大切にしています」と、池川社長は自社の姿勢を説明する。
血圧や体温などの患者の状態をリアルタイムでデータベース化するとともに、看護師の勤務状況なども一括管理できる同社独自の看護支援システムは、多くの医療機関で導入されているという。
今後は、東南アジアを中心にした海外での事業展開とともに、新規事業を立ち上げる構想もあるという。その一つとして、野菜や果物などの作物の自社栽培から、作物を使った料理の提供、食生活指導や運動指導まで一貫したサービスの提供も計画しているという。
「少子高齢化が進む中で高齢者の健康維持は重要な課題になります。高齢者の疾病予防を目的とした新規事業で、課題解決に貢献していきたいと考えています」(池川社長)
「スーパーフレックス制度」などで 柔軟な働き方を実現
同社では社員の自主性を尊重するという方針のもと、勤怠制度を整備してきた。
必ず勤務しなければならないコアタイムのない「スーパーフレックス制度」を導入しており、希望者は利用することができる。また、コロナ禍を機に在宅勤務制度も正式に導入した。
さらに、有給休暇の積極的な取得も推奨し、めりはりのある働き方ができる環境を整えている。
入社5年目、SI設計グループで看護支援システムの現場導入に携わっている伊藤主任は、2児の父親。家族の安心、安全のために、基本的に在宅で勤務しているという。
「通勤時間を節約できるので効率的に働くことができ、子育てとの両立もさせやすく助かっています。また、有給休暇も取得しやすいので、家族との時間を充実させられます」
同社では働きやすい環境をさらに実現させようと、週休3日制の導入も検討中だという。
「個々の社員が快適な環境で働き、本当にやりたいことを見付けてほしいと、副業も認めています」(池川社長)
OJTで現場を知ることを重視し、自発的な成長をサポート
同社の新入社員は、まず2カ月間で基本的なビジネスマナーや事業内容を学び、その後4カ月間掛けて各部門をローテーションし、主要業務を体験。配属後には、OJTを通して実践的なスキルを身に付けていく。
「現場を通じて学ぶことが肝要と考え、先輩社員と一緒にお客様を訪問したり、一つひとつ丁寧に指導を行うなど、きめ細かいOJTを実施しています」(池川社長)
さらに、同社では、社員一人ひとりの成長を促すために、全社員を対象に1人当たり年間約5万円の研修予算を割り当てている。外部研修への参加や、資格取得のための参考書の購入など、知識やスキルの向上のためにそれぞれの社員が自由に活用できるという。
入社1年目、東京第1支店で営業として医療機関や介護施設などを担当する田中さんは、研修予算を活用して業務に関連する書籍を購入するなどして、営業や看護の勉強に励んでいるとにこやかに話す。
「コロナ禍での在宅勤務中は、少しでも業務知識を増やそうと自宅で課題や勉強に励んでいました。専門書は高額なので、補助があるのは助かります。今後は、研修予算を利用して外部の研修にも参加してみたいです」
社長からメッセージ
相手の気持ちをくみ取り、主体的に働こう 使い勝手の良いシステムを開発するためには、顧客のニーズをいかにくみ取って製品づくりに反映するかが重要になります。したがって、お客様からニーズや要望を引き出すためのコミュニケーション力は欠かせません。当社では営業だけではなく、エンジニアも既存のシステムの改善点を見付けて提案していきます。より良いものにするためにはどうすれば良いかを主体的に考える姿勢も大切です。今後、さらに付加価値の高いシステムを提供していくために、可能性を秘めた起業家精神を持った人と働きたいと考えています。
●第24号 (2021年3月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。