東京カイシャハッケン伝!

MENU

株式会社クリエイティブキャスト

  • 城南地区
  • 情報通信業

システム開発業務の自動化をリードしながら次世代エンジニアを育む

システム開発業務の自動化をリードしながら次世代エンジニアを育む

コンピュータシステムの開発に加え、エンジニア不要のシステム運用を可能にするAI(人工知能)事業にも注力しているクリエイティブキャスト。次世代を先取りするツールを起点とした教育体制や、働きやすさを推進する制度が充実している。

システムのAI化で新規市場を開拓

 2003年の創業から一貫して、コンピュータシステムの開発と運用保守を手掛けてきたクリエイティブキャスト。金融業界向けの業務システムを開発する一方で、顧客企業におけるエンジニア不足を解消するAI事業にも積極的に取り組んでいこうと2009年、同業他社に先駆け、「ジェネクサス」というツールの取り扱いを開始。これは、人が担ってきたプログラミング作業をロボットに任せる自動開発ツールで、同社ではその導入を支援するサービスを展開する。
 ジェネクサスの導入により、それまで開発に6カ月掛かっていたプロジェクトが2~3カ月に短縮でき、工数が短くなる分コストも削減することができる。
 更に導入企業からはシステムを運用するためのノウハウも提供してほしいというニーズも高く、顧客企業向けの教育事業も手掛けている。現在、ジェネクサスならびに教育事業の売り上げは、全体の2~3割をしめ、同社の成長を支える基軸となっている。
 また有志の社員で勉強会を開催し、課題の検証などにも取り組んでいる。
 「今後、システム開発の自動化が進むことが予測される中、業界をリードする企業となるべく、力を尽くしていきます」(佐々木代表)

body1-1.jpg
「仕事か家庭かを選ぶのではなく、双方とも充実させてほしい」と話す佐々木代表

講師経験を通して対人スキルを鍛える

 新時代を標榜する事業に積極的な姿勢を見せながらも、従来型のシステム開発事業のウェイトも大きい。現場で活躍できるエンジニアを育てるべく、対人スキルアップに力を入れていると、教育事業グループでリーダーを務める、5年目の高岡さんは話す。
 「システムエンジニアはまず設計書にしたがってプログラムを書くことを学びます。しかし、現場では、プロジェクトにおいて肝となる設計書に情報が不足していることも少なくありません。そこで求められるのが、顧客企業や技術者と交渉しながら主体的にプロジェクトを進める高度なコミュニケーション能力です」
そうしたスキルは、システム開発が自動化される中で更に重視されると同社では考え、外部向けに提供する教育事業の講師を社内の若手エンジニアに務めさせている。
 「人に教える経験を通して、コミュニケーション力やコーチングスキル、リーダーシップが養われます。大規模なプロジェクトであっても、外部の技術者と上手くコミュニケーションを取りながら進められるようになります」(高岡さん)

body2-1.jpg
ジェネクサスの開発業務は、重圧もあるが、その分成長できると話す高岡さん

子どもの成長を見守りながら働ける

 社員一人ひとりが自らのライフステージに合わせて働けるよう、雇用環境づくりも積極的に進められている。中でも目を引くのが、子連れ出勤の導入である。
 同社には、子どもの面倒を見ながら社員が働けるキッズスペースがある。1歳の子どもを連れて利用するデザイナーの須田さんがこの制度の考案者。
 「子どもの成長を側で見守りたいという気持ちから、産前産後休業の後しばらくは在宅で仕事をしていました。しかし、もっと社員とコミュニケーションを取りたいと、代表に子ども連れで作業できるスペースを提供してもらえないか相談しました」
 須田さんの要望に二つ返事でOKしたという佐々木代表。出産を機に会社を離れる社員が減るなどのメリットも得られ、社内の評判も上々という。現在、須田さんは、週2日はこのキッズルーム、そのほかは自宅で働いている。
 「子どもの成長はあっという間です。側にいられてなおかつ仕事もできているので、毎日が充実しています。受け入れてくれた会社に感謝していますし、今後も、女性が働きやすい環境づくりを進める提案をしていきたいです」(須田さん)
 同社には、社員一人ひとりの声に耳を傾け、応援する社風が根付いている。そうした環境で社員は、プライベートと仕事のバランスを取りながら、日々各々の職務にまい進している。

body3-1.jpg
IT企業には珍しいポップな内装は、明るい気持ちで働けると社員に好評

ここがポイント!働くやりがい!

人と関わりながら、ものを作る喜びが得られる
 システムが満たすべき要件を最初に定めて開発に当たるのがシステム開発の一般的な流れ。しかし、ジェネクサスを扱うためのソフトウェア開発では、試しに作る、作ったものを顧客に見せては直す、という流れを繰り返して完成を目指す。顧客や開発チームと密にコミュニケーションを取る分、対人スキルが磨かれると同時にプロジェクトチームの一体感、そして完成時の喜びも増す。それが同社で働くやりがいとなっている。

edit-1.jpg
バーカウンターなど社員交流を促す工夫が髄所にうかがわれる

●第17号 (2019年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
株式会社クリエイティブキャスト
設立・創業年
設立年 2003年12 月
資本金
1 億円
代表者名
代表取締役社長 佐々木 孝仁
従業員数
80名(内、女性従業員数29名)
所在地
108-0075 東京都港区港南2‐14‐14
TEL
03-5769-3288