<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

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城東地区 株式会社クリエイティブワークス

株式会社クリエイティブワークス 社員目線で最善の働き方を模索する企業文化が信頼を育む

株式会社クリエイティブワークス

社員目線で最善の働き方を模索する企業文化が信頼を育む

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城東地区

株式会社クリエイティブワークス

社員目線で最善の働き方を模索する企業文化が信頼を育む

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仲間を大切にする経営ストーリー
社員目線で最善の働き方を模索する企業文化が信頼を育む

 制度ありきではなく、社員が働きやすいように臨機応変に環境を整える。そんなクリエイティブワークスの仲間を大切にする企業文化は人材を育て、顧客への信頼獲得に繋がっている。

事業拡大を支えてきたのは技術を持った人材

 クリエイティブワークスはフリーランスのSEが集まって設立した会社である。仲間が集まって誕生した会社だけに社員間の距離が近くアットホームな雰囲気に包まれ、社員同士が助け合うという風土が根付いている。
 「長くフリーランスのSEとして働いていたのですが、ある取引先の方から法人にしたほうが仕事を依頼しやすくなるとアドバイスされ、3名の女性SEに声を掛け会社を立ち上げたんです。その後、フリーランスのSEや他業界からの転職者、新卒求職者などが続々と入社し、現在は33名が在籍するまでになりました」と同社の成り立ちを説明するのは中島賢太郎代表である。
 社員が増えるにしたがって業務内容も変化していく。会社設立直後は業務システムの構築が多かったが、その後、商品やサービスをインターネット上で販売するためのサイト、いわゆるECサイトの開発を手掛けるようになり、業務システムの構築と並ぶ事業として同社の成長に寄与した。
 そして現在では自社製品の開発にも力を注ぐ。例えば東京都の「先進的防災技術実用化支援事業」に採択された防災用のスマホアプリ開発である。これは震災などの災害時に避難場所を表示し、誘導してくれるという案内アプリで、通信できない状況に陥ることが想定される災害時に活用できるようにオフラインで誘導できる機能を備えている。さらに海外旅行客の利用を見込んで英語や中国語など多言語に対応する機能も備えた優れものという。

body1-1.jpg中島賢太郎代表もSE。だからこそ社員のスキル向上を最大限にサポートする

社員間で教え合う文化がスキルの向上に繋がる

 同社の事業拡大を支えてきたのは人材、と中島代表。業務の多くは顧客の職場に常駐するケースが多く、いうなればSEの技量がそのまま信頼関係に繋がるのだ。そこで気になるのが人材育成方法だ。それを中島代表に尋ねると、入社直後に導入研修を行うが、それ以降は先輩SEが後輩をマンツーマンで教えるスタイルと至ってシンプルなもの。もともと、フリーランスで活躍してきたSE集団だけに、WEBデザインの講師経験や、コーチングノウハウを持つ社員も在籍するため、SEの経験がない他業界の転職者や新卒者も短期間に育成できるというわけだ。
 「入社後2か月間はSEに必要な基本知識を学ぶ導入研修を行い、その後、社内OJTで4か月間みっちり技術を習得します。つまり、入社半年でお客様の職場に赴きシステム構築に当たりつつ、先輩社員の下でスキルを身に付けていくことになります」
 いわば昔ながらの師弟関係の良い部分を踏襲することで、社員が一堂に会する機会が少ないという同社の社員間の距離を縮め、活発な交流に繋がっているのだ。

body2-1.jpgクリエイティブワークスのオフィスは笑いにあふれ、活気に満ちている

育児と両立するために一時は在宅で働く

 先輩が後輩の面倒を見ながら社員全員のスキルの底上げを図ってきた同社だが、社員がいきいきと働けるのは中島代表の対話重視の経営方針にあると社員は口をそろえる。
 設立間もない時期に入社した田邉由紀子さんも、社員は仲間だという経営姿勢の恩恵を受けた一人。現在は子育てをしながら時短勤務で働く。
 「前の職場ではワーキングママが少なく、女性として目指す働き方のモデルがなかったんです。それがきっかけで転職を考えました。転職面接時にそれを中島代表に話すと、『当社は色々な働き方ができますよ』と前向きな答えを頂けたんです」
 同社に転職後は、その言葉通り、育児休暇前に中島代表と休暇後の働き方を話し合い、在宅勤務という働き方になり、約2年間は子育てをしながら自宅で開発(プログラミング)などの業務に当たった。そして子どもが幼稚園に入園すると、9時半から16時まで働く時短勤務に変更。現在は自社製品である防災アプリの開発に携わっている。こうした従業員の柔軟な働き方を支援する同社は「TOKYO働き方改革宣言企業」になっている。
 「小さな子どもとずっと一緒にいながら仕事ができたことに感謝していますし、今も幼稚園の送迎も問題なくできる働き方に満足しています」と笑顔の田邉さん。その表情を見ていると、社員一人ひとりの状況に応じた働き方を実現してきた同社の経営方針が、確かな成果を上げていることを感じずにはいられない。

body3-1.jpg今は時短勤務で働きながら自社製品のアプリ開発を手掛ける田邉由紀子さん

社内の良好な人間関係はSEとしての成長にも好影響

 2010年に入社した馬見塚千尋さんは、学生時代に機械工学を専攻していたが成長著しいIT業界の将来性を見据えてSEを目指した。そして尊敬する学生時代の先輩が同社で働いていた関係から会社訪問をする。そのときに中島代表の人柄と社内の雰囲気に好感を抱いて決意したと入社の経緯を話す。
 とはいっても機械工学を専攻していた馬見塚さんにとってSEの知識は皆無に等しい。多少の不安を覚えていたが、クリエイティブワークスの手厚い支援体制でみるみるスキルが身に付いたと喜ぶ。
 「私のレベルに合わせて丁寧に教えてくださるので、思っていたよりも早く知識を身に付けることができたと感じています。しかも当社は幅広い分野のシステム開発に関わっているので、SEとしての引き出しが増えるのも嬉しいですね」
 新人時代をそう振り返る馬見塚さんは、人事系の業務システムを皮切りに、旅行会社や引っ越し会社のECサイトなどの構築を手掛けてきた。新しいプロジェクトに参加するたびに新しい業界の業務知識も身に付けている。そして、その知識は会社としての実績にも繋がるという相乗効果を生んでいる。
 もちろん、こうした成長の裏には馬見塚さん自身の努力があったのはいうまでもない。休憩時間や休日を利用しながら、複数のプログラミング言語や各種資格取得のため独学で学んできた結果でもある。将来の夢は「障がいのある方がPCやスマホを利用しやすくなるアプリの開発」だという。SEになって8年目を迎えた馬見塚さんの夢は大きく広がっている。

body4-1.jpg休憩時間などを利用しながらSEとしてのスキルを磨く馬見塚千尋さん

編集部メモ

職場は異なっても社員の交流は活発

 顧客の職場に常駐してシステムを構築する受託型IT企業は、社員それぞれが異なるプロジェクトに参加しているために、社員間のコミュニケーションが希薄になる傾向がある。ところが同社の場合は趣を異にする。「仕事が終わって時間があれば、会社に顔を出す社員は多いですね。みんなに会っておしゃべりをしている時間は楽しいですね」
 また同社では月に1回のペースで全社員が集まる定例会が開かれる。業務報告や専門知識・技術の勉強会としての位置付けの催しだが、親睦を深める良い機会にもなっていると馬見塚さんは語る。そうした集う場、集う心が同社の活力になっているに違いない。

  • 社名:株式会社クリエイティブワークス
  • 設立年・創業年:設立年 2007年
  • 資本金:1,000万円
  • 代表者名:代表取締役 中島 賢太郎
  • 従業員数:33名(内、女性従業員数9名)
  • 所在地:130-0026 東京都墨田区両国2-16-5 あつまビル7階
  • TEL:03-3633-2477
  • URL:http://www.creative-works.biz
  • 採用情報:ホームページよりお問い合わせください