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橋本電気株式会社

橋本電気株式会社 未経験の私に何ができるか。建設業界に飛び込んだ二代目女性社長

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未経験の私に何ができるか。建設業界に飛び込んだ二代目女性社長

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会社継承ストーリー
未経験の私に何ができるか。建設業界に飛び込んだ二代目女性社長

 橋本電気株式会社は、スーパーゼネコンと呼ばれる大手建設会社の一次下請け業者として、テーマパークや学校、病院、官公庁施設といった大型案件を任される信用度の高い電気工事会社。創業者である父親から会社を継承した橋本明子社長は異業種からの転身。就任にあたり自らに課したのが、「自分は会社のために何ができるのか?」だった。

未経験ながら社長に就任

 もはや戦後ではないという言葉が流行した1950年代後半、わが国は驚異的な経済成長時代に突入し、各家庭に家電が急速に普及していった。それに伴い、建物内のそこここにコンセントを配置するための配線工事が必要になった。橋本電気株式会社はそうした時代の後押しもあって1958年に創業。実績を重んじる建設業界だけあって創業当初こそ苦戦したというが、ニーズの勢いにも助けられ、確かな仕事ぶりがひと度、大手ゼネコンから認められると、業績は右肩上がりを続け、やがては現在の本社所在地である豊島区北大塚に自社ビルを構えるほどに成長した。
 「父が熱心な仕事人間だったことも会社発展の理由でしょう。私たちが起きる前に出かけて行って、夜は寝静まってから帰ってくるような毎日。休日も得意先とのゴルフでしたから、顔を合わせるのは盆暮れ正月ぐらいのものでした。それぐらい仕事が好きで生きがいだったのでしょうね」
 と振り返る橋本明子社長が2代目社長に就任したのは2005年。59才という年齢に加えて全くの異業種からの転身だったというから驚きである。
 「学生時代から、継いでくれないかという話はちらほらあったんです。でも、私は私でやりたいことがありましたから、冗談はやめてよと軽く受け流していたんです。その後、電気工事とは全く関係のない業界で30年以上働きました。気持ちが動いたのは55才の頃に『頼むから継いでくれ。絶対にお前に継いでほしいんだ』と頭を下げられた時でした。親にここまでさせてしまうのは親不孝だと思い、その後、散々悩みましたが、私もやりたいようにやってきたので会社を継ぐ決心をしたのです」

body1-1.jpg社長就任時を振り返る橋本明子社長

会社のために、私は何ができるか

 やるからにはベストを尽くさなければならない。そう決意した背景には、ある偉大な政治家の就任挨拶があった。
 「私には長年、大事にしている言葉があるんです。1961年にジョン・F・ケネディ大統領が就任演説で話した『国があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何を成すことができるのかを問おうではないか』という言葉です。国を学校や家庭に置き換えてみると、それまでの私は環境のせいにして不満を言うこともありました。しかし、私の人生の主人公は他ならぬ私なのだから、周りに何かしてくれることを待っているのではなく、私には何ができるのか、前を向いて考えることが大切だと気付かされたのです」
 演説から40有余年。その言葉をよすがに社長就任。自分に何ができるのかという自らの問いに出した答えは、新入社員のように平身低頭しての営業活動だった。
 「たしかに税理士の方から貸借対照表の読み方といった経営のイロハを学びましたが、帳簿で経営改革に乗り出そうなんて考えは露ほどもありませんでした。電気工事という仕事も同じで、にわか仕込みの技術や知識で、腕のある従業員に物申すなんて愚の骨頂。何より父の代から受け継がれてきた技術を身につけている従業員たちに全幅の信頼を置いていましたから、口出しする必要はないと考えました。ですから、できないことだらけの私が唯一できるのは、ひたすら営業に徹することだったんです」
 私について来いというワンマン経営者も少なくない中で、私にできるのは営業だけと素直に話すトップの姿は新鮮に映る。そんな橋本社長は就任から9年経った現在でも、ゼネコンの購買部へ足繁く通い、現場を取り仕切る工事長への挨拶も欠かさないという。
 ひたむきな橋本社長は従業員からの信頼も厚い。入社14年目、内線工事部の本橋和也さんも橋本社長を慕う一人だ。

body2-1.jpg仕事が大変な時もあるが、その分、明かりが点いた時の達成感はひとしおという本橋和也さん

女性の建設業界への進出

 本橋さんの仕事は、現場の職人を取りまとめる現場代理人。現場に赴いて図面通りの工事がなされているかをチェックするのはもとより、見積もりの作成や現場規模に応じた職人の手配までと工事現場の全てを取り仕切る。
 「設計図にはスピーカーを取り付けたいとか、こんな照明器具を入れるとかの大まかな指示があるだけです。それを実際にどこにどんな風に設置するのか、より詳細な施工図に描き起こす作業もあります。他にもクライアントによってケーブルを6本束ねていいとか、5本しかダメといった細かいルールもあるので、それを職人さんたちに周知徹底するのも大切な仕事のひとつです」
 そんな本橋さんは新社長へ交代した時のことをこう振り返る。
 「男性が多い業界ですから、女性で大丈夫かなというのが本音でした。ところが蓋を開けてみると、女性ならではの感性が存分に発揮され、職場の雰囲気がいい方向に変わったと思います。例えば、『調子どう?』なんてちょくちょく声をかけてくださるなど、従業員ひとり一人に気さくに接してくれていますよね」
 とその人柄を礼賛。とりわけ、技術者に対しては、尊敬の念を持って接してくれているのが伝わってくるようだともいう。
 本橋さんは後輩指導にも余念がない。入社1年目の木谷明里さんも本橋さんの指導を仰ぐ一人で、女性ながら本橋さんと同じ現場代理人の業務に従事しているという。
 「男性の多い業界ですから迷いもあったのですが、20代後半あたりから、私が本当にやりたいことは何だろうという思いが強くなってきたんです。考えた結果、電気工事士の父と同じ道を歩むことにしました」
 5年間勤めていた職場を離れた木谷さんは都立職業能力開発センターの電気工事科に通い、電気工事会社への就職に向けた様々な知識や技能を身につけた。
 「座学と実技で電気工事の基本を学び、国家資格である電気工事士の資格も取得しました。下は高校卒業したての人や上は30才以上の方もいましたが、和気あいあいとしていて、久々に学生に戻ったかのような、楽しい一年間でした」
 卒業後、同社に入社した木谷さん。男性ばかりのところでやっていけるかという懸念は、杞憂に終わったという。
 「現場の職人さんは一見強面でも、話してみると優しい方が多く、大工の方が『頑張ってるね』なんて気さくに声を掛けてくれることも少なくないんですよ」
 国を挙げて建設業界への女性進出を推し進めているが、国土交通省によれば建設業界における女性が占める割合は13%。木谷さんのような技術者になると4.5%だという。木谷さんは少ないながらも興味を持って建設業界にチャレンジしてくる女性のために、現場の女性用仮設トイレや更衣室の設置といった環境面での改善もしていきたいという。木谷さんのようなチャレンジ精神溢れる女性が、女性の建設業界進出という道を開拓していくに違いない。

body3-1.jpg先輩からのアドバイスに真剣に耳を傾ける

編集部からのメッセージ

自分の目で見て感じたことを信じる

 木谷さんは就職活動の際にいくつかの会社を見学して回ったという。
 「弊社は女性社長ということもあって、安心感がありましたし、社長と従業員が気さくに話しているのを見た時に、ここでならずっと働いていけると感じたんです」
 求人票やHP上のいわば表面的な情報も確認する必要はあるが、百聞は一見にしかず、自分の目で見て、会社の雰囲気を肌で感じることも大切というわけだ。木谷さんの直感は正しかったようで、和気あいあいとした雰囲気のもと、時には先輩のフォローを受けながら、やりがい十分の仕事に日々邁進している。

edit-1.jpg「建設現場の仕事はやりがい十分です」と話す木谷明里さん

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