ホスピタリティーでお客様も社員も幸せにするストーリー
ライフ・ワーク・バランスの充実と「顔の見える」システム開発が魅力
様々なシステム開発や、自社オリジナルの金融ソリューションを提供する、フラクタルシステムズ。専門性とホスピタリティーを重視する同社は、システム開発を一気通貫で担うことにより、顧客からの信頼も高い。システム業界では珍しく残業が常態化していないため、プライベートも充実。環境面も魅力にあふれる企業だ。
ホスピタリティーが作る「貢献できる技術」
システムエンジニア(SE)と聞くと、技術力や専門性が問われる印象が強い。だが、おもてなしの心であるホスピタリティーも同じくらい大切だと考える会社がある。それが、システム開発や金融ソリューション(ビジネス上の課題や問題を解決するための仕組みのこと)を手掛ける、フラクタルシステムズである。
中川社長は、「システムは進化し続けますから、常にスキルをアップデートしていくことは大切です。しかし、システムを使うお客様に貢献できたとき、初めて技術は価値を持ちます。ですからテクノロジーとホスピタリティーの両方を、社是に込めています」と語る。
2017年からは、お金にまつわるオウンドメディア(自社で運用する広報物のこと。サイトをさすことが多い)『マネべる』の運営を始めた。これも同社が大切にするホスピタリティーを体現した形だ。
「当社の主な顧客は金融機関です。世の中には株や投資信託に関心はあるけれど、いきなり銀行や証券会社の窓口に出向くのはハードルが高いと感じる人も少なくありません。金融機関にとっての潜在顧客に向けて情報発信することは、ひいては私たちのお客様への貢献につながると考えています」(中川社長)
ホスピタリティーは、社風にも現れている。業務管理部の米田さんは、「部署に関係なくフランクですね。入社1年目ですが、エンジニアの皆さんともすぐ打ち解けることができました。管理職の方とも気軽に話せます」と、居心地の良さを魅力に感じている。
工程の川上から川下まで顔の見える開発が強み
金融ソリューションは自社が開発した独自のパッケージを持ち、システム開発では課題の抽出から設計、メンテナンスまで、一連の工程を一気通貫で担う。
「設計だけ、プログラミングだけ、保守だけといった仕事の受け方ではなく、川上から川下までを自社で完結します。人の顔が見える開発が、お客様の信頼につながっているのだと思いますね」(中川社長)
そのためユーザーとの距離が近く、エンジニアは取引先で作業を進めることも多い。ソリューション開発部で SEを務める堀田さんは、顧客である地方銀行に常駐して3年になる。
「出向先によって、雰囲気は全く違います。お客様の志向を理解した上で、こちらから改善点の指摘や提案をするように心掛けています」
学生時代に経営学を専攻していた堀田さんは、システム開発に興味はあったが未経験だった。しかし入社後の研修で2カ月かけてプログラミングを基礎から学び、実務を通じて理解を深めた。
「同じチームには、SE歴 10年を超えるベテランの先輩方も。みなさん経験豊富で、教わることが多いです。最近は新人がチームに加わったこともあり、自分が教える機会も増えてきました」(堀田さん)
残業を最小限に抑えたメリハリある働き方を実現
社内では、少数とはいえ女性のSEも活躍している。中川社長は「細やかな作業も多いですし、スケジュールに合わせタスクを完遂する必要もあります。一般に女性が得意とされる素養を活かせる仕事だと思いますね」と話すように、女性への期待も大きい。
中には、2人の子どもを育てながら現場業務をこなすSEもいるという。ライフイベントを踏まえた上でキャリアパスを描けるのは、個別の事情に応じて勤務条件を調整しているからだ。
「細やかな対応ができるのは、弊社のような小規模な組織の強みと捉えています。在宅勤務を取り入れながら両立している社員もいます」(中川社長)
働きやすい環境の実現は、一部の社員に限った話ではない。早い段階から長時間勤務の是正に着手し、2018年度6月時点の月間平均残業時間は7時間と、ライフ・ワーク・バランスの充実を図れる環境にある。
「入社以降、無理のある働き方をしたことはほとんどありません。オンとオフを区別しやすい環境です」(堀田さん)
今後は主力の金融分野に限らず、業種を越えたITとの融合が、フラクタルシステムズにとっての使命だと捉える。
「もはや、身の周りのすべてがITと結び付く時代です。ファッションや農業などシステムとは異なる分野に興味のある人も、一度は IT分野でキャリアを築く時期があっても良いと思います。当社で活躍のステージを見出してくれたら嬉しいですね」と中川社長。あらゆる可能性を秘めた組織であることは、間違いない。
ゆったりソファーでひと休み!新設のリフレッシュスペース
エンジニアは集中力を必要とする業務も多く、高いパフォーマンスを発揮するには休憩も大切です。そこで2018年6月、執務スペースに新しくリフレッシュスペースを設けました。
窓側に面した明るい空間に、テーブルやソファを配置。オンからオフへ気持ちを切り替えられるように、あえて仕切りの壁を高く設けています。カプセル式のコーヒーメーカーやボトルウォーターなど、好きな飲み物でほっと一息できるのもポイントです。社員からも好評で、特にみんなでテーブルを囲んでのランチタイムは、良い気分転換になっています。
社長いわく、「目標はおしゃれなカフェのようなくつろぎ空間」なのだとか。先日も率先して家具を組み立てていました(笑)(米田さん)
●第14号 (2018年10月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。