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城南地区 株式会社FTG Company

株式会社FTG Company 創業7年で5か国41店舗!社員一人ひとりの成長が会社全体の成長を支える!

株式会社FTG Company

創業7年で5か国41店舗!社員一人ひとりの成長が会社全体の成長を支える!

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東京カイシャハッケン伝!企業
城南地区

株式会社FTG Company

創業7年で5か国41店舗!社員一人ひとりの成長が会社全体の成長を支える!

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目標を見据えた未来創生ストーリー
創業7年で5か国41店舗!社員一人ひとりの成長が会社全体の成長を支える!

 都内を中心に「大阪焼肉・ホルモン ふたご」など新ブランドを続々と展開するFTG Company。その成長の源は、スタッフ全員が目標を持って努力する姿勢だった。

スタッフと客のコミュニケーションを生む業界初のシステム

 焼肉店のメニューを見ると一人前の皿に盛られる肉は概ね100グラムとなっている。このグラム数、実は客本位の量ではなく、提供する店側の都合によるもので、一人前100グラムの盛り付けでないと採算が合わないのだという。ふたごではその常識に挑戦。約半分の量を半分の値段で提供という大胆なサービスを展開し人気を集めている。サービスはそれだけではない。普通、焼肉店では焼き手は客自身。しかし同店では、いい肉を最高の状態で味わっていただくには、肉を知るスタッフが焼くのが一番と考え、スタッフが客の目の前で焼くというシステムを取り入れている。
 「はじめは他の焼肉店と同じようにお客様に焼いていただいていたんです。ところが、観察していると焼き過ぎたり、焦がしてしまったりするお客様が実に多いということに気づいたんです」
 少ない量での提供やスタッフが焼くシステムはふたごが業界初だと胸を張る李純哲社長。このシステムに変えてよかったのは、客に美味しく提供できるということだけではなかったという。焼いている間スタッフがテーブルにつくことで、客とのコミュニケーションが図れ、それがリピーターを呼び、店の評判を上げたというのだ。
 「お客様と接する機会が多く、喜ばれる接客をすれば『あの人に焼いてもらいたい』『今日あの店員さんいる?』といったように指名をいただけることもある。それは大きなやりがいになっていますね」と語るのは入社3年目の西坂将さんだ。

body1-1.jpg下北沢店の外観。「気軽に入れる焼肉店」を作る工夫がそこここになされている

大事なのは「当たり前を当たり前にすること」

 西坂さんは、学生時代からアルバイトスタッフとしてふたごで働いていた。そのころからFTG Companyに入社しないかという誘いはあったが、そのつもりはなく、異業種を目指して就職活動をしていたと明かす。
 「実のところこの仕事という明確な目標はなかったんです。いつかは起業して社長になりたいという夢があって、就職はその前段階としての位置付けでしかなかったのです。ですから、なんとなく就職活動をする日々でした」
 そう振り返る西坂さん、就活中にふとふたごを改めて見渡してみると、社長も副社長もすごく楽しそうに仕事をしている。1スタッフとしてだけでなく、いつか独立することを考えると、この会社、この業界は面白いと思えてきたのだという。
 そうして同社に入社を決めた西坂さんは、入社半年で店長に抜擢され、今年5月からはスーパーバイザーとして5~6店舗の運営を監督している。まさに、会社の期待を一身に背負ったホープそのもの。異例ともいえるスピード出世だが、接客業としての特別な才に恵まれているわけではないと断言する。
 「心がけているのは当たり前のことを当たり前にやること。それは接客などの具体的な行動だけでなく、感謝もそうですし、目標に向かっての姿勢も同じで、そうした基本的なことをきちんとすることを大切にしています」

body2-1.jpg最年少スーパーバイザーとして会社の期待を背負う西坂将さん

スタッフとして、個人として、目標に向かってまい進する

 西坂さんが店長になって担当したのは、渋谷の2店舗。一方はできたばかりの新店、一方はにぎやかなセンター街に位置する店舗だった。新店では、はじめの3ヶ月ほどはほとんど客がこない状態が続いたという。
 「ポスティングや法人営業もしましたが、日々の営業に勝る販促はないと信じて頑張りました。数ある飲食店の中から、何の実績もない新参店にお越しいただいたという感謝もありましたし、それが伝わるように全力で接客するよう努めましたね」
 たとえば、ふたごでは客を見送る際、店外に出てお辞儀をする。客が振り返らないこともあるし、無反応のこともある。それでも西坂さんは決して疎かにすることなく、毎回しっかりとお辞儀で見送るのを徹底している。そうした地道な努力が実って、新店は軌道に乗り、人気店舗のひとつにまで成長した。
 センター街店でも西坂さんの活躍は目覚しい。昨年12月には、予算を大きく超える売り上げで、その店舗での月毎の売り上げの最高額を達成した。
 「『今月はやってやろう』と、1日から目標に向かって取り組んでいました。はじめは無理だと思っていたスタッフもいたようですが、月半ばくらいでだんだん目標達成が見えてくると、店一丸となって達成を目指しはじめました。チームの強さを感じましたね」
 店長自身が目標に向かって努力する姿を見せればスタッフもついてくる、その好例といえよう。そんな西坂さんの大きな目標は独立して自分の店を持つことだ。同社には独立支援制度があり、店長以上を2年務めればその制度を利用できるのだという。
 「社長になりたいという漠然とした『夢』でしかなかったものが、今では『目標』になっています。李社長に対するプレゼンや面接など、独立への道は決して簡単ではないそうですが、スーパーバイザーとしてしっかり経験を積んで、認められる力をつけたいですね」と、西坂さんは力強く語った。

body3-1.png2015年5月にOPENしたNYC店。海外での活躍を目標に入社し、がんばっている社員も多い

「世界中に日本の食文化を根付かせたい」FTGの海外展開

 2010年に設立された同社だが、実は設立当初は「株式会社ふたご」という名前だった。しかし、海外進出を目指すにあたって、すぐに「株式会社FTG Company」に変えたという。現在も、香港やニューヨークなど、海外に11店舗を展開しており、今後も増やしていく構えだ。
 新卒入社1年目の畠山穂風さんは、そんな海外展開に惹かれて入社した一人。
 「2人の姉が、ワーキングホリデーを利用して海外の飲食店で働いているんです。それがすごく楽しそうで、自分もいつか海外で活躍したいと考えるようになりました」
 畠山さんの働く下北沢店は外国人客も多く海外勤務の絶好の訓練ができる店舗。入社1年目ながら積極的に接客に努める畠山さんの仕事ぶりは評判で、今後の海外展開に向けて心強い存在と目されているようだ。
 「同じことをやっても、目標を持っている人とそうでない人とでは必ず結果に差が出ます。今日は10人にありがとうと言われようとか、今日はおすすめメニューを積極的に働きかけていこうとか、その日だけの目標でもいいから、自分なりのゴールを作って目指していこうと口をすっぱくして言っています。会社全体としては、世界中にYakinikuを始め、日本の食文化を根付かせることが目標です」(李社長)
 目標をもって努力すること、それは社員の間にもしっかり浸透している。天ぷら、すき焼き、寿司にラーメンと食文化を世界に発信してきた日本。同社なら、Yakinikuを世界共通語にする日もそう遠くないのではないかと感じさせられた。

body4-1.jpg「自分に合う環境を探すことよりも、自分の置かれた環境でいかに目標を描くかが大事」と李純哲社長

編集部メモ

感謝の気持ちを形にする「親孝行手当」

 FTG Companyは李社長の「親孝行したい」という思いがきっかけの創業だった。その思いを社員にも伝えようと作られたのが「親孝行手当」だ。これは、社員が自身の誕生月に親へのプレゼントと手紙を用意し、それを会社から発送する制度で、社員には1万円が支給される。
 「親は自分の原点。それでも、感謝の気持ちを形にするのは気恥ずかしかったりしてなかなかできないですよね。だからこそ、『産んでくれて、育ててくれてありがとう』と、親を思い、感謝を伝える機会を会社として提供しようと考えたんです」(李社長)
 改めて気持ちを伝えるのは難しい親だからこそ、きちんと感謝を示せる人は、店を訪れるお客さんや一緒に働くスタッフにも感謝できるようになるのだと李社長は語る。人として忘れてはいけないことを思い出させてくれる「親孝行手当」はスタッフの、そして、会社全体の成長に一役買っているに違いない。

edit-1.jpg「目標」と「感謝」。社長の思いはスタッフ一人ひとりにしっかりと受け継がれている
  • 社名:株式会社FTG Company
  • 設立年・創業年:設立年 2010年
  • 資本金:1億3675万円
  • 代表者名:代表取締役社長 李 純哲
  • 従業員数:162名(内、女性従業員数59名)
  • 所在地:153-0061 東京都目黒区中目黒3-6-1千陽アポロンビル4F
  • TEL:03-3791-2518
  • URL:http://www.ftg-company.com
  • 採用情報:ホームページよりお問い合わせください