新築ビルの塗装工事から事業をスタートし、現在は、マンションの大規模修繕工事も手掛けるなど事業を広げてきたイワサ・アンド・エムズ。塗装工事では大手ゼネコンから直接依頼を受け、著名な電波塔やオリンピック関連施設など、街のランドマークとなるような建造物を美しく仕上げると定評がある。大規模修繕工事では、大手ゼネコンが求める厳格な安全基準を満たす品質と技術力で、累計10万戸以上の工事実績を積み上げてきた。
　「仕事は誠実に」「自由な発想と行動力」をモットーに、建設業界のイメージを変える会社づくりを進めていると語る増田社長。
　「高度な品質要求に応えられる技術力が当社の誇りです。今後もぶれることなく技術を磨き、固定概念にとらわれず、社員と自由に意見を交わしながら、新しい領域にも活動を広げていきたいです」
　新領域に活動を広げる足掛かりとして、様々な取組をスタートしている同社。「消費者志向自主宣言（サスティナブル経営）」や「持続可能な開発目標（SDGs）」にも賛同し、ホームページ等で自社の取組を発信しているという。
　同社にとっての消費者とは、建物の所有者や利用者、居住者に当たるため、塗装や修繕を通して多くの人たちの暮らしを守るという意思を込め、消費者志向自主宣言を行った2020年４月に宣言をした後、早速社内向けのオンライン研修を開催し、全社員に宣言内容の周知徹底を図ったという。
　SDGsへの取組では、「世界を変えるための17の目標」のうち、同社は健康、教育、ジェンダー平等、街づくりなどに関する10の目標に焦点を当てている。
　「SDGsの目標達成に貢献することはもちろん、当社の取組を地道に発信することで、世の中の持続可能な社会づくりへの関心を高める契機になればと思っています」（増田社長）

　塗装技術や安全管理を強みとするからこそ、社員のスキルアップに注力している同社。社員はOJT研修を中心にスキルを磨き、外部機関主催のビジネス研修に自由に参加できる。受講費用は会社が負担するという。
　また、同社独自のスキルアップ制度でも、業務に関連した資格の取得費用を会社が全額負担。さらに、書道や茶道、スポーツなどの自己啓発費用も年間５万円までは会社が負担しているという。
　「１級建築施工管理技士の資格は会社の支援を受けて取得できました。制度を活用してゴルフスクールにも通いたいと考えているところです」（新井所長）
　「私は書道教室の受講に活用しました。今は会社の補助で映像教材を購入し、宅地建物取引士の資格取得を目指しています」（佐々木さん）