システム開発というと、画面上に見えるソフトウェアやアプリケーションを想像する人が多いだろう。だが、ジェット・テクノロジーズは、表から見えない部分、サーバーやデータベース等といった「システム基盤」の開発・運用を得意分野としている。星野社長はシステム基盤の重要性を家づくりに例えて解説する。
　「私達が家をつくるとき、外観のデザインや間取りなどがどうしても気になるものですが、土台を支える杭の長さ、コンクリートの厚さなどが的確であってこそ、初めて安心してその家で暮らすことができます。ITも同様で、システムを使ってお客様がやりたいことを実現するには、土台となるシステム基盤を整えていく必要があります」
　最も多く手掛けているのは、銀行や証券会社といった金融関係のシステム基盤だ。万が一の事態があれば、世の中に大混乱を起こしてしまう分野。更に高度な技術も求められる中で、同社は顧客の期待に応えるべく、その技術力を高めてきた。また、金融分野で培った経験をベースに、AI、IoT、ビッグデータ、クラウド、デジタルトランスフォーメーション等の最新技術へも事業を広げる。
　「プロフェッショナルとして技術を提供するのみならず、ITを通してお客様のビジネス自体を作り上げていくのが私たちの使命。企業がビジネス上“やりたいこと”をITに翻訳するような形で、これからも挑戦を重ね、社会に貢献していきます」（星野社長）

　同社は働きやすい職場環境も整備済み。金融機関のITシステム開発の場合、客先に常駐するケースが多いが、自社で作業をするプロジェクトもあり、比較的時間に融通をつけやすい面があるという。
　協力体制が整っており、産前産後休業・育児休業・時短勤務なども取りやすく、複数回取得する女性もいる。また、1年間の育児休業を取った男性社員もおり、社員にすっかり浸透していることがうかがえる。
　また、社内イベントも盛りだくさんに用意されている。仕事関連では事業計画発表会や社員たちが自主的に開催する勉強会、オフタイムは、バーベキューや社員旅行、部活など、いずれも社員に好評だという。
　こうしたイベントは部署の垣根を越えた社員同士の格好のコミュニケーションの場となり、帰属意識の高まりにもつながっている。
　「仕事に行き詰まったり、困ったりしたときに、気軽に質問し合えるのがとても良いです。他部門の方のアドバイスは視点が異なっているため、新鮮に受け止められます。お互いに助け、助けられる組織であることは素晴らしいとつくづく感じています」と中途で入社し、5年目となるエンジニアの植木さんは話す。人と人とのつながりが、困難を乗り越える貴重な力となっている。