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株式会社オーティエス

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技術力と専門性を生かした銅製品でお客様にプラスアルファの満足を届ける

技術と品質を磨き続けるストーリー
技術力と専門性を生かした銅製品で お客様にプラスアルファの満足を届ける

金属の中でも特に“銅”の加工を専門とするオーティエスは、お客様からの依頼を受けて加工部品を製造するだけでなく、自社製品であるエレキギターの開発・販売にも取り組んでいる。そうしたユニークな取組は、特注品の製造を可能とする高い技術力と専門性、そして下町の町工場ならではのアットホームな環境から生まれている。

難易度の高い素材を扱うには 「考える力」が必要


 半導体や液晶装置などに使われる金属加工部品を製造するオーティエス。同社は銅の加工を専門としており、国内にも数えるほどしか同業者がいないニッチな分野で、専門性の高い技術を磨いている。
 製造現場出身の小原延介 営業管理部次長は、「金属の加工はやり直しがきかないことも多く、プレッシャーがありますが、やりがいも大きいです」と語る。銅という素材は取扱いが難しく、思い通りに加工できないことも多い。製造部で機械加工を担当する伊東学伸さんは次のように話す。
 「常に結果を予想しながら加工しなければならないので、言われたとおりに動くだけではなく、自分の頭で考える力が必要です。だからこそ、うまくいったときの達成感は大きいですね」
 また同社では品質を高めることに加えて、営業提案にも力を入れている。図面を受け取って作るのみならず、お客様がその製品を必要とする背景をヒアリングし、どうすればより使いやすくなるか、より価格を抑えられるかなど、プラスアルファの提案を行いながら、ものづくりをしている。ここでも「考える力」が磨かれていく。

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工場の奥には大型の機械が並ぶ。作業台にはツヤツヤと輝く銅製品も

実践を通じて丁寧に学び 技術力を磨いていく


 社員の育成では、外部研修の受講料全額を補助している。入社後はまずビジネスマナーや危険予知トレーニングを全員が受講。その後は製造・品質管理等の研修で、社員の成長をバックアップしている。
 「どういう研修を受けたいか、社員本人の意向を聞いた上で提案しています。休日に研修に行った場合は振替休日を取得することができます」(小原次長)
 OJT の場面では、「製造業は経験値が重要」との考えのもと、社員に実践させながら学ばせていく。製造部の小林弘幸さんは、「町工場というと『俺の背中を見て覚えろ』という職人気質なイメージがありましたが、当社では実際に機械を触らせてもらい、丁寧に教わりながら仕事を覚えていくことが多いです」と話す。

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取材に応じてくれた小原延介次長(左)と、「社員のモチベーションを保つことが大事」と話す小原優子社長(右)

社員の意見を取り入れて 女性・若手が活躍する職場に

 製造業では珍しく、社員の約半数を女性が占める同社。管理部門の役職者に女性を登用するなど、女性が活躍できる環境がつくられている。また、社員の働きやすさを高めるために、育児・介護休業制度や短時間勤務制度を取り入れており、保育園の送り迎えや学校行事のときには半日休暇・有給休暇の取得や早退ができる。
 一方、アットホームな社風も同社の働きやすさを支えている。小原次長は、「若い世代には『会社は仕事だけをするところ』と割り切った考えの方も多いですが、当社は社員同士の仲が良く、なんでも本音で話します」と言う。上司との距離も近いため、若手が意見を言いやすい環境だ。
 「『こういう道具があると作業がやりやすい』『この方法がうまくいく』という提案をした結果、実際に導入してくれることもあります。だからこそ、『もっといいものを作りたい』という高いモチベーションを持って仕事をすることができています」(伊東さん)
 このような環境がつくられているのも、「古い体制を壊すのは、新しく入ってきた若手の仕事」という考え方があるからだ。社員の意見を取り入れながら、いいものは残して、悪いものはすぐに変えていく。変化の中で常にベストを探っていくのだ。
 そうした風土は会議の場にも表れている。「ムダな会議はやりません。ボトムアップを意識した全員参加の会議を行うようになってから、意見交換がより活発になりました」という小原優子社長の言葉の通り、参加者が一方的に説明するだけではなく、ディスカッション形式で意見を交わしている。
 また、「面白そうだから、やってみよう」という遊び心も光る。2016 年には、音楽好きの社員の提案でアルミ製のギターを開発した。2016 年11 月に発売し、展示会に出品したところ、続々注文が入っている。
 「地域の高校の軽音楽部などで使用してもらうことで、社会に貢献したいと思っています」と話す小原次長。ものづくりに対する情熱と楽しむ姿勢が、同社の技術力を支えている。

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自社で開発・製造を行うギター「JAVEE」。アルミの塊から削り出して成型される

ハツタロウー・ケンジロー・なびでんちゃんのもっと知りたい!


社員旅行でキャンプに!


 社内イベントが盛んで、花見や暑気払いなどを年に数回行っています。年に一度の社員旅行は、行き先や内容を社員アンケートで決めています。
 昨年は河口湖にキャンプに行きました。1日目はコテージを借り、チームに分かれてみんなで食事をつくりました。2日目は工房で陶芸体験。「練り込み」という技法で器を作ったあと、アスレチック施設に! 翌日はみんな筋肉痛でした…。社員旅行を通して、社員の結束力が高まりました。
 社員旅行の様子は、会社のブログでも公開しています。
(小原次長)


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キャンプ中の釣りの様子

●第13号 (2018年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
株式会社オーティエス
設立・創業年
1984年
資本金
1,000万円
代表者名
代表取締役社長 小原 優子
従業員数
25名(内、女性従業員11名)
所在地
121-0062 東京都足立区南花畑2-1-2
TEL
03-3884-4670
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