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中央・城北地区 水上印刷株式会社

水上印刷株式会社 会社のDNAであるものづくり精神が若手の成長を支え、スペシャリストを育てる

水上印刷株式会社

会社のDNAであるものづくり精神が若手の成長を支え、スペシャリストを育てる

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中央・城北地区

水上印刷株式会社

会社のDNAであるものづくり精神が若手の成長を支え、スペシャリストを育てる

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ものづくりにこだわる若手社員活躍ストーリー
会社のDNAであるものづくり精神が若手の成長を支え、スペシャリストを育てる

 ペーパーレス時代を迎え、厳しい競争の印刷業界にあって、マーケティング、プランニング、デザイン、システム構築、印刷、加工、梱包、発送までの一貫体制を自社内に備え、クライアント各社のニーズに柔軟に応え、確実に売り上げを伸ばしている水上印刷株式会社。今回は、ものづくりに励む多摩工場の若手社員たちの活躍ぶりに迫った。

最先端の設備と環境を備えた工場が会社の根幹

 水上印刷株式会社多摩工場には、「きれいな工場でしか、良い印刷物はつくれない」というテーマが掲げられ、徹底されている。工場内の整理整頓はもとより、セキュリティや安全管理がゆきとどいた環境での作業工程が組まれており、そうした環境が社員の働きやすさにも繋がっていることは、従業員一人ひとりの動きを見てもよく理解できる。それが同社に求められる「スピード」「フレキシビリティ」「クオリティ」の3つの要素を達成する道筋になっていることを実感させられる。
 良い職場環境が良い人材を育み、製品のクオリティにも結びついているよい例といえるだろう。

body1-1.jpgきれいな職場環境がよい人材を育む

ものづくりの面白さを実感 生産部・平野力さん

 生産部の平野力さんは入社2年目の19歳。箱作り作業はすべて専用の機械、大型打抜機で行うのだが、平野さんはそれを操る機長。機械がすべての作業を行うわけではない。紙の厚さによって圧の調整を行うなどアナログな手作業も不可欠で、ものづくりのセンスが求められる。
 「もともと、ものづくりに興味がありました。どんなに高性能な機械でも、人の手を介することで製品が完成するのがものづくりの醍醐味でしょうね。自分のセンスが活かせるのは嬉しいです」と平野さん。自分が作った製品を店頭で見掛けたりすると、どうしても目がゆくと笑う。
 よりよい製品をお客様に届けたい、という気持ちが第一にある。それがまた、仕事のやりがいにも繋がる。
 当面の目標は、今、担当している工程のスペシャリストになり、この機械のことなら、なんでも僕に聞いてくれよという風になることだという頼もしい言葉。
 水上印刷ではパートの従業員を「パートナー」と呼ぶ。パート従業員であっても、一緒に働く仲間、相棒というような意味合いを含めている。
 「機長を任されている以上、たとえ年下でもパートナーさんたちから信頼されなければなりません。スペシャリストとしての信頼を得たいですよね」
 モチベーションが上がることで、自発性を触発するのが、同社の人事の特徴であろう。
 「先輩から教えてもらうことはまだまだたくさんありますが、自分でも効率のよい作業がどうやったらできるか試行錯誤しています。会社の業績は現場にいれば実感できます。忙しければ業績は好調で、仕事が増えれば人も増える。どんどん大きい会社にしていきたい」と平野さんの夢は日々拡がっている。

body2-1.jpg「自分が手がけた製品を店頭で見掛けると嬉しい」と語る平野力さん

技術力を高めたい 門野衣那さん

 入社2年目の門野衣那さん(20歳)も、モノづくりに憧れて同社に入社した。現在、生産部に所属し、製本機や折機のオペレーションを行っている。彼女も役職は機長。医薬品の箱に入っている説明書を折る作業などを折機を用いて行っている。説明書と言えど医薬品の一部であるから、より高い品質が求められている。
 「少しでもズレは許されません。最初のうちはうまくいかないこともありました。やはり出来ない時は辛く感じたんですけれど、先輩たちに教えてもらってできるようになり感謝しています。今の折機を極めて、新たな機械にも挑戦し、エキスパートになっていきたい」
 できなかったことができるようになる。一つずつ課題を克服してゆくのは大きなやりがいになっていると門野さん。「今は新しいことを覚えるのが何より楽しい」と抱負を語る。
 水上印刷では、「サービスづくり、ものづくり、人づくり」の三本柱をモットーとしている。中でも「人づくり」に関しては、技術や語学などの研修制度の充実化はもとより、仕事と子育ての両立を支援するスリークオーター制度を実施している。
 スリークオーター制度とは、通常の8時間の3/4、6時間を勤務時間とし、出社退社をフレキシブルにすることで、子供の保育園などの送迎などに対応しようというシステムである。女性従業員の生き方も支援するシステムだ。
 「先輩から、そういうシステムがあるよ、というお話をうかがいました。将来、結婚して子供をもうけても安心して働くことができるのは嬉しいです」
 現在、同社の女性の正社員の比率は35%。今後もこの比率は増えるだろうと予想される。

body3-1.jpg「結婚しても働けるシステムがあるのが安心」という門野衣那さん

明るい雰囲気、働きやすさ 吉沢楓さん

 生産部所属の吉沢楓さんは昨年春入社の18歳。現在は30人以上のパートナーたちへの袋詰めや梱包の作業の指示を出す役目を担っている。もちろん、一緒に作業も行うが、新人に大勢のパートナーたちの管理を任せるのは重荷過ぎるのではと気掛かりになる。だが、総務部の山口晃司さんは、「研修の成果を見て、吉沢さんにはそういう能力があると見て選んだ人事です」と吉沢さんに備わる力に太鼓判を押す。若手だけにこの先、いろいろな業務を経験することになるだろう。いうまでもなく、それぞれの場所での経験が、また次のキャリアに確実に活かされてゆく。そうして技術を積んでゆくことがキャリアアップに繋がる。若手にはいろいろなチャレンジをしてもらい、可能性を模索するのだという。
 吉沢さんは高校の先生に勧められて、同社を見学に訪問した。その時に感じた雰囲気のよさに魅かれたという。
 「就活の先生から挨拶は大事だと言われていたので、挨拶したら、従業員の人たちが大きな声で挨拶を返してくれて、明るい会社で、いいなぁと思いました」
 そう話す吉沢さん、挨拶は水上印刷に限らず、他社でも行ったが、なかなか挨拶を返してもらえなかったという。見学に来た時の水上印刷の印象は、就職してからも変わらなかったという。 
 「第一印象は大事ですね」と吉沢さんは言う。
 吉沢さんはその経験から、同社に見学に来た就活生に挨拶の効能を伝えているという。吉沢さんのアドバイスで他社の内定をもらう就活生がいても不思議ではないが、吉沢さんは、就活生たちのことを思って助言することを惜しまない。年上のパートナーたちが吉沢さんを尊重し盛り上げてくれるのも、そうした吉沢さんの人間性による。これも同社の人材育成の成果であろう。

body4-1.jpg「会社選びは第一印象が大事」とアドバイスする入社1年目の吉沢楓さん

編集部からのメッセージ

若手社員がイキイキ働ける環境

 水上印刷では、入社1年目からも責任のある仕事が任せられている。もちろん、上司や先輩の指導のもとで技術を習得しながらではあるが、現場では自分で考えながら作業を進めていくこともある。そうして、ものづくりのエキスパートを育てていくのも会社の使命の一つと考えているのだろう。それに応えるべく、若手社員はイキイキとキャリアを積む楽しさ、仕事の達成感を語ってくれた。
 今回お話を伺った3人の若手社員は、入社1、2年目のフレッシュなメンバー。いずれも、モノづくりへの想いを熱く語ってくれた。
 会社に入って一番楽しかった思い出はとの質問には、3人が一致して2015年の夏に行った社員旅行のハワイだと回答。こうした行事を通して社員同士コミュニケーションを図り、絆を深めることが、同社の品質の高いものづくりにもつながっていると感じさせられた。

edit-1.jpgきれいな工場でしか、良い印刷物はつくれない
  • 社名:水上印刷株式会社
  • 設立年・創業年:設立年 1946年
  • 資本金:1,000万円
  • 代表者名:代表取締役社長 河合克也
  • 従業員数:127名(内、女性従業員数45名)
  • 所在地:160-0023 東京都新宿区西新宿5-14-3
  • TEL:03-3372-2431
  • URL:http://www.mic-p.com
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