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ミナモト電機株式会社

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優れた溶接技術など社員の高いスキルで 品質の高い工業用電気ヒーターを製造

優れた溶接技術など社員の高いスキルで 品質の高い工業用電気ヒーターを製造

装飾、防腐、耐久性といった多様な効果のある「めっき」は、アクセサリーだけでなく機械部品や建築資材などでも欠かせない加工技術。ミナモト電機は、そのめっき加工の工程で使用される工業用電気ヒーターを作っている。先輩社員が後輩を教え、技術を継承していく社風で顧客の要望を叶える。

製品のめっき加工に不可欠な 工業用電気ヒーターを製造

 小さなものでは時計の部品、大きなものでは自動車や工場機械の部品などを美しく見せ、酸化・腐食防止や耐久性を高めるために施される「めっき」。ブリキやトタンといった建築資材も、それぞれに亜鉛やすずをめっきした製品である。めっき加工は部品を高温の薬液に浸し、電気を流すことで金や銀、亜鉛などが付着するという仕組み。この時、薬液を加熱する際に使用されるのが、ミナモト電機が得意とする工業用電気ヒーター。
「小物から大きな機械まで、様々な部品を製造するお客様がいますので、薬液を入れる槽の大きさや深さも千差万別。そのため求められる電気ヒーターのサイズや形状も様々で、お客様の要望を叶えられるよう一つひとつ丁寧に製造しています」
 自社の強みをそう説明するのは梅田代表。
 同社が扱っているのはヒーターだけではない。めっきを施した製品を乾燥させる乾燥機や、薬液の温度を調節する温度制御装置、制御用センサーなどの製造も手掛けている。めっきにかかわる各種製品を取りそろえることで、取引先メーカーの多様な要望に応え、関係性は密なものとなっている。

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「ミナモト電機」ブランドの工業用電気ヒーターと温度調節器。品質の高さが評価されている

社員の健康増進を支援する 制度の導入や講義などを開催

 現在の梅田代表は3代目で、父である先代から会社経営とともに、社員の働く環境に細やかな配慮をという強い意思を受け継いできた。例えば、月の目標売上を達成したら全社員にミニボーナスを支給する制度。ミニとはいえ、臨時収入は社員のモチベーションを上げるのは間違いない。こうした社員の心をわしづかみにする制度は同社の伝統として今も受け継がれている。更に、社員の健康を気遣う制度も導入をしているという。
 「会社の全額負担で弁当が支給される制度があり、栄養バランスの取れた昼食を取れるため、ありがたく利用しています。更に、当社では社員の健康促進に気を使っており、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の予防にも力を入れています。具体的には、お菓子が好きな人、お酒が好きな人、ダイエットしている人という3つのグループに全社員を振り分けて、管理栄養士から健康維持・増進のために必要な食事の取り方などを教わっています」
 そう語るのは営業グループに所属する入社2年目の高橋さん。見積依頼、売上管理、請求書発行といった営業サポートを務める。高橋さんを業務指導する先輩は時短勤務制度を利用中のワーキングママ。時間を有効活用する先輩の働き方に憧れを抱き、「当社なら家庭や子どもを持っても、継続して働けそうです」というライフデザインを描いている。

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「健康経営にも力を入れています。管理栄養士によるセミナーは社員の声により実施することにしました」と話す梅田代表

先輩の適切なアドバイスが 溶接の技術向上につながる

 顧客のニーズに合わせて柔軟に対応することで、顧客満足度を上げてきた同社。特に製品の品質や製作期間に与える影響が大きい溶接の工程は、現場で働く社員の高いスキルが不可欠になる。
 入社13年目で製造グループのサブリーダーとして活躍する霞さんは後輩の指導も大切な業務の1つだと言い、技術向上に力を注いでいるという。
 「接合するものが金属同士なのか、ガラス同士なのかなど、素材や用途に応じて複数の溶接技術を駆使することで、オリジナルの電気ヒーターを製造しています。様々な溶接技術をマスターしなければ品質の良い製品は生まれません。そのため、各自が年間目標を決めて1年間で身に付けたい技術やスキルを設定し、それに向かって先輩が後輩を指導することで技を磨いています」
 見本を見ながら実際に製品を完成させる「教育訓練」では、後輩たちの指導役として、経験で得た実践的なアドバイスを丁寧に送る。先輩から後輩に技術を受け継ぐ伝統が、電機の品質の高い製品づくりにつながっている。

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ガラスの溶接をする霞さん。ガラスの溶接は特に難易度が高く、技術力が品質に反映される

ここがポイント!働くやりがい!

身近なところで役に立ち、技術を磨く喜びがある職場
 めっきは目立たないが、身の回りのありとあらゆる家電に施されている。例えば、毎日使用する電気製品のプラグの先の金属にもめっき加工がされている。それだけに同社の社員たちは、人々の暮らしに欠かせない製品づくりに携わっているという自負にあふれている。更に自らのスキルアップが製品の品質を向上させ、お客様の製品向上へも貢献できる。結果として人々の日常を快適にしていることを、多くの社員が誇りに感じている。

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お客様からの問い合わせに笑顔で応対する高橋さん。的確な対応で顧客の信頼を獲得している

●第19号 (2019年12月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
ミナモト電機株式会社
設立・創業年
1964年8月
資本金
1,000万円
代表者名
代表取締役:梅田 輝幸
従業員数
41名(内、女性従業員数11名)
所在地
124-0025 東京都葛飾区西新小岩3-14-21
TEL
03-5671-3710
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