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株式会社PIVOT

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充実の研修とメンター制度で人材育成 リモートワーク環境づくりも推進

社員の声を大切にする働き方改革ストーリー
充実の研修とメンタ―制度で人材育成 リモートワーク環境づくりも推進

デザインとシステム、ともにハイレベルなウェブサイトやアプリ開発を手がけるPIVOT。より良いものをつくるためには、新しく入ったメンバーであろうと、離れて働くメンバーであろうと、誰もが意見を言いやすい社内環境が不可欠であると考え、コミュニケーションツールの導入など、環境づくりに取り組んでいる。

気軽に意見交換ができるフランクな雰囲気

 PIVOTのキャッチコピーは「デザインにメカニズムを」。デザイナーもエンジニアも在籍する同社では、美しい見た目と使いやすい設計を兼ね備えたソフトウェア開発をモットーとしている。
 「お客様の悩みを聞き、どうすればそれを解決できるのか考え、提案することに当社の価値がある」と宮㟢泰成社長は語る。
 「社内でも社外でも“ 良き相談相手”になれるかどうかがカギ。普段から情報収集をしていて相談しやすい人の元には、自然と人も情報も集まってくる。そういう人材が活躍しています」
 上下関係を感じさせないフラットな風土に、新入社員は必ず、「会社っぽくない」と驚くという。入社3年目の大森春香さんも「社長というと“偉い人”、“遠い存在”というイメージでしたが、宮㟢社長はいつも近くにいて、あまり身構えずにいられる関係です」と話す。

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「新しく入ってきた人も意見を言いやすい、フラットな社内環境です」と語る宮㟢社長。社員との距離は近く、昼食もみんなと同じスペースでとっている

チームで協力しあうため、職種を超えた研修を重視

 一方で、新メンバーに対するサポート体制は万全。志望職種に関わらず、全員がエンジニア、デザイナー、ディレクターなど幅広い職種の研修を受ける。他分野の基礎知識を持っておくと、のちにチームで仕事を進めるにあたってスムーズなやりとりができるようになるためだ。社内講師のほか、グループ会社に講師を依頼したり、外部の学校で研修を受けたりすることもある。
 「私は経営学部出身で、何の知識もないまま入社しましたが、研修が終わってからもOJT で丁寧に教えてもらえたし、何でも相談できるメンターも付きます。想像していたよりずっと手厚くサポートしてもらいました」と話すのは、入社2年目の大橋瑛輔さん。メンターには年齢の近い人が選ばれるため、気軽に相談しやすい。必要に応じてメンターとOJTの担当者が情報交換することもあり、メンター同士で悩みなどを共有する「メンター会」も月2回開かれている。

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デザイナーの大森さん(右)とエンジニアの大橋さん(左)。PIVOTを選んだ理由は二人とも「雰囲気が良かったから」。

社員からの発信で始まったリモートワーク改革


 PIVOT 流の働き方改革は、会社からの押し付けではなく、社員の声から生まれ、社員の自発的な活動によって推進されているのが特徴だ。
 同社には福岡支社がある。もともと東京で働いていた仲間が子育てをきっかけに転居したが、「これからも一緒に働きたい」という社長の思いからリモートワークを開始。のちに福岡で働く人が増えたため事務所を構えた、という経緯だ。
 テレビ会議用の設備などを整えたが、それでも福岡メンバーは疎外感を感じていた。物理的に離れていると、仲間と気軽に雑談することができない。雑談は無意味なようで実は非常に大切だったのだと、離れてみて気が付いたという。
 そこで、福岡メンバーを中心に「ダイバーシティ部」が結成された。距離感や疎外感をなくす方法を模索した結果、あるリモートワーク向けツールに出会った。ログインしたメンバーの顔が表示されたり、オンラインで会話したりすることができ、まるで同じオフィス内にいるような感覚で仕事ができるものだ。ダイバーシティ部からの提案でこのツールを導入してから、福岡と東京の距離はぐっと縮まったという。
 このおかげでリモートワークに対する抵抗はなくなり、2017 年には在宅勤務制度がスタート。「週2回まで」「前日までに申請する」「リモートワークツールを起動する」といったルールを守れば誰でも利用できるようになった。ルール違反者にはイエローカードやレッドカードが提示される。こうしたルールもダイバーシティ部が自主的に決めたものだ。
 厳しくもユーモアのあるダイバーシティが同社の成長の鍵だといえそうだ。

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社内で行われた納会の様子。普段は打合せに使われる落ち着いた部屋が、イベント会場に様変わり

ワーク・ライフ・バランスの質は、自治体の認定済み

 PIVOTが所在する港区では「ワーク・ライフ・バランス推進企業認定事業」を行っている。
 区の審査を受け、同社は2018年2月に認定を受けた。産休・育休・時短社員のフォロー体制、地元商店会への貢献度、社員の健康促進のための取組などが評価され、「子育て支援」「地域活動支援」「働きやすい職場環境づくり」の3分野で認定された。認定のために特別に何かを始めたわけではなく、普段から「誰もが働きやすい職場」を目指してきたことが認められた。しかし、それに甘えることなく、現在も長時間労働を削減などを続け、ワーク・ライフ・バランスの向上に取り組み続けている。

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港区ワーク・ライフ・バランス推進企業の認定証(左下)。地元商店会からも、活動への協力が認められ表彰された(上)

ハツタロウー・ケンジロー・なびでんちゃんのもっと知りたい!

ワンちゃんに癒されてみんなが笑顔に
 執務室内を自由に歩き回る2匹のワンちゃん。スラッとした長い足が印象的なイタリアングレーハウンドのニキちゃんとテオくんです。宮㟢社長夫妻の飼い犬で、毎朝社長と一緒に出勤し、時には一緒に残業して帰るとか。
 ニキちゃんはツンデレ女子、テオくんは甘え上手な末っ子タイプ。やや緊迫した会議のときも、とぼけた表情や動きで和ませてくれて、癒し効果は抜群です。よくおやつをくれる社員や、あまり動かないエンジニアのひざの上に座って過ごすのがお気に入りのようです。
(大森さん)

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手前(茶色)がテオくん、奥(グレー)がニキちゃん

●第13号 (2018年6月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
株式会社PIVOT
設立・創業年
2000年
資本金
2,000万円
代表者名
代表取締役社長 宮嵜 泰成
従業員数
60名(内、女性従業員数28名)
所在地
107-0061 東京都港区北青山2-12-31 第三イノセビル3F 
TEL
03-5413-3711