社員全員でビジョンを共有し、塗料のプロとしてお客様のニーズに対応する
<3つの特徴>
●卸売にとどまらないきめ細かい対応力
●チームで協力して休みやすい環境を実現
●知識ゼロでも各種研修でバックアップ
希望する商品を的確に届ける塗料のプロ
メーカーから仕入れた塗料・防水材・塗装用品を主に首都圏の塗装会社に卸売する三興塗料。卸売業というと、注文された商品をそろえて届けるシンプルな業務をイメージするが、同社では塗料の色合いについての相談や納品方法など、きめ細かい対応で顧客を獲得してきたという。
「一口に塗料といっても、その色合いは千差万別です。オーダーによっては塗料を混ぜて好みの色を作る『調色』を行い、希望する時間に決められた場所に確実に納品します。特に、塗装工事の現場まで商品を直送するサービスは、作業効率が良いとお客様から好評です」と清水代表は事業内容を説明する。
同社では、豊富な塗料のストックと、メーカー以外で備えている企業は少ないという自動調色機を持つことで素早く顧客の要望に応え、強みを発揮しているという。
さらに、顧客のニーズにきめ細かく応えるために、一つひとつの要望を確実にキャッチする営業部門、その要望を受けて塗料を選定・調合する調合部門、そして、配送部門が連携してワンストップで業務に当たっている。
また、同社では、広く塗装について理解を深めてもらおうと、CSR活動にも取り組んでいる。ボランティアの塗装団体「塗魂ペインターズ」の活動に参加し、小学校などで刷毛やローラーで塗装体験会などを実施している。
「こうした機会を通じて、塗装という仕事の意義や魅力を広く知ってほしいです」(清水代表)
会社のビジョンを共有し 働きやすい環境づくりに尽力
「社員の幸せを追求し、人間性を高める」という経営理念を掲げている同社。清水代表はその理念に沿って「一生、社員と家族を守る」と宣言し、社員が安心して働ける環境づくりに積極的に取り組んでいる。
「6年前、代表に就任して最初に行ったのが『経営計画書』の作成です。全社員が会社のビジョンを共有することで、自らの将来像を描いてもらおうと社員説明会も実施しました」
今やるべきことと目標が明確になったことで、社員の仕事へのモチベーションは高まり4年前から離職者数はゼロだという。
また、気軽に相談できる雰囲気が社風として根付いており、社員同士のコミュニケーションはもちろんのこと、社員と経営陣とのコミュニケーションも円滑だという。
「日常的に清水代表と話す機会が多いので、考え方がよく伝わってきますし、社員は『こうしたい』という提案をいつでもできる雰囲気があります」と語るのは入社4年目、営業部の松浦さん。
同社では、残業時間の削減にも積極的に取り組んでおり、社員の残業時間が増えたときには、本人と人事担当者が個別面談を行って状況を確認し、残業を減らすための解決策を話し合うという。
また、有給休暇が取りやすい環境を整えるために、担当地域ごとにチームを組んで顧客対応をするなど、仕事の共有化を進め、それぞれが好きなタイミングで休みを取りやすくしているという。
「男女ともに育児に参加しやすい環境の実現も目指し、『特定の人がいないと進まない仕事』を減らす取組を進めています」(清水代表)
こうしたライフ・ワーク・バランスの充実ぶりから、同社の女性社員たちは、子育てと両立しながら長く働ける会社だと口をそろえる。
合宿研修やフォローアップ研修で業務知識を積む
仕事に関する知識を習得するための研修制度も充実している。入社直後に行われる合宿研修や半年後のフォローアップ研修、塗料メーカーでの研修など、様々なカリキュラムが用意され、知識と技術を着実に身に付けられる環境が整っている。
入社4年目、業務部で受注管理に携わる中村さんは、入社当時、塗料の知識はゼロからのスタートだったという。
「充実した研修と先輩方のフォローで幅広い知識が習得できました。今では、お客様からの問合せにもスピーディーに対応しています」
代表からメッセージ
新しい発想で、会社の未来を作っていける人
ともに働く仲間を迎え入れる上で、会社の価値観を共有できるかどうか、そして、お客様や一緒に働く仲間のことを考えて行動できるかどうかという点を重視しています。塗料の卸売業は安定した仕事ではありますが、社会情勢がどのように変化しても会社が存続できるよう、常に新しい仕事の可能性を考え続けなければなりません。新しいことを創造する発想と行動力を持つ人なら、これまでの常識を超えた新時代のビジネスを作り上げることができるのではないかと期待しています。
●第22号 (2020年10月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。