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株式会社シンクワン

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各々の得意分野を教え合う社風で成長する社員が、企業向け業務系アプリを開発

各々の得意分野を教え合う社風で成長する社員が、企業向け業務系アプリを開発

スマートフォンのアプリ開発、企業のヘルプデスク業務など受託事業に力を入れ幅広い事業を展開するシンクワン。残業削減や有給休暇の取得促進にも積極的に臨み、社員がメリハリのある働き方ができる環境を実現。また、社員同士が学び合う風土が技術者としての成長を促している。

受託業務への移行を図り幅広い得意分野を開拓

 取引先に技術者を派遣する業務から、システムなどを自社内で開発する受託事業に移行してきたシンクワン。2008年の設立以来、抱えてきたのが、人材派遣は社員の帰属意識が希薄になるという課題であった。しかも派遣先では同じ業務の繰り返しが多く、社員のITスキルが期待通り向上しないばかりか、仕事に対するモチベーションも保てなくなっていた。そんな負のスパイラルから脱却しようと、同社は受託事業へのシフトを目指し、システムやアプリ開発などの案件を受託して、自社内で開発するという業務形態へ移行したという。
 「設立して間もない頃は、受託開発を任せてくれる企業は多くありませんでした。それでも諦めずに営業を続けて少しずつ信頼を獲得する中で、大手通信キャリアのアプリ開発の実績をきっかけに、お客様から直接、開発の依頼をいただけるようになりました」
 事業転換の経緯を振り返る阿部代表。現在では、派遣業務よりも受託業務が受注を上回るようになったと胸を張る。受託案件が増えるにつれ、得意分野も広がり、教育機関向けe-ラーニングシステムの構築やアプリ開発、航空会社のエアライン整備システムの開発・保守など様々な業務を請け負っている。
 更に受託業務で培ったノウハウを活かして自社パッケージ製品の開発にも乗り出し、これまでに、商社を対象にした貿易業務のパッケージソフト、医師と連携して開発したダイエットアプリ、営業担当者の管理ソフトである営業電話帳など、様々なパッケージ製品を手掛けてきた。

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研修プログラムに合わせて育てるのではなく、人に合った教え方で育成すると語る阿部代表

定時退社を実現し有給休暇取得率はほぼ100%

 事業転換と拡大を続ける一方で、社員が働きやすい環境づくりにも力を注いできた。定時の18時のチャイムが鳴ると社員が帰り支度を始める。
 「定時退社実現の秘訣を一言でいえば適材適所です。日々のコミュニケーションから、社員たち個々人のスキルや得意分野は把握しています。プロジェクト内容に応じてメンバーを選抜し、業務に当たってもらいます。また、進捗状況は細かく確認し、仕事が滞りそうなときには人員を補充して対応しています」(IT事業部、入社9年目の金子部長)
 また、子育てとの両立を図れるようにと独自の短時間勤務制度を導入。現在は子どもが中学卒業までの適用となっているが、高校卒業までに延ばす予定だという。更に有給休暇もほぼ100%取得されている。
 「土日を足して連続9日間休むことも可能です。友人と海外旅行などを楽しんでいます」と語るのは、IT事業部、入社5年目の矢嶋さん。大学時代に同社でアルバイトとして働きそのまま就職。現在は、ウェブサイトの構築や自社ブランディングとしてラジオや動画配信などのエンターテイメント事業を手掛ける。

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いつでも相談しやすいオフィスの雰囲気は同社の社風

社員同士が教え合う文化で技術者として成長を遂げる

 同社では、新卒向けにマナー研修、セキュリティ研修、PC研修などの各種研修をはじめ、社外研修も積極的に取り入れて社員のスキル向上を支援している。研修が社員の成長を促しているのはもちろんだが、同社のエンジニアの成長を支える最大の要因は、社員が得意分野を学び合う文化だと、IT事業部、入社1年目の小山田さんは語る。
 「前職では貿易事務をしていました。未経験ですが、IT業界に興味を持って昨年入社しました。得意なプログラミング言語や開発分野を持つ社員が多いので、分からないことがあればすぐに教えてもらえます。OJTで業務知識や技術を覚えられるので成長も早いと感じています」
 いずれは前職で培ってきたマネジメント力を生かして、プロジェクトリーダーとして活躍したいと目を輝かせる。

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時間を見付けては先輩が後輩に教えるのが同社では当たり前の光景。文系出身者も大歓迎

ここがポイント!働くやりがい!

自分の興味がある分野に挑戦できる 同社の開発するシステムやアプリはユニークなものが多い。例えば、寺院の運営に着目した「檀家管理ソフトウェア」や、営業活動の効率化を図る「営業電話帳」といったアプリなど、社員の興味や志向性、開発ノウハウを反映したシステムが挙げられる。そのため、社員からは「受け身ではなく能動的に仕事に取り組める」「得意のプログラミング言語を生かした開発に携われる」といった声が聞こえてくる。そんな主体的な働き方が社員たちのやりがいにつながっている。

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受託業務が増えているシンクワンのオフィス。幅広い分野のシステムやアプリ開発を手掛ける

●第20号 (2020年3月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
株式会社シンクワン
設立・創業年
設立年 2008年3月
資本金
800万円
代表者名
代表取締役 阿部 泰男
従業員数
37名(内、女性従業員数14名)
所在地
130-0026 東京都墨田区両国4-38-1 TSビル4F
TEL
03-6659-9517