労務管理や助成金を活用した資金調達のサポートを行うTRIPORTは、ウェブサービスで全国の中小企業の経営を支援するコンサルタント会社。
　国や地方自治体は、企業の経営支援のため数多くの助成金を設けているが、どの制度が自社にマッチしているのかを調べるだけでも労力が必要になる。その上、助成対象の企業に該当したとしても、労務違反をしていないかなどが問われ、就業規則や出勤簿、賃金台帳、雇用契約書などの労務関係書類の提出も求められる。こうした助成金の選定から申請までを支援するのが同社の「助成金コーディネート事業」。
　「IT技術を駆使し、ウェブ上から気軽にご相談いただき、スピーディーにお応えするシステムを確立しました。各企業のニーズに沿った助成金の活用をトータルにサポートしています」と岡本社長は語る。
　営業範囲は日本全国に及び、多くの顧客が利用しているという。
　「中小企業の経営者にとって分かりにくい制度を、分かりやすく、そして利用しやすい形で提供してくのが当社の役割と考えています」（岡本社長）
　同社では、簡単な企業情報を入力するだけで、自社にマッチした助成金が複数ピックアップされるというシステムを構築するとともに、申請に必要な書類作成や社内制度整備のサポートもしている。これらはかゆいところに手の届くサポートと好評を得ているという。
　こうした「助成金コーディネート事業」のほか、同社ではオンラインで日常的な労務相談にも応じる事業も展開している。これは顧客企業の労務管理、社内体制の改善、社内制度・規程整備等に関する相談に応じる事業で、顧客がいつでも気軽に相談を持ち掛けられるように１社１社の専用チャット空間を用意し、相談や依頼に素早く応じている。

　完全テレワークの同社では、研修もオンライン上で行われるが、社員からの評価は高いという。
　「業務知識などは、動画マニュアルで学び、疑問点は気軽にチャットで質問できるので、分からないまま進むことはありませんでした」と語るのは入社２年目、コンサルティング担当の二宮さん。
　日常的な会議もオンラインで行われる。ネット上にいつでも自由に発言できるオンライン会議スペースが用意されている。そこで質問を投げ掛ければ、アドバイスや助言なども得られると、多くの社員が日々、活発なやり取りを交わしているという。
　「様々なお客様を担当するうちに、業務知識が増えてきました。そうした経験を生かして、今後はより大きな企業の労務支援なども手掛けたいと思っています」（二宮さん）