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オークスハート株式会社

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高品質なデザートビネガー(R)を製造 おいしさを伝える“酢ムリエ(R)を育てる

おいしさと健康を両立した“酢”の文化創造ストーリー
高品質なデザートビネガー(R)を製造 おいしさを伝える“酢ムリエ(R)を育てる

かつては「酸味を与える調味料」というイメージが強かった“お酢”の美味しさを世に広めたのがオークスハートだ。フルーティーな「飲む酢」や、お酢を使ったスイーツ等を製造・販売する同社では、スタッフ全員が酢の専門家=「酢ムリエ(R)」を目指している。

日本初のデザートビネガー(R)専門店として誕生

 店頭にずらりと並ぶ上品な瓶は、なんとお酢。デザートビネガー(R)と呼ばれるこの商品は、お酢の酸味をデザート感覚で楽しむことができる。「おいしい上に健康にも良く、相手の健康を気遣うメッセージを込めることができるので、贈り物としても喜んでいただいています」と内堀社長は話す。
 このデザートビネガー(R)を企画・開発・販売するのがオークスハートだ。2003年に日本初のビネガー専門店をオープンし、お酢の専門メーカーから分社化。創業当時から一貫して、「酢の文化の創造」を目指している。
 「それまで酢は『酸味を与える調味料』というイメージしかなく、情報が少ないために世間からあまり興味を持たれていませんでした。健康のために我慢して摂取するのではなく、お酢を『美味しい』と思ってほしかったのです」(内堀社長)
 同社で使用するフルーツビネガーは、単にお酢に風味を付けたものではなく、果物や果汁を発酵させて作っている。商品開発を行う入社3年目の山本さんは、「工場との距離が近く、どんどん新しいことに挑戦できるのが強み。果物を少し変えるだけで味が変わるので、店舗スタッフから『美味しくなったね』と言われるとやりがいを感じます」と話す。
 

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内堀代表が手にしているのは、同社の理念をまとめた「クレドカード」。全社員に配られている

商品が好きだからこそお客様にも勧めたい

販売スタッフの仕事はお酢を売ることではなく、「お酢とはどういうもので、どう使うと楽しいか」を伝えることだという。また自社で店舗を運営しているため、お客様の声を直に聞くことができ、商品やサービスにすぐに反映できる。お客様が別のお客様に商品を勧めてくれることも多いそう。OSUYA 渋谷店で働く小池さんは次のように話す。
 「店頭でお客様から『美味しいね』と言っていただいたり、名前を覚えて会いに来ていただけることが嬉しいです。販売スタッフはみんな商品への愛が強い。だからこそお客様にもお勧めしたいし、もっと勉強したいと思えます」
 更に、今年から始まった商品展開会議は自由参加形式で、店長だけでなく各店舗の一般スタッフも直接意見を言うことができる。「全員参加の経営」を掲げる同社の方針が現れた取組だ。店舗の立地も都市部の大型百貨店が多く、スタッフは皆、業界を代表するプライドを持ちながら働いている。

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デザートビネガー(R)の種類は、柚子やりんごなどの果物だけでなく、カカオなどの変わり種もある

働きやすさと育成を通じて価値ある企業を目指す

 同社の人材育成は、「人生を楽しくする」ことを目的としている。新入社員は店舗に配属されて実践を通じて学ぶほか、社長から直接お酢の知識を教わる。また、春と秋にはビジネスマナーなどの外部研修を受ける機会があり、社員は参加したい研修を選んで受講できる。社長が行う社員向けセミナーもあり、お酢の使い方やレシピなどは常に全店に共有されている。
 更に、女性スタッフが多い同社では、育児休業からの復帰率はほぼ100%。復帰後は短時間勤務など個々の状況に合わせて働くことができるなど、働きやすい環境が整っている。
 残業が少なく有給消化率が高い点も同社の特徴だ。時間内に仕事を終わらせようという意識が定着しており、会社全体で業務効率の向上に取り組んでいる。2018年には、これまで手書きだった日報をデジタル化し、各店舗のタブレットで記入できるようにした。2019 年春までに全店舗での導入を計画している。
 「売上管理もタブレットでできるようになり、業務時間の短縮につながりました。いずれは在庫管理もよりスムーズに行えるシステムにしたいです」(事業支援室 梅木さん)
 同社の今後の展開について、内堀社長は次のように話す。
 「これからも酢の面白さ、楽しさを常に発信していきたいです。規模を大きくすることよりも、価値のあるお店、価値のある企業になることを目指したいです」
 同社が提案する「酢の文化」は、ますます豊かになっていくだろう。

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「社員はみんな自社の商品が大好きなんです」と語る小池さん(右から2番目)

ハツタロウー・ケンジロー・なびでんちゃんのもっと知りたい!

店長会議は大切な情報共有の場
 月に一度行われる店長会議では、関東地域の店長が本社に集まり、他の地域の店長はテレビ会議で参加します。かつては決定事項を伝達する形で進められていましたが、今は各店舗の報告会と新商品の勉強会がメイン。開発部から新商品を紹介してもらい、みんなで試飲をして意見を言い合います。
 更に年に一度、全国22 店舗の店長全員が集まる店長会議も行われます。どの店舗も365 日営業しているので、全国の店長が集まるこの機会はとても貴重。他の店舗の話を聞くと参考になりますし、親睦会は大事な交流の場になっています。
(営業部 成瀬さん)

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試飲で挙がった意見は開発に活かされる

●第16号 (2019年2月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
オークスハート株式会社
設立・創業年
2013年10月
資本金
3,000万円
代表者名
内堀 光康
従業員数
130名(内、女性従業員114名)
所在地
103-0027 東京都中央区日本橋2-15-5PMO日本橋二丁目ビル6階
TEL
03-3517-1355
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