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ヨシモトアグリ株式会社

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資格取得や海外研修で知識を磨き、最先端の畜産プラントで日本の生産者を支援

資格取得や海外研修で知識を磨き、最先端の畜産プラントで日本の生産者を支援

<3つの特徴>

●養豚・養鶏を設備面で支え、日本の食に貢献
●国内外の畜産の現場を学ぶ研修制度
●在宅勤務制度など、柔軟に働ける環境

脱臭・遠隔管理を備えた 世界一の畜産プラントを目指す

 畜産農家向けに、豚舎・鶏舎の生産設備一式を設計・施工・販売するヨシモトアグリ。
 同社はグループ会社の畜産事業部門として約50年前に発足し、2014年に独立した。
 戦後、日本人の食文化は欧米化し、食肉、卵、牛乳の流通が急激に普及したことを背景に、畜産農家でも生産量を増やすための設備の機械化が進んだ。当時の同部門には、プラスチックの加工ができる環境があり、また化学技術者が多く在籍していたこともあって、プラスチック製の餌の受入容器の加工に着手。「農業に関わる仕事がしたい」という思いから始まった新たな挑戦だったという。
 豚舎の床、柵、建物など次々に製造するうちに日本の畜産技術も進み、それを支える企業も必要とされた。
 「私たちは家畜を育てることはできませんが、優秀な設備で生産者と一緒に日本の食に貢献したいと考えています」(鈴木社長)
 畜産が盛んな欧米の先端技術や製品を導入し、日本の気候・生産者の要望に合わせてカスタマイズ提案する点に特徴がある。
 「例えば、デンマークから輸入している脱臭システムは画期的なものでしたが、湿度が高く臭いがこもりがちな日本で使うには、さらにパワーが求められるという課題がありました。その問題をクリアするために注目したのが微生物です。これが威力を発揮し、畜産農家から注目されています」と鈴木社長は胸を張る。
 さらに同社では、各種センサーによって豚舎内を遠隔で管理できる農場遠隔管理システムを開発。これを導入すれば、豚舎の温度管理や餌・水の量を人手に頼ることなくコントロールでき、また、餌の消費量や水の摂取量、体重変化のデータ取得も可能となるため、家畜の体調管理や出荷時期をチェックできるという。
 「当社は日本の畜産農家の課題に真っ向から取り組み、IT技術などを活用して生産者の問題解決を図ってきました。このシステムを導入すれば、少人数での経営が可能となり、農家の人手不足問題の解決にもつながります」(鈴木社長)

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最新の換気システムを採用した養豚プラント。環境にも配慮したクリーンで高機能な施設を提供している

本場の大規模農業で 知識や技術を学ぶ

 入社すると、社内でビジネスマナーや社内規定などを1週間学び、次の1週間はグループ会社の群馬工場で研修を受ける。その後は配属先へ分かれ、先輩のサポートを受けながら実践的なスキルを身に付けていくという同社。
 営業技術部やエンジニアリング部では、畜産の最先端の知識や技術を学んでもらおうと、希望制でドイツの畜産機材展示会の視察やアメリカの機材メーカーなどでの研修を取り入れている。入社28年目、営業技術部の泉部長は入社4年目にアメリカ研修に参加したという。
 「豚舎の空調技術の第一人者からレクチャーを受ける機会があり、とても有意義な研修でした。これが基礎となり、国内環境に合った空調設計につなげることができました」
 顧客の要望にマッチした豚舎や鶏舎を提案するためには、建築施工の知識も求められるだけに、社員の多くは、資格取得にも積極的。受検費用は会社が負担し、多くの社員が1級建築施工管理技士の資格を取得しているという。

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設計資料をチェックする泉部長(右)。「設計した設備が生産性の向上や農場の問題解決に直結することにやりがいを感じます」

育児や趣味など、プライベートも充実できる環境

 同社では、新型コロナウイルス感染症対策として、テレワークを正式導入しており、現場に出る必要がないときは、多くの社員が在宅で業務に当たっている。
 「会社からタブレット端末が支給され、自宅でも業務に支障はありません。また、通勤がないので、その時間を趣味や家事の時間に充てられます」(入社4年目、経営管理部の小林さん)
 有給休暇も取得しやすい環境で、年5日間までは2時間単位でも取得ができる。子育てや趣味など、プライベートの事情に合わせて柔軟に利用できるとあって、社員から好評という。
 「月に1~2回は有給休暇を取得して、福利厚生制度で補助が出る映画鑑賞などを楽しんでいます」(入社3年目、経営管理部の小川さん)

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在宅勤務の導入により、子育てなどとの両立が進む同社。「社員が心地よく働けるようにしたいです」という小林さん

社長からメッセージ

チャレンジできる人と一緒に働きたい 当社は、海外から新しい技術や製品を輸入し、試行錯誤しながら改良を加え成長してきました。ですから、指示を待つのではなく失敗を恐れずにチャレンジする人と一緒に働きたいと考えています。また、製品の製造元となるメーカーの担当者をはじめ、顧客である畜産農家など、いろいろな職種の人たちと関わる仕事でもあります。どんな立場の人とであっても信頼関係を構築できるコミュニケーション力は必須といえます。さらに製品の改良などに携わる技術職では、課題に対して粘り強く解決策を探求する忍耐力が求められます。

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「日本の農業を21世紀の主力産業にします」鈴木社長
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施工に関する申請書の作成や契約業務を行う小川さん。「滞りなく作業を進められるよう入念に準備します」

●第22号 (2020年10月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。

企業情報

社名
ヨシモトアグリ株式会社
設立・創業年
設立年 2014年2月
資本金
4,000万円
代表者名
代表取締役社長 鈴木 安彦
従業員数
43名(内、女性従業員数9名)
所在地
100-0006 東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル5階
TEL
03-3214-1553