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ハイソル株式会社

ハイソル株式会社 半導体研究者にとって頼れるサポーター <br>千差万別な半導体研究者を、個性派社員集団の裁量に任せて手厚く支援

ハイソル株式会社

半導体研究者にとって頼れるサポーター
千差万別な半導体研究者を、個性派社員集団の裁量に任せて手厚く支援

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輝く技術 光る企業

ハイソル株式会社

半導体研究者にとって頼れるサポーター 千差万別な半導体研究者を、個性派社員集団の裁量に任せて手厚く支援

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  • 社名:ハイソル株式会社
  • 設立年月:1993年9月
  • 資本金:5,000万円
  • 従業員数:25名
  • 代表者:代表取締役 吉岡 和幸
  • 本社所在地:〒110-0005 東京都台東区上野 1-17-6
  • 電話番号:03-3836-2800
  • 公式HP:http://www.hisol.jp/
  • PCや家電、携帯電話、ゲーム機など、さまざまな製品に使われている半導体。その半導体が製品化される前の段階で、性能強化・機能追加に努める研究者がいる。そんな研究者が半導体を製造・検査するのにも装置が必要。その装置を研究者に提供しているのがハイソル株式会社だ。しかし、最先端の半導体を扱う研究者からの要望は千差万別。要望の多い彼らからの信頼を得るため、ハイソルはどのように差別化を図っているのだろうか。
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半導体研究を商社+メーカーで支援

「商社とメーカー」「マニュアルとオート」「ハードウェアとソフトウェア」。そうした対比軸の中でどちらかに寄らず、自由に立ち位置を変えながら、ハイソル株式会社は半導体を研究開発する大学・企業のニーズに応えてきた。 ハイソルは元々、半導体の研究・生産に使う装置を輸入販売する商社。日本でまだまだ半導体業界が育っていなかった1967年から、半導体関連の産業で進んでいたアメリカ製の装置を輸入し、日本の大学・企業に販売してきた。 そんなハイソルが商社だけでなく、メーカーとしての機能も持つようになったのは平成に入ってから。代表取締役の吉岡和幸氏は「商社機能だけでは、お客様のニーズに応えられない」と感じるようになったことがきっかけだったと当時の判断を振り返る。 半導体の検査・製造の装置には、工場の大規模な製造ラインで使われるオートタイプの製品、そして大学・企業の研究室に導入されるマニュアルタイプの製品がある。しかし、研究室で生み出された半導体を製造ラインに乗せる前、ある程度の数を作ってテストしようと考えると、マニュアルでは手作業で相当数を生産することになるため手間が掛かり、かといって大規模製造で使うオートタイプの製品を使っていては大掛かりで費用が掛かる。「オートとマニュアルの中間ターゲット、セミオートタイプの製品が抜け落ちている。そこにはマーケットがあるのではないか」と吉岡氏は考えたのだ。 そして今では、半導体の検査に使うプローバー、製造用のボンダーといった装置を中心に、自社で設計・開発までカバー。自社ですべて賄えるため、ライバル企業の製品と比べて料金を3割ほども抑えることができるという強みも生まれた。メーカーとしての売上は順調に増え、商社としての売上と同程度にまで成長してきているという。

hisol_2.jpg 代表取締役 吉岡 和幸 氏
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研究者の多様なニーズにも誠実な対応

ハイソルの顧客である大学・企業の半導体研究者は、さまざまな製品で使われる半導体を研究・開発している。家電に使われるようなものもあれば、スマートフォン向けの小型で省電力なもの、ゲーム機などで採用される加速度センサ・傾きセンサなど、実に多彩だ。 それだけにハイソルに寄せられる相談・要望も、研究者によって大きく違う。そんな時に商社+メーカーという両方の機能を持ち、数多くの引き出しの中から適切な解決策を提案できるのが同社の強み。ハイソル(=ハイ・ソリューション)という社名もそうした背景から付けられたものだ。 多様なニーズにどう応えるか。商社+メーカーで選択肢を多くするというのも回答の一つだが、それ以外にも同社ではフットワークの良さにも気を配っている。例えば、同社はワンフロア分のデモルームを用意。どんなやり方であれば顧客の課題を解決できるのか、デモ機を使ってみせながら、顧客と何度も相談を重ねて導入を決めてもらっている。さらに、導入時のセッティングとシステム構築から、導入後のサポートまで、すべて自社で手厚い対応をしているのだ。 さらに同社では、現場ごとにニーズが異なってくることから、社員一人一人の裁量を重視。吉岡氏自身が「上の人からあれこれ言われたら、自分の良い面を伸ばせなくなってしまう」と考えていることもあり、「自ら考えて自ら行動する」ことを社是としている。よほどのことがない限り、プロジェクト上の意思決定は社員一人一人の判断次第。結果、同社には個性派の社員ばかりが集まることになったという。

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福利厚生を大手企業並みに。若手が活躍できる環境を

今まで世の中になかったモノをつくり出そうとする研究者に必要なモノをつくるハイソル。日本のモノづくりが生まれるところを支えることで、日本のモノづくり自体を盛り上げていきたいと吉岡氏は意欲的だ。 「最近はどうしても、コスト面を考えて海外に出ていこうとする企業が多くなっています。韓国に研究センターを置いたり、台湾に新設したりといろいろなケースがありますが、日本に残ってもらわないと日本の産業が空洞化してしまいます。ですから、競争力を生む研究者のために、われわれが装置を早く作り、お客様からのフィードバックを受けて改善していくことで、海外と競っていくお手伝いをしないといけないと思っています。そういった意味で、短納期・低価格・高付加価値な製品を提供できる社内体制を築くこと。それがわれわれの使命ではないかなと思って取り組んでいます」

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先輩メッセージ
アプリケーションエンジニア


金児(かねこ)さん
――ハイソルで働く魅力は?
私は元々、ソフトウェアが好きでずっとソフト開発を中心にやってきました。ハイソルでは、その経験を活かしつつ、ハードウェアと組み合わせて初めて仕事になる。ハードにも携わられて、ソフトもできるので非常に楽しく働けています。
――技術的な強みは何でしょうか?
微小電流を測るため、ミリ、マイクロ、ピコと単位が変わっていきますが、当社はさらに下のフェムトまで計測できます。はっきりとした強みを持っているのも魅力です。 例えば電化製品のコンセントを電源につないでいると、電源オフの待機状態でも電流は少し流れています。電気を少し使ってしまっているわけです。 エコを考えて、電気使用量をさらに減らしたいと思うのなら、流れる電流をどんどん微小にすること。そうして電流を微小にした場合、電流量を測定できないと本来のデバイスの特性が評価できません。ですからわれわれは、フェムトのところまで計測できるようにしているのです。
――会社の社風・制度などに魅力を感じるところはありますか?
お客様の要望を受けて、初めてのことに挑戦することが多い仕事です。正直に言うと、失敗することもあります。失敗した分、会社には損害を与えてしまうのですが、会社から怒られることはありません。広い目で見て、失敗しても次につなげること、失敗を恐れずにチャレンジすることを尊重してくれるのが当社の良いところだと思いますね。

hisol_10.jpg 金児(かねこ)さん
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アプリケーションエンジニア


中谷(なかや)さん
――ハイソルへの入社を志望した理由を教えてください。
大学で専攻していたのは光半導体です。その流れから、半導体業界に就職しました。 ハイソルという会社には、半導体にかかわる装置を全般的に取り扱えるという魅力があります。自社製品を押し出して売り込むのではなく、多方面で強みを持っているのが長所かなと思います。
――ハイソルのどんなところに働きがいを感じますか?
ただ言われたことを処理する会社ではなくて、何事も考えながらやれるところです。 もう一つは早くから仕事を任せてもらえるところです。私は入社してから1カ月半になりますが、お客様のところに伺っての作業など、かなり自由にやらせてもらえています。 例えば、お客様と向き合ってどう対応するかは個人に任されています。会社として「こうしろ」と言うのではなくて、「自分の裁量で対応しなさい」と。ですから、自分の色を出せます。実際にトラブルがあった時、自分で「良い」と思う対応をして、お客様から「トラブルもあったけど最終的にありがとう」と感謝いただけたのはうれしかったです。
――これからの目標を教えてください。
今後の 抱負としては、お客様のためになるような装置を生涯に1台でもよいので創り出したいですね。そのために、今はアンテナを広げておくこと。ハイソルなら海外商品を扱っていますから、日本に限らず世界各国の動向にもアンテナを広げることが大切だと考えています。

hisol_11.jpg 中谷(なかや)さん
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