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ランテクニカルサービス株式会社

ランテクニカルサービス株式会社 装置のトータルサプライヤー<br>フラット・パネル・ディスプレイ分野を中心に、エレクトロニクス業界に最先端技術を提供する

ランテクニカルサービス株式会社

装置のトータルサプライヤー
フラット・パネル・ディスプレイ分野を中心に、エレクトロニクス業界に最先端技術を提供する

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輝く技術 光る企業

ランテクニカルサービス株式会社

装置のトータルサプライヤー フラット・パネル・ディスプレイ分野を中心に、エレクトロニクス業界に最先端技術を提供する

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  • 社名:ランテクニカルサービス株式会社
  • 設立年月:1985年12月(昭和60年)
  • 資本金:3,000万円
  • 代表者:松本 好家
  • 所在地:所在地:東京都新宿区西新宿1-26-2 野村ビル32F
    【東京本社】東京都新宿区西新宿1-26-2 野村ビル32F
    TEL:03-5322-2061
    FAX:03-5322-2060
    【大阪営業所】大阪府大阪市東淀川区東中島1-18-31新星和新大阪ビル1005
    TEL:06(6325)8188
    FAX:06(6325)8187
    【群馬工場】群馬県高崎市福島町708-10
    TEL:027(350) 3233
    FAX:027(350)3236
    【京都研究室】京都府京都市西京区御陵大原1-39京大桂ベンチャープラザ南館2110
  • 公式HP:http://www.lantechnical.co.jp/
  • FPD=フラット・パネル・ディスプレイは、TVモニターや携帯電話のモニター、デジタルカメラ、銀行ATMや駅の券売機など、私達の暮らしのさまざまな局面で使用され、液晶に代わる次世代の技術として最近注目を集めているのが有機EL(=エレクトロルミネセンス)。
  • この有機EL技術を使ってFPDを製造しているのが、ランテクニカルサービス株式会社で、その高い技術力は日本のみならず台湾、韓国などのディスプレイメーカーからの引き合いが多く、業績を伸ばしている。
  • このコア技術の応用として、さまざまな関連技術、開発技術の分野でも注目されているメーカーだ。
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業種

有機EL封止一環ライン 真空貼りあわせ 真空製膜装置等

有機ELの大きな可能性

松本社長「もともとは商社として始めた会社でしたが、1987年からは全自動封止装置を開発、販売を開始することになり、液晶技術の開発などをおこない始めました。液晶では、第二世代のエンドシールという装置があって、これは液晶を入れる前にガラスとガラスの間を接着させるために、中を空洞にして、液晶を入れた穴に接着剤UVを入れて固めます。そのプロセスに圧力を掛けたりするのがとても難しいんです。当社ではプレスするのではなく、エアで加圧して流し込む作業を行うんです。その技術がわが社独自の技術で、これが非常に性能がいいということで、韓国のメーカーに納めました。それがキッカケとなって韓国、台湾、日本のメーカーでも評価を得たんです。そして2007年、有機ELの新しい第四世代の730mm×920mmという非常に難しい技術の開発をおこないました。この技術は大企業でも開発に苦労しているものですが、当社にはこれまでの実績と経験がありますので、完成することができました。現在は協力会社と組んで製造をおこなっています。つまり組立は別の会社、外注でおこない、当社がコーディネートしながら、設計を委託する会社、組み立てる会社、立ち上げる会社と共同で進めています」 こうした有機ELの最先端技術は、携帯電話のディスプレイなどに活用されている。携帯電話は軽くて、薄型で、ディスプレイが美しいこと、そして消費電力が少ないことが求められているので、ランテクニカルサービスの優れた技術は、今後ますます需要が拡大していくと松本社長は語る。 松本「今後、間違いなく有機ELのディスプレイは増えていくでしょう。フレキシブルなディスプレイがどんどん増えていくと思います。携帯電話や音楽プレイヤーをはじめ、将来的には新聞や雑誌にもなる可能性を秘めています。期待できると思います。」

lantechnical_ph01.jpg 松本 好家社長

有機ELは新しい、これからの技術!

技術部開発課の内山利典さんは、入社1年目。内山さんは、仕事に関する勉強を欠かさないそうだ。 内山「大きな会社なら、仕事をさせられているという感じがあると思うんですが、この会社は自分たちで計画したり、チャレンジしてやっていける。モノづくりの基本があると思います。それがとてもいいと感じています」 松本「大事なのは、チャレンジ精神と好奇心を持っている人、そしてそれを全力でトライする人です。情熱があるから見えてくるものがあります。かいた汗は、必ず自分に返ってくる。小さい会社だからこそやりがいがあり、ジャンルを広げていくこともできます。そして守備範囲の広い人が、お客さんの要望をしっかり受け止め、対応できます。そこには知識も必要です。そのために好奇心、向上心、精神の柔軟さが必要になりますね。新しい分野が開けていく時代にいますので、当社は今後、飛躍の時期だと思っています」

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チャレンジ精神がなければ生き残れない!

松本社長は、社員に「チャレンジ精神」の重要性を常々語っている。 松本「結局、他社と同じことをやっているとダメになるんです。製品を新開発しても、何年かするとコピーが生まれてくる。であれば、他社にマネのできない技術、オンリーワンの技術を開発し、提供していくことがポイントとなるんです。そこに必要なもの……それは個人の想像力ですね。どこの世界でもそうだけど、新入社員は自分で自分の絵を描けないとダメです。自分の仕事の絵を描くことが大事な時代なんです。まずイメージがあって、そこから落とし込み、形にしていく。そういうことができる人を社会は求めているんです」 ●断定的な言い方だけど、実に説得力があり、納得する。でも、入社してすぐに自分で自分の絵を描くことは、かなり難しいのではないだろうか……。 松本「日本の技術産業は今、生き残りを賭けた時代です。後継者の問題がある。若者は、仕事とお金とやる気、それに自分の適正があって、自分の目指していくところがあると思う。その中に、モノづくりで日本を支えてみようという気概のある若者がいると思う。そういう人に製造業に来てほしいです。いずれ独立してもいい、テーマなどという大きなことじゃなくてもいい、ものづくりであれば、新しいものであれば、自分で絵は描けるという人が今、製造業に必要なんです」 ●モノづくりが好きな人、考えたり、開発したりするのが好きな人が製造業に来れば、新しい何かが誕生し、創造されて行くということですか? 松本「その通り。そういう人がこの産業に来る。私はさまざまなチャンスを与える立場ですね。私の仕事は若い人たちにチャンスやキッカケを与えることです。今の時代、自分がやっていることを信じていく姿勢が大事なことです。そうした中から、世界でまだ開発されていない部分をわが社が作っていくことができる、そう思っています」 チャレンジ精神を大いに発揮できる環境が整っているランテクニカルサービス株式会社。 最先端の技術をさらに日々、進化させつつ、世界でまだ誰も手を付けていない領域へ歩みを進める姿勢は、日本の製造業が世界の技術の先頭にいることを教えてくれる。モノづくりが好き、創造的な仕事がしたい人は、製造業の現場を一度ぜひ見学してみるといいだろう。そこには、モノづくりへの熱い思いが渦巻いていることだろう。

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先輩インタビュー
技術部開発課

内山 利典さん 「私がやっているのは制御系の仕事なんですが、そのほか、違う部署のさまざまなお手伝いもし、その中で勉強させてもらっています。実際に自分が作り、設計するという充実感があって、それが製品となって社会に出て行くことに意義を感じます。うちの会社の名前は出ないけど、ブランドの電器製品の内部や、テレビのフラットディスプレイに使われているものを作っていますし、お客さんが出される要望に対して応えていく仕事は大事だと思います。大きな会社なら、仕事をさせられているという感じもあると思うんですが、この会社は自分たちで計画したり、チャレンジしてやっていける。モノづくりの基本があると思います。それがとてもいいと感じています」 後輩へのメッセージ 「楽しいものづくり、というものがあります。それをまっとうしてほしい。ものづくりとは、それが動き、改良を加えるとさらに性能が良くなり、すぐれた製品になるということです。ものづくりが好きだという人は、ぜひ開発・設計・製造分野の仕事をするといいと思います。またそこにはチームワークというものもあって、ものづくりに必要なさまざまな要素、深さといったものがあります。自分ひとりでは無理なことがチームならば可能になるんです。まあ、私としては、会社の規模としては、うちの会社くらいがちょうどいいと思っていますけど(笑)」

lantechnical_ph06.jpg 内山 利典さん
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先輩メッセージ
技術部開発課

豊原 託也さん 内山さんと同じ技術部開発課に入社して4ヶ月という豊原託也さんは、北海道出身で、以前は青森県で真空装置の製造という仕事をしていました。有機EL、貼り合わせ技術という分野に関しては全く知らなかったという豊原さん。友達に「今の仕事はどんな仕事なんだ?」と聞かれると、こんな風に応えるそうです。 豊原「有機ELが使われているのは携帯電話やテレビですが、液晶を作ると言ってしまうと、パソコンを作っているのかと思われますので、携帯電話の内部部品を作っているだと説明します。液晶のガラスとガラスの間にさまざまな技術を使って貼り合わせる。有機ELは消費電力が少ないので、携帯電話にはいいんだ、と言いますね。大手の企業みたいに、あれもこれも作っているという会社ではないですけれど、私達の会社が作っているものがあるから、テレビや携帯電話ができあがっている。歯車の一部ですけど、なければ映らないし、電話することもできない。それが仕事のやりがいですね」 入社4ヶ月で、ようやく会社の雰囲気や人間関係、コミュニケーションなどが実感できるようになって来る時期だと思いますが? 「とにかく仕事がしやすい環境があります。先輩達はいろいろ教えてくれますし、何よりうちの会社は、個人の能力で開発するのではなく、お客さんの要望を受け、先輩後輩という括りではなく、みんなで一緒に作業を進めていくという会社です。コミュニケーションしながら、共同で作業していく。その楽しさがありますね」 そして今後、将来に向かって進みたい方向はどういうものかを伺いました。 「興味があるのは、UV(ultraviolet=紫外線)や、薄膜の技術を使って、フレキシブルに、既成概念にとらわれない製品を作ることです。まだ具体的なところまでは言えませんが、会社に提案して行きたいと思っています。常に新しいものにチャレンジしろ!と社長がいつもいうので、それを大事にして仕事をしていきたいと思っています」 後輩へのメッセージ 「会社に入って仕事をして、何かを見つけてほしいと思います。うちの会社は放任主義ではなく、自由な発想ができる会社です。興味ひとつで自分が描いたものを作ることのできる環境があれば、それがいい会社なんだと思います。それと、自分が作り終えたものを見て、反省というか、点検することも大事ですね。フィードバックさせるというんでしょうか。まず、いいところはどこか?設計だけではなく、製造だけではなく、全体を見て考える。いいところがあれば、悪いところもある。そこを見つめることができる会社、それがいい会社ですね」

lantechnical_ph08.jpg 豊原 託也さん
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