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バキュームモールド工業株式会社

バキュームモールド工業株式会社 次世代を担う若者の育成に力を注ぎ、 幅広い分野での活躍を推進<br>「真空成形金型」業界を牽引、50年の実績から生まれた信頼

バキュームモールド工業株式会社

次世代を担う若者の育成に力を注ぎ、 幅広い分野での活躍を推進
「真空成形金型」業界を牽引、50年の実績から生まれた信頼

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輝く技術 光る企業

バキュームモールド工業株式会社

次世代を担う若者の育成に力を注ぎ、 幅広い分野での活躍を推進 「真空成形金型」業界を牽引、50年の実績から生まれた信頼

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  • 社名:バキュームモールド工業株式会社
  • 設立年月:1969年6月(創業:1958年)
  • 資本金:9,000万円
  • 従業員数:200人
  • 代表者:代表取締役社長 大野 武志
  • 本社所在地:東京都墨田区墨田5-23-11 〒131-0031
  • 公式HP:http://www.vmold.co.jp/
  • 今年で創業51年を迎える、「真空成形金型」業界の歴史をつくってきたバキュームモールド工業株式会社。業界トップをひた走りながらその地位に甘んじることなく、常に貪欲に多種多様な要望をスピーディに“カタチ”にしていく技術力と生産能力。そのチカラがどのように生まれているのかを伺いました。
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業種

金型製造業

事業紹介

プラスチック製品の真空成形用の金型および抜型の設計・製造

経営者からのメッセージ
充実の設備と最新鋭の機械で薄物から厚物成形金型まで幅広く対応

弊社は、プラスチック製品の熱成形用金型や抜型の設計と製作を手がけています。弁当の容器、アイスクリームやヨーグルトなどの冷菓・菓子の食品容器、麺類や味噌汁の即席食品容器などは、皆さんもよく目にしていることでしょう。他にも、バスタブや洗面化粧台キャビネットなどの住宅向け用品、OA機器や自動車という工業品まで幅広く製造しています。 これだけ多様なマーケットニーズに応えられるよう、最新・高性能工作機械を積極的に導入し、社内で一貫生産できる体制を整えています。たとえば、ひとつの製品についても30〜40型のバリエーションに対応することができ、容易にシリーズ展開させることを可能にしています。この業界において、これだけの設備と機械をそろえていることが弊社の強みと言えます。

vmold_ph01.jpg 大野 武志さん
代表取締役社長 1995年入社

50年間培ってきた技術とノウハウで築き上げたお客様との信頼関係

創業当時はプラスチック製品の勃興期。そんな時代にあって、弊社が真空成形用の金型を用いた製品を最初に世に送り出したことがきっかけとなって、新たな市場が生まれ、製品需要も急激に増えることとなりました。後々スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの伸展により、よりいっそう多様な製品が求められる時代となりましたが、現在も業界一、市場シェア率30%を誇っております。 これはひとえに、50年もの間、お客様と培ってきた信頼関係によって成しえたことです。お客様に信用していただくには、まず、弊社の営業がお客様に対して、あるひとつの製品がどのような価値を持っているかを発信し、確実な成果が出せる旨を提案できること。技術者がお客様第一でものづくりをし、かゆいところに手が届く製品を提供することが必要不可欠です。 つまり、お客様はバキュームモールドの機械設備を頼りにすること以上に、バキュームモールドの人材を信頼されて仕事を頼まれるのです。

しっかりとした基盤のうえで次世代の人間を育てることが必至

弊社では若い世代を積極的に外部研修に出しています。異業種との交流も深められるほか、OJTだけでは学べない新しい考え方や広い視野を身に付けられるからです。新入社員には全ての部署で研修を積んでもらい、希望と適正の両方を考慮した上で、秋に正式配属します。研修中は先輩社員が先生となり、社会人としての心構えを学ぶ機会も設けています。そのほか、全社員を対象に1年ごとに「キャリアアップシート」で目標を設定、7段階評価を行う「考課表」に基づいて人事評価を明確にしています。このような人材育成が評価され、2007年度には「東京都中小企業ものづくり人材育成奨励賞」を受賞できました。夢を持って社会に出てくる若者の、その夢をつぶさないようにするのが我々の役目。やりたいことを思い切ってやれる環境をこれからもつくっていきたいと思います。

中堅社員からのメッセージ
数年後は、今新人である自分が教える立場になるのだという自覚を

学生と社会人では立場が全然違います。学生は失敗してもやり直しがきくかもしれませんが、社会人はそこにお金が伴います。新入社員といっても甘えは許されない、プロになることが求められるのです。そのために必要なのが考え方の切り替えです。 たとえばの話しですが、弊社は朝8:25にスタンバイのチャイムがなり、8:30に始業となりますが、余裕を持って到着して合図と同時に仕事を始められる状態である人と、ギリギリに来て慌てて仕事に就く人とでは、果たして同じスタートが切れていると言えるでしょうか? 間違いなく30分近い仕事の差が出てしまうでしょう。 これから社会人になる方も、数年後に自分が部下を持ち、指導する立場になります。その時、自らの発する言葉が部下に伝わるものとするためにも、自身が仕事に臨む姿勢を手本として見せられるよう、社会人としての自覚を持ってほしいのです。

vmold_ph02.jpg 渡部 雄治さん
営業部 マネージャー 1983年入社

自分の言葉で意思を伝えられるように、折衝力と柔軟性を磨こう

新人を指導するときは、おもしろがる心がやりがいとなるよう「仕事を楽しみなさい」と話しています。また、現場ではいい意味で放任し、あえて考えて行動できる余地を残すようにしています。 ただし、お客様や周囲の現場に対して、自分の思っていることをはっきり言葉で伝える重要性については気をつけて教えています。お客様が相手の場合は、どうしたら聞く耳を持っていただけるか。上司が相手ならばどうか。相手が異なるわけですから会話にも説得力・折衝力・柔軟性などが必要です。普段の会話でも主語を抜かすことのないように、前もって考えを整理してから話しをするよう指導しています。 また、これを言ったら怒られそうだから後にしよう、という考えはよくありません。疑問点はそのときに聞き、一生懸命食い下がるようなやる気と熱心さこそが仕事では大事です。

若手社員からのメッセージ
仕事の内容が希望通りではなくても、そこで楽しめるかどうか

初めてこの会社に来たとき、こんなに身近なものをつくっているんだと驚きました。ワンフロアにいろいろな工程があって、社員の方も元気で活気あふれる雰囲気だったことを覚えています。入社したら大型の機械を使って仕事をしたいと思っていたんですが、実際に配属されたのは細かな作業が主のトムソン刃型を扱う部署でした。機械では細かい部分ができないので、最後は手作業で微妙な曲げ加減を調整するんですが、これがまた難しい。でもここで、希望していなかった仕事だからと自分がくさってしまい、ただ時間が過ぎていくことを待つだけではつまらないと思ったんです。せっかく縁があって入った会社ですし、どんな内容の仕事に就いたとしても、自分自身がそこで楽しみを見つけられるかどうかが大切なんじゃないかと。そう気付いたことで、仕事へのモチベーションがガラッと変わりましたね。

製造も営業も人も動かせるオールマイティな「型屋」を目指して

今では目の前の自分の仕事だけではなく、事業部全体の管理を任されています。一人ひとりの仕事量を把握し、締め切りに間に合わせ、利益を出す。その当然のことを全うするという責任、重圧を常に感じています。人を動かすのは難しいですし、上に立つものとして八方美人ではだめなので、締めるところは締めなければなりません。また、実際にお客様と会い、話し合いを重ねる営業の役割もあります。ただ、機械だけをいじれても機械だけができるやつで終わってしまいますし、現場のことをよく知らずに営業ができるはずがありません。その両方を経験してきた今の私の夢は、製造も営業もオールマイティにできる「型屋」になることです。 私自身、入社前と後ではやりたいことや夢が変化してきました。就職活動中の方も自らの可能性を狭めず、前へ進んでほしいと思います。

vmold_ph03.jpg 土屋 大輔さん
第5事業部 2004年入社

学生の目線〜企業の生の声を伺ってみて〜
マルチな型屋

昔からの型屋、と伺って厳格なイメージを抱いていましたが、社員の方々の明るい人柄と、とても開放的な社風、そしてコンビニ商品などの身近なものを、何から何まで扱っているという多様性が印象的でした。 特に大型機械を操作したかった若手の社員さんが、今では機械が使えない部署にいても仕事を楽しめる、「やりたいことは変わる」という、柔軟な姿勢を持っていることに惹かれました。 社内研修や教育の熱心さというのも、上の人々の「今どきの若いものでも感心したのがいる」「女性の方が頑張りがきく」などの発言も、柔軟な思考に裏付けられているのかなと思いました。 併設の工場では、縁日のお面の型から普段よく飲むコーヒーの蓋など、見慣れた製品を工場内で目にできることに何故か嬉しさを覚えました。 これが社員の方が仰っていた、例え自分の志望していたポジションでなくても「身近なもの作りに携われることが嬉しい」という意味なんだな、と少しわかったような気がしました。

vmold_ph04.jpg 高田あゆみさん
早稲田大学 国際教養学部