<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

中小企業しごと魅力発信プロジェクト 東京カイシャハッケン伝 東京カイシャハッケン伝

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若手社員座談会「私たち中小企業を選びました」

若手社員座談会「私たち中小企業を選びました」

ハツタロー
就職活動といっても、どんな観点で企業選びをすればいいの?
と悩む就職活動生が少なくありません。
そこで納得のいく就職活動を果たした先輩に集まって頂き、
就職活動のコツや中小企業で働く魅力について語っていただきました。
ハツタロー
若手社員座談会「私たち中小企業を選びました」

座談会に参加して頂いた若手社員3人。左から株式会社タイセイ(製造業)の山下紋可さん、株式会社松下産業(建設業)の齊藤千智さん、株式会社バリューソフトウエア(情報通信業)の神田駿介さん。

若手社員座談会「私たち中小企業を選びました」

座談会に参加して頂いた若手社員3人。左から株式会社タイセイ(製造業)の山下紋可さん、株式会社松下産業(建設業)の齊藤千智さん、株式会社バリューソフトウエア(情報通信業)の神田駿介さん。

本日はお集まり頂きましてありがとうございます。まずは、自己紹介をお願いします。

神田さんソフトウェアやネットワークシステムの開発を手掛けるバリューソフトウエアでシステム開発の仕事をしています。情報通信業界は女性がまだまだ少ないので、少しでも興味を持ってもらえるよう、今日は開発の仕事の魅力を伝えられたらと思っています。 山下さん膨張収縮するコンクリート製の建物を長持ちさせる伸縮目地材のメーカー、タイセイで営業事務の仕事をしています。自社のシステムで注文を受けたり、電話の応対をしたりするのが主な業務です。 齊藤さん総合建設会社の松下産業で、設備の施工管理をしています。工程を計画したり施工図を描いたり、さらには現場で職人さんをまとめるなど、業務は多岐にわたりますが、その分、やりがいのある仕事です。

株式会社バリューソフトウエア 神田 駿介さん

株式会社バリューソフトウエア

神田 駿介(かんだ しゅんすけ)さん

株式会社バリューソフトウエア 神田 駿介さん

どんな風に就活をしましたか?

神田さん大学では情報系の学部だったので、初めから情報通信の企業に的を絞っていました。とりわけ、自己成長を重視していたので、多くの仕事を任せてもらえて裁量も広い中小企業を志望していました。ただ、就活を始めたのが4年の夏と遅かったので、焦りもありましたし、実際、選考を締め切っている企業もあったので、苦戦しましたね。
そんな時に支えになってくれたのは友人です。不安を話したり愚痴をこぼしたりすることで、だいぶ気持ちが軽くなるので、不安は抱え込まず誰かに聞いてもらうというのがおすすめですね。
山下さん私が就活を始めたのは3年の1月頃です。周りがにわかに動き出したのでつられて始めるといった消極的な学生だったので、やりたいことや軸が何も決まっていませんでした。何となくアパレルやインテリア関係がキラキラしていて良さそうだなと思って、最初はそうした業界を受けていました。
その結果、インテリアの通信販売をしているベンチャー企業に就職したのですが、帰りが毎日深夜になるなど私には合っていない職場だったため、転職でタイセイに入社しました。
転職活動中は、就活での失敗を反省して、就業時間や労働環境などをしっかり見極めるという軸をはっきりさせていたため、間違いのない選択ができました。もっとも、弊社のメイン商品である伸縮目地材というものを全く知りませんでした。それでも、今では建築には欠かせない大切なものという誇りを持って業務に就いています。
就活では自分の好きなものや業界などのイメージを重視しがちですが、労働環境もきちんと見なければなりません。それに、最初は全く知らない業界であっても、働いていくうちに面白さや誇りが持てるようになることもありますよ。
齊藤さんゼネコンやハウスメーカー、それに建材メーカーや設計事務所などの建築業界に絞って就活をしていました。でも、話すのがうまくなかったり、緊張しやすい性格だったりしたので、50社ほど受けて軒並み上手くいきませんでした。就活自体に嫌気が差したこともありましたが、良い意味で開きなおれたのか、ある時から肩の力が抜けて緊張せずに話せるようになったんです。多分、場数を踏んだことで面接に慣れてきたんだと思います。すると1週間で3社から内定を頂きました。4年の10月頃まで決まらなかったのでどうなることかと思いましたが、最後まで諦めなくてよかったとつくづく思います。

株式会社タイセイ 山下 紋可さん

株式会社タイセイ

山下 紋可(やました あやか)さん

株式会社タイセイ 山下 紋可さん

実際に入社してみて、入社前に抱いていたイメージとのギャップはありましたか?

神田さんシステム開発というとパソコンに向かって黙々と作業していればいい、つまり人と関わらない仕事とイメージしていたのですが、とんでもない。プロジェクトの進め方や仕様の確認などで、頻繁に人と接し、仕事を進めていく、それもシステム開発の仕事なんです。
もともと、話し下手でどう言えば相手に伝わるのか?自分の求めている答えが返ってくるのか悩んでばかりでしたが、仕事に慣れてくると、思いつきで質問をぶつけるのではなく、まずは自分の頭で考えてから質問すると求める答えが返ってくるというのがわかってきて、的確な質問ができるようになりました。
山下さん全社的な取組の一つに定時上がりが推奨されているため、従業員同士での相互フォローが不可欠だと聞いていたのですが、入社して現場に出て初めてその意味合いの深さを知りました。相互フォローということは上司や先輩とうまくキャッチボールができないと成り立ちません。
つまり、当たり前に仕事をこなせる実力をつけなければならないわけです。もっと伝票入力のスピードを上げたいとかもっと気持ちの良い電話応対ができるようになりたいとか、自ずと向上心が芽生えてきたことには自分自身、驚きました。向上心が高くて自発的に行動する社員が多いので、そうした環境が私を変えたんだと思います。
齊藤さん現場の職人さんに対してちょっと怖いイメージを持っていたんですが、実際には全くそんなことはなくて、むしろ女性の施工管理職は珍しいので、気さくに話しかけてくれたり優しい人が多いですね。

株式会社松下産業 齋藤 千智さん

株式会社松下産業

齋藤 千智(さいとう ちさと)さん

株式会社松下産業 齋藤 千智さん

今までミスや失敗をしてしまったことはありますか?

神田さん仕事に慣れてきた頃に気が緩むってよく聞きますよね。それをやってしまいました。仕様をよく確認せず、思い込みでプログラミングをしちゃったんですよね。それでちゃんと動くわけがありませんから、上司に怒られました。
慣れてくると基本的なことをなおざりにしてしまいがちなので、「初心忘るべからず」で気を引き締めて業務に当たりたいですね。
山下さん私も全く同じで、お客様からの注文をいつものものと勝手に思い込んで納品してしまったんです。その時だけ違う長さの目地材だったんですよ。以来、きちんと確認する癖がつきました。 齊藤さん褒められたものではありませんが、ミスはたくさんしてきました。現場では工事で汚れを出してはいけませんから養生シートを貼りめぐらせるのですが、職人さんが搬入ルートの壁を汚してしまったんです。
お客様の壁を汚したので、目の前が真っ暗になりました。現場では細心の注意を払わなければならないというのを再認識させられた出来事でした。でも、ミスを防ぐ努力は必要ですが、失敗を恐れるあまりに萎縮していたら成長の妨げにもなりますし、何より気持ちよく仕事ができません。特に若手や新入社員に失敗はつきものですから果敢にチャレンジしてほしいですね。

若手社員座談会「私たち中小企業を選びました」

他業種の話はそれぞれにとっても興味深いものだったようだ。

若手社員座談会「私たち中小企業を選びました」

他業種の話はそれぞれにとっても興味深いものだったようだ。

中小企業で働く良さはなんですか?

神田さん自己成長を重視している自分にとって中小企業は格好の環境です。大企業のシステム開発に携わる友人によると、分業しているところが少なくないといいます。
その点、弊社では、設計から開発、保守と一連の業務に携われるので、体系的にシステム開発を学べます。それに人数が少ない分、一人ひとりとのコミュニケーションが綿密になるので社員同士の絆が強いというのもいいところです。
山下さん若手の声が反映されやすいところです。弊社には、改善提案といって職場の環境や仕事の進め方について発言できる制度があって、私もシステムについて改善案を出して、実際に採用されたことがあります。
また、営業事務の人でも適性や熱意によっては他部署に異動するなど、その人のやる気ややりたいことに会社も柔軟に対応してくれるというのも良さのひとつですね。
齊藤さん神田さんがおっしゃった通り、仕事の幅が広いところです。 見積もりから竣工まで関われるので、ある一部分だけ手掛けるのとは達成感が違います。

若手社員座談会「私たち中小企業を選びました」

自身の就活や日々の業務を通じて感じていることを、それぞれ本音で語ってくれた。

若手社員座談会「私たち中小企業を選びました」

他業種の話はそれぞれにとっても興味深いものだったようだ。

最後に、就活をしている人たちにアドバイスをお願いします。

神田さん就活は色んな業界を見て回れる絶好の機会です。やりたいことが見つからずに悩んでいる人は、社会勉強の一環と考えて、とにかく色んな企業を受けてみるというのも一つの手です。そのうちに、自分の中で軸ができてくるのではないでしょうか。 山下さん私の場合、軸がはっきりしていなかったので、グループ面接で周りの目を気にして思ったようにアピールできなかったりと中途半端な就活になってしまいました。まずは、労働環境重視、あるいは仕事のやりがい重視など、自分の軸を決めること。決めたら後悔しないよう全力で向かってほしいです。 齊藤さん就活をしていると終わりが見えずに下を向きたくなることもありますが、それでも私は最後まで諦めなかったことで、希望する会社に入れました。大切なのは、前を向いて進むことです。

ケンジロー
今はやりがい充分の中小企業で精一杯働いている先輩たちも、
就活のときにはそれぞれに悩みや不安を抱えていたようです。
それを克服してきた先輩たちの言葉は、就活できっと役立つはずです。
ぜひ、先輩たちの言葉を胸に前を向いて就活をしてください。
ケンジロー