<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

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城東地区 株式会社安城製作所

株式会社安城製作所 多品種生産を強みに技術を磨き<br>お客様の

株式会社安城製作所

多品種生産を強みに技術を磨き
お客様の"ものづくり"を支える存在に

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東京カイシャハッケン伝!企業
城東地区

株式会社安城製作所

多品種生産を強みに技術を磨き
お客様の"ものづくり"を支える存在に

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どんな要望にも応える技術向上ストーリ
多品種生産を強みに技術を磨き お客様の„ものづくり"を支える存在に

 多品種少量生産を得意とし、幅広い業種の企業を顧客に持つ安城製作所。半導体製造装置などに使われる多種多様な部品をニーズに合わせて製造し、ものづくりの基盤を支えている。お客様の「口コミ」が国内外に広がる背景にあるのは、確かな技術力と柔軟な提案力だ。

現場に近い立場で提案し、お客様とともに成長

 リフロー・フロー装置※や半導体製造装置、包装機械などに使われる部品の加工を行う安城製作所。以前は包装機械の部品のみを扱っていたが、食品や錠剤の包装形態は商品ごとに異なるためカスタマイズされる機械が多く、多種多様な部品を製造していた。そのときに培った経験を活かし、現在は「多品種少量生産」を得意として様々な部品を作っている。安城社長は次のように話す。
 「多品種少量生産でも、のちにリピート品になったり、大量生産されたりします。最近は特に、お客様が新製品を開発するための機械の部品を積極的に受注しています。品質の高さが求められる仕事ですが、開発された機械が量産化された場合は大量生産につながりますし、製品開発のお手伝いができるのは面白いですね」
 また、ただ依頼を受けたものを作るだけでなく、お客様への提案も積極的に行っている。お客様の機械を直接見に行って改善提案を行ったり、お客様から相談を受けて図面を書き上げることもあるという。
 「現場に近い立場で提案できるので、お客様も喜んでくれます。お客様とともに成長できています」
 現在は幅広い業界から依頼を受けているが、既に付き合いのある会社から別の会社へと紹介されて仕事につながることが多いという。他社で作れなかった部品を、「安城製作所でなら作れるのではないか」と依頼されることからも、同社の信頼度の高さが伺える。

※ はんだ付けを行う装置。

body1-1.jpg「体も頭も使いますが、ものづくりは楽しいですね」と話す安城社長

“多品種” だからこそ成長のスピードも速い

 新入社員は入社後3カ月間が試用期間となり、簡単な作業を通じて仕事内容を覚えていくが、入社半年の旋盤部の小坂さんは、同社の魅力を“ 社員の人柄” だと話す。
 「職人気質なイメージがありましたが、社員の皆さんは良い人ばかり。失敗しても『ここがだめだったから、こうしたらいいよ』と丁寧に分かりやすく教えてくれます」
 また入社して数カ月経つと、お客様の製造現場を訪問する。実際の機械を目にすることで、「自分たちが作っている部品は、こんなに大きな機械で使われているんだ」と実感できるという。個々の成長に合わせて十分な期間をとって指導しており、今後は社員の希望を聞きながら外部研修も取り入れる予定だ。
 「作る部品の種類が多いということは、それだけたくさんの知識を持っていなければいけないということです。体も頭も使いますし、一人で仕事ができるようになるには時間がかかりますが、ものをつくる楽しさが感じられると思います。同じものをくり返し作るのではなく、1日に何種類もの部品を作るので、上達するのも速いですね」(安城社長)

body2-1.jpg同社で作っている部品には精密な加工技術が求められる

現場が主体性を持つことで風通しの良い職場に

 安城製作所では現在、各部門にリーダーを設け、権限移譲を行って現場の判断で仕事を進めている。リーダーが納期を管理しており、何か問題が起きたら部署やリーダー同士で話し合うこともある。
 「現場の社員を中心に仕事を進めることで、社員の責任感が増し、コミュニケーションも増えました。良い効果が現れていると思います」(安城社長)
 また同社には、2時間以上の残業はしないという決まりがある。新しい部品を作る際は予想以上に時間がかかる場合もあるが、その経験を次に活かし、各々が責任を持って時間管理を行っていると安城社長は話す。
 「体力を使う仕事なので、しっかり休むことが大切。仕事量が多くて困ったら社長やリーダーに相談するように伝えていますし、社員に無理のない範囲で仕事を受けるようにしています」
 現在は社長自らが海外の工場を訪問して商談をしたり、ニーズを聞き出したりと、海外のお客様とも接点を作っているという。そうした海外企業とのつながりも、すでに付き合いのある国内企業からの紹介だ。「口コミ」で同社の信頼が広がっていくのは、高い品質と技術があってこそだといえよう。

body3-1.jpg工場内では真剣な様子で加工作業をする姿が見られる

ハツタロウー・ケンジロー・なびでんちゃんのもっと知りたい!

住居を改装した憩いのスペース


 制度面のみならず、設備面でもいろいろと新しく変わっています。
 例えば、工場は敷地内に3か所と、道路を挟んだ斜め向かいに1か所ありますが、斜め向かいの工場は最近きれいに改装したばかり。倉庫を併設しており、大きなエアコンを導入したので作業も快適です。
 改装した工場の2階の一室には休憩スペースも設けられました。もともと住居だった場所を改装したのでキッチンもあり、昼食を取るなど社員の憩いのスペースになっています。休憩の際に導入したばかりの最新タッチパネル式の機械について、今後の活用方法を皆と話すのが、最近の楽しみです。
(青木さん)

edit-1.jpg談笑する小坂さんと青木さん
  • 社名:株式会社安城製作所
  • 設立年・創業年:1988年12月
  • 資本金:1,000万円
  • 代表者名:安城 正博
  • 従業員数:17名(内、女性従業員4名)
  • 所在地:123-0853 東京都足立区本木2-8-6
  • TEL:03-3849-6877
  • URL:https://ajiro-seisakusyo.com