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株式会社赤ちゃんとママ社

株式会社赤ちゃんとママ社 育児書を発行して52年。読者のみならず、社員の子育ても力強くサポート

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育児書を発行して52年。読者のみならず、社員の子育ても力強くサポート

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女性が働きやすい環境づくりストーリー
育児書を発行して52年。読者のみならず、社員の子育ても力強くサポート。

日本初の育児月刊誌を1965年に創刊した赤ちゃんとママ社。そのノウハウを社員の働き方にも応用し、多くの女性社員が仕事と子育てを両立している。

二人の子どもの子育て真っ最中 30代今井さんの働き方

 「入社前は、当社の発行している『赤ちゃんとママ』の読者でした。『赤ちゃんとママ』には、初めて子育てする私が知りたいことがたくさん載っていて、毎月、届くのが楽しみでした。そんな頼もしい会社が社員募集をしているのを見て、もっともっとこの本の魅力を多くの人に知ってほしい、そんな仕事を通して自己実現したいと思ったんです」と同社への志望動機を語るのは、入社6年目の今井奈津子さん。この本の魅力は子育て経験者である私がいちばん良く知っているという自負はあったものの、採用してもらえる自信はまったくなかったという。
 「当時1歳3か月になる娘の子育ての真っ最中。普通に考えれば、子どもがいることは不利になると思っていましたから、それだけに採用してもらえた時には、とても嬉しかったです」
 1965年創業の赤ちゃんとママ社は、日本初の育児月刊誌『赤ちゃんとママ』を創刊して52年。ママさん向けの媒体を発行する特性上、創業時から女性を積極的に採用してきた。さらに、10年ほど前からは、女性の多様な働き方を後押しする各種制度の整備に着手、産休・育休制度はもとより、出産時には20万円の祝い金の支給、復帰後の子育てを考慮した時短勤務を実現。しかも、時短勤務を取得できるのは子どもが6歳になるまでという手厚さ。そのほかにも、子どもが病気になった時には「午前」「午後」いずれかで半休をとれる看護休暇制度などきめ細かい制度も積極的に導入した。
 今井さんは、現在、時短勤務で9時15分~16時45分の勤務をしている。都合に合わせて15分刻みで設定できるという。
 「18時までに子どもを迎えにいかなくてはなりません。それに合わせて、勤務時間を設定しています」

body1-1.jpg「社員の皆さんが自分の子育てを応援してくれているように感じられて、仕事も家庭も充実しています」と笑顔で語る今井奈津子さん

子どもの急な発熱にも対応「看護休暇制度」

 今井さんが何より有難いと感じているのが、独自の看護休暇制度だ。
 「子どもが小さいと、熱が出た、具合が悪そうなどといった呼び出しが頻繁にあります。出勤した矢先に呼び出しをされて、すぐに会社を出なくてはならない、ということも少なくありません。当社独自の看護休暇制度は、そんな時に、子ども一人につき一年間5日までは有給扱いで半休がとれるという制度です。これがとても実用的でフルに使いきってしまいます」
 仕事をしたくても、それが許されない状況に追い込まれることもあるのが子育て。周りへの迷惑を考えると誰しもいたたまれない気持ちになるものだが、そうした事態をサポートする制度が確立されていると、実に心強い。
 今井さんは、入社後2年間は、読者の顧客情報などを管理する管理部に席を置き、その後育児休暇を1年取得後に復帰し、現在は普及部に所属する。
 「育児休暇で自宅にいた時に、今後の自分の仕事のしかたをいろいろ考えさせられました。自分がやりたかったことは、当社の看板商品である月刊誌『赤ちゃんとママ』の読者の裾野を広げること、それがそもそも自分が当社を希望した理由。その初心に戻ることが、本当の意味で自分の自己実現になると考え、復帰する時に普及部への移動を申し出ました」
 同社が発行する媒体は全国の健康保険組合を通じて、組合員に配布される。普及部の今井さんの仕事は、各健康保険組合への営業活動だ。
 「当社の媒体の魅力や意義を自分の体験に基づいて、読者に近い立場からお伝えできることにやりがいを感じます。組合の担当者が契約を決めてくださった時には、素直に嬉しいですし、『子ども3人がこれまで成長できたのは、赤ちゃんとママのおかげです』といった読者からの感謝のお手紙を頂戴することもあり、そうした読者からの声が励みになっています」
 同社で働く女性社員は、主に30~40代。現在、2名が育休取得中で、育休後は復帰を希望しているという。

body2-1.jpg「子育ての経験が仕事にも生きています」と話す今井さん

出産に前向きになれました! 20代佐野さん

 「入社前は契約社員で働いていたのですが、やはり、将来のことを考えると、結婚・出産しても長く働ける会社に勤めたいと思い、そんな時に出会ったのが当社でした」と語るのは、入社3年目の佐野いお莉さんだ。
 面接担当者に話を聞いた時にも、なんて子育てに対する理解がある会社なのだろうと感激したという。
 そんな佐野さん、今井さんと同じく普及部に在籍し、全国の健康保険組合を訪れ、同社の発行する媒体の魅力を説明して周っている。
「結婚して一年半になりますが、まだ子どもはいません。仕事で弊社の発行物を説明する時にも、自分が子育ての経験がないとなかなか実感を込めて魅力を伝えることができないので、早く子どもがほしいですね」
 女性が仕事をする上で、出産や子育てはリスクとも考えられる。同社に入社してから、結婚や出産は人生をハッピーにしてくれるものと、前向きにとらえられるようになったと佐野さんはいう。
 「以前は、結婚したらどうなるんだろう、出産したらどうなるんだろうと、不安で不安でしょうがなかったんです。でも、今は『何人でも産みなさい。それが今後あなたの人生の糧になるのだから』という感じで会社ぐるみで応援してくれるので、すごく前向きに考えられるようになりました。働く会社が違うだけでこんなに意識が変わるなんて自分でも驚きです」

body3-1.jpg「当社に入社して、出産や子育てが楽しみになりました」と語る佐野いお莉さん。

人生や生活がハッピーなら、仕事にも前向きになれる

 同社が女性の働きやすい環境づくりに積極的に取り組みはじめたのは、2004年に施行された次世代育成支援対策推進法がきっかけだった。
 「日本では、やはり経済が優先されてきたからでしょうか、子育てを取り巻く環境は、長年まったく変わっていなかったと思います。そんな中で次世代育成支援対策推進法の施行は、企業にも子育てを助ける環境づくりを進めるように働きかけるものでした。子育ての環境をもっとよくするためには、どうすればいいのかということをずっと問題意識として持っていましたので、これをきっかけに当社も働きやすい環境を作っていこうと取り組みました」(小山朝史社長)
 出産祝い金や時短勤務、看護休暇制度などの制度を相次いで創設。ユニークなところでは、妻が出産する時、出産予定日の前後1か月以内5日の有給が取得できる「パパ休暇制度」なども立ち上げた。
 そうした取組が評価され、平成24年新宿区ワーク・ライフ・バランス推進企業、平成27年新宿区ワーク・ライフ・バランス特別賞受賞、平成28年度東京ライフ・ワーク・バランス認定企業に選ばれた。
 「仕事に意欲的に取り組めるのは、人生や生活がいきいきとしているからこそですよね。社員みんなが生きることに前向きになれれば、働くことにも前向きになれるはず。そう考えて、社員みんなの働きやすい環境づくりに取り組んでいます」

body4-1.jpg「当社の事業は、人を笑顔や幸せにすること。そのためには、社員の生活や人生もハッピーでなければならないと考えています」と語る小山朝史社長

編集部メモ

 独自の販売チャンネルを構築し860の健康保険組合と取引


 同社の事業の核となっているのが、1965年に刊行した育児月刊誌『赤ちゃんとママ』である。提携している健康保険組合の被保険者である本人、家族が出産した際、自宅に本誌が直送されるという独自の販売ルートを構築し、事業を拡大してきた。
 季刊誌『1・2・3歳』、胎児の様子やママのからだの変化を毎日配信する『赤ママきずなメール』、離乳食やおやつの実用書や絵本なども刊行している。また、雑誌・書籍の販売のほか、企業人事や労働組合が取り組んでいる、ダイバーシティー推進のためのハンドブック制作他セミナーなど『子育て』をキーワードに事業を拡大している。
 同社のオフィスでは、子どもや家族の話題がいつも飛び交っている。社員はもちろん、社員を家族ぐるみで大切にしてくれる社風が伝わってくる。
 「子育て支援は、当社の事業そのものです。そうした当社の使命として、今後も他社に先駆けて、働きやすい環境づくりを進めていきたいですね」(小山社長)

edit-1.jpg赤ちゃんとママ
  • 社名:株式会社赤ちゃんとママ社
  • 設立年・創業年:設立年 1965年
  • 資本金:1,200万円
  • 代表者名:代表取締役社長 小山 朝史
  • 従業員数:25名(内、女性従業員数13名)
  • 所在地:160-0003 東京都新宿区本塩町23番地 第二田中ビル2階
  • TEL:03-5367-6590
  • URL:http://www.akamama.co.jp