<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

中小企業しごと魅力発信プロジェクト 東京カイシャハッケン伝 東京カイシャハッケン伝

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城南地区
株式会社アレックスソリューションズ

株式会社アレックスソリューションズ 留学生にITスキルを伝授し、語学力のあるITエンジニアに育て上げる

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留学生にITスキルを伝授し、語学力のあるITエンジニアに育て上げる

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株式会社アレックスソリューションズ

留学生にITスキルを伝授し、語学力のあるITエンジニアに育て上げる

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留学生に光を当てるストーリー
留学生にITスキルを伝授し、語学力のあるITエンジニアに育て上げる

 経営理念は「留学生を活かす」。せっかく身に付けた語学力が生かせないと嘆く留学生たちに、ITエンジニアという道を示している企業を追った。

英語力のある留学生をITエンジニアとして育て上げる

 アメリカ西海岸・サンフランシスコにあるシリコンバレーは、世界の名だたるIT企業が集結する。ITの最先端技術は必ずと言っていいほどシリコンバレーを経由して発信されることから、そこを人はITの聖地と呼んでいる。当然、群雄割拠の地でトップランナーでありたいのであれば、システムエンジニア(SE)やプログラマーであっても英語力が必須だ。折しも企業のグローバルが加速度的に進行するようになったこともあり、英語ができるエンジニアの活躍の場はどんどん広がっている。
 アレックスソリューションズでは、その潮流を早くから捉え、英語ができる留学経験のあるITエンジニアを育成し、各企業のシステム開発プロジェクトに送り込んでいる。通信会社の海外データセンターの支援、商社のグローバル展開を支えるシステムのヘルプデスク業務、海外からのサイバー攻撃に対応するセキュリティオペレーションセンター(SOC)業務など、世界と日本の懸け橋となるプロジェクトで実績を上げている。
 同社を立ち上げた大野雅宏代表がこのビジネスに着目した背景には、自身の留学経験がある。
 「大学でアラビア語を専攻していたので、エジプトのアレクサンドリアに留学したんです。卒業後はその経験を生かせる仕事に就こうとあれこれ探したのですが、なかなか留学経験を評価してくれる企業がなかったんです。幸い友人のIT企業に就職でき、営業の仕事に携わることになりました。何社かと取引していく中でIT業界でも語学力が必要な案件があることに気付きましたが、エンジニアが英語に対応できないがゆえに、海外がらみの仕事を断っていたんです。そんな状況を何とかできないかとの思いから創業に至りました」
 同社では英語などの語学堪能な留学生を集め、ITの知識を9週間ほど自社の研修を通して身に付けてもらうというビジネスモデルを採用している。確かな教育を施せば、英語とITという二つの強みを持った人材を育成できる可能性は高いという信念に基づいたものだ。その読みは確かなものだった。企業のグローバル化が進む中では英語力のあるエンジニアのニーズも高まり、立ち上げてほどなくして順調に仕事は増えていった。

body1-1.jpg留学生の活躍の場を作るべく、大野雅宏代表はアレックスソリューションズを立ち上げた

1か月間に及ぶ長期休暇の取得も可能

 経営理念は「留学生を活かす」と実にストレート。海外経験や語学力を持ちながら仕事に生かせなかった大野代表の歯がゆさから掲げられたものだ。その思いは留学生にしっかり受け止められ、既に130人近いスタッフが集まるまでになったという。
 IT知識は一朝一夕に身に付くものではないが、異国で経験を積んで多くの困難を乗り越えた経験がある留学生たちはタフだ。着実に成長を果たしているという。
 「求める人物像として『バックパッカー精神を持つ人』を掲げています。世界を渡り歩いてきた留学生たちはバックパッカーのようなストイックさ、好奇心、失敗を恐れない精神などを持ち合わせており、自然と『何とかなるからやってみよう』という気持ちを持つようになります。そうした人材たちこそ、社会で活躍できる可能性が高いのだと思います」(大野代表)
 制度面においても日本の常識にとらわれない。例えば、特別休暇制度の「フリーバカンス制度」。プロジェクトが終了した合間に、年1回、1か月ほどの長期有給休暇を取得することができるそうだ。
 「海外経験がある人の中には、会社を辞めて海外の旅に出掛けるという人が少なくありません。せっかく当社でキャリアを築いたのに辞めてしまってはもったいない。旅から帰ってきても続けて働いてもらえるように、この制度を導入しました。1か月間、リフレッシュして戻ってくるので、定着率アップにも繋がっています」 と、大野代表は手応えを感じている様子。
 教育面では「海外研修制度」がある。現在、同社ではシンガポールとスリランカにも拠点を構えており、プロジェクトの合間の3か月間ほど、いずれかの拠点でIT学習や現地企業でのインターンシップを経験できるといい、異文化での自己研鑽ができると社員のモチベーション向上に一役買っていると話す。

body2-1.jpg女性社員が半数、外国籍社員が全体の1割を占めている。ダイバーシティ(多様性)を実践している会社だ

IT技術を身に付ければ、世界のどこでも生きていける

 2012年入社の栗島保浩さんは、大学を卒業後、ニュージーランドでの語学留学、カナダ・イギリスなどでのワーキングホリデーを経て、イギリスの大学院で通訳・翻訳などを学んできた。IT経験はなかったものの、同社で留学生を積極採用しているという情報を海外のコミュニティーサイトで知ったのをきっかけに帰国したという。
 「最初は小売業のPOSレジシステムの障害対応を担当し、インドのエンジニアとコンタクトを取りながら問題解決に勤しんでいました。ITの知識は不足していましたが、周囲の皆さんが手助けしてくれましたし、英語でのコミュニケーションができる点で貢献できたと思います」(栗島さん)
 1年後にはスリランカでの海外研修を3か月間受講した。先進国に留学していた栗島さんにとって、発展途上にあるスリランカの経験は何もかもがカルチャーショックだったが、一方で刺激的でもあったと当時を振り返る。
 帰国後は現在に至るまで外資系企業でネットワークエンジニアとして活躍中だ。
 「最新技術を貪欲に取り入れる企業なのですが、私の提案が良いものであればどんどん採用してくれて、やりたいように仕事を任せてもらえています。裁量権の大きな仕事に携わることができている点にやりがいを見出しています」
 ネットワークに関してはこの企業に異動するまで専門的に学んでいなかったというが、現在はネットワーク大手企業の上級資格を目指すレベルにまで達している。海外経験で栗島さんは成長への貪欲さが磨かれたからこそ、ITでもさらなる高みに上り詰めようとしているのだろう。
 「留学時代、日本人であることが得でも損でもない環境で生きられる力を身に付けたいと思っていましたが、世界のどこにでも存在するIT。その意味でITはまさにそういう生き方のための力となると感じています。いずれはITの経験をもとに海外で働いてみたいですね」
 ITはあまねく世界に広がっている。だからこそ、IT技術と語学力があれば地球のどこでも生きていける。そんな自信が栗島さんから伝わってきた。

body3-1.jpg長く海外生活を送ってきた栗島保浩さん。日本の商習慣の枠にとらわれない柔軟な発想力が印象的だった

未知の世界だからこそ、楽しくチャレンジできる

 栗島さんとほぼ同時期に入社した上間薫さんは、アメリカの短大でコミュニケーション学を学んできた。ただ、帰国後は留学経験を生かす場で働く機会に恵まれず、地元の沖縄でエスティシャンや歯科助手、事務員などをしていたという。数年後、せっかく学んだ英語が使える仕事を目指して東京に上京し、留学生を歓迎する同社に巡り合った。
 「確かにITに関しては畑違いでしたが、不安はありませんでした。むしろ新しいことを覚える好奇心の方が勝りましたね。温かな社風ですので、ここならば未経験でも頑張っていけるとも感じました」
 海外経験してきた人らしいアクティブな姿勢を貫いてきた上間さんは、大手通信会社のブリッジSE、大手IT企業のネットワークの運用保守などを歴任。作業は一つ間違えただけで、多くのユーザーが通信できなくなってしまうことにもなる。それだけに職場には、独特の緊張感が漂っていた。しかし、だからこそ刺激があって楽しく仕事に臨むことができたと振り返る。
 その後、シンガポールでの3か月間の海外研修も経験した。シンガポールは多様な人種が集っている都市という点から、感ずるものが多々あったという。
 「シンガポールで生活をしてみると、日本でどちらかといえば受け身になっていた自分がいることに気付かされました。自分で物事を動かすこと、自分で考えて行動することを強く意識するようになりましたね」
 シンガポールでの経験は次に配属された外資系企業の社内ネットワーク構築・運用部門で生かされた。そこでは、課題解決するためには自分が行動しなくては何も動かなかったのだ。つくづく海外経験の大きさを感じつつ、より能動的に仕事に向き合っていくことができたと笑みを浮かべる。
 入社して約5年。30代にして未経験からエンジニアに挑戦した上間さんは現在、別プロジェクトでマネジメントという大役を担うまでに成長を遂げた。

body4-1.jpg上間薫さんは30代でITエンジニアに転身し、成功をつかんでいる

編集部メモ

アレクサンドリアのような国際色をまといたい

 アレックスソリューションズという社名は、大野代表が留学していたエジプトのアレクサンドリアにちなんで命名された。アレクサンドリアという町は古代から多様な人種が集って交流してきた土地である。それにちなんで、多様な国籍の人が一緒に働ける場にしたいという代表の熱い思いがこの社名には込められている。その社名が表す通り、同社では、日本人の留学経験者のみならず、日本にやってきた外国人留学生も受け入れており、スリランカやアメリカ、フランス、ブラジル、ネパールなど外国籍の社員は10か国、10名ほど所属する。
 留学生を採用するといっても、同社の場合は広く海外経験のある人材も“留学生”にカテゴライズしている。それゆえ、青年海外協力隊などの国際ボランティアから帰国した人、バックパッカーだった人、仕事等で海外に在住していた人なども受け入れているそうだ。グローバル経験を生かせる舞台で働きたいと志向する人には、まさに打ってつけの会社といえよう。

edit-1.jpg英語だけではなく、ITという新たな武器を身に付けるための環境はしっかりと用意されている
  • 社名:株式会社アレックスソリューションズ
  • 設立年・創業年:設立年 2007年
  • 資本金:2300万円
  • 代表者名:代表取締役 CEO 大野 雅宏
  • 従業員数:150名(内、女性従業員数70名)
  • 所在地:107-0052 東京都港区赤坂2-9-2 WAY TOWERS 7階
  • TEL:03-4590-0969
  • URL:http://www.alexsol.co.jp
  • 採用情報:ホームページよりお問い合わせください