<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

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城南地区
株式会社アットオフィス

株式会社アットオフィス ビルの「使い方」を提案し、新しいニーズを発掘、競争力を高める

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ビルの「使い方」を提案し、新しいニーズを発掘、競争力を高める

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株式会社アットオフィス

ビルの「使い方」を提案し、新しいニーズを発掘、競争力を高める

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新事業創出ストーリー
ビルの「使い方」を提案し、新しいニーズを発掘、競争力を高める

 オフィスビルの仲介を行うアットオフィス。同社は単なる「箱」を貸し出すだけでなく、ビルの新しい使い方を提案し、付加価値を生み出している。

オフィスビルの収益性を高める独自の事業を展開

 どんなに近代設備を導入したオフィスビルであろうとも10年、20年と経過年数を重ねれば、設備も古くなり、建物自体の老朽化も進んで、賃貸料は安くなる傾向にある。つまり、古いビルほど収益性が悪くなるのは不動産市場の常識といえるのである。ところがアットオフィスはその常識を覆して、古いオフィスビルでも収益性を高められるコンテンツをビルオーナーに提供するという独自のビジネスを展開し、注目されている。同社の代表取締役社長の大竹啓裕氏はこう解説する。
 「当社の事業の目的はお客様の資産をいかに有効活用し、収益を上げるかです。大都市圏には膨大なオフィスビルがあり、そのすべてが大きな可能性を秘めたストックと捉えています。例えば、ビルオーナーは古いオフィスビルをリニューアルして価値を上げようとしますが、周囲も同じようにリニューアルすれば価格競争にならざるを得ません。それでは高い収益性は望めません。そこで大切なのは他社にはない付加価値をつけて差別化を図ることです。当社ではきめ細やかなマーケティングを行い、例えば、通常のオフィスを貸会議室やレンタルオフィスなどにリノベーションするなど、従来の常識には捉われないコンテンツを提供しています」
 なるほど、同じビル内に貸し会議室があれば、入居者にとってこれほど便利なことはなく、ビルの価値を上げることにつながる。またレンタルオフィスは起業家など、新たな顧客の創出にもつながるなど、ビルの活性化にもつながるコンテンツになるのだという。
 ただし、ビルオーナーにとって新たな試みは冒険になる。当然なんらかの担保を求めるもの。同社では、ビルオーナーから借り上げて自社運営する物件を数多く展開している。これは自らのコンテンツにかける自信を物語る取組そのもので、事実、貸会議室「アットビジネスセンター」は稼働率100%、さらに、インターネット環境の整備やコピー機、FAXほか、秘書サービス、打ち合わせスペースを設けたレンタルオフィス「インスクエア」の稼働率も右肩上がりという。

body1-1.jpg独自の視点から事業戦略を打ち立てる大竹啓裕社長

自社運営のカフェなど独自のコンテンツを導入

 池袋で展開するインスクエアはレンタルオフィスの代表的な物件。対象は埼玉県に住み、池袋をターミナル駅として利用する40代以上の起業家や自営業者。40代以上という年代は、若者に人気の高い六本木、青山といったエリア・ブランドに左右されることなく、利便性や効率性など実用性を重視するというマーケティングから生まれたレンタルオフィスである。
 事業理念は単なる「箱」の提供に留まらないということ。そこで力を注ぐのが、コミュニティづくり。入居者のコミュニケーションを促進する新年会や暑気払いのほか、勉強会などのイベントも開催している。
 さらにコミュニケーションの活性化という一環で発想されたのが、オフィスビル内のカフェの提案である。これも運営は同社が行っている。ユニークなのが路面に面した1階ではなく、上階フロアに設けているというところだ。
 「あくまでもオフィスビル内の企業が利用するためのコンテンツですから、外部からの集客は想定していません。雨の日もビルを出ずにカフェを利用できるなどのメリットが生まれます。当然、これもビルの付加価値を高めるための方法のひとつです」
 また、マンションなどの立体駐車場を借り上げての仲介も行っている。大都市部では入居者のクルマ離れなどで立体駐車場の稼働率が落ちているが、それを入居者以外から利用者を募り、稼働率の向上を図っているのだ。
 まさに膨大なストックに新しい付加価値をつけてビルオーナーに高収益性をもたらすビジネスを展開しているのだ。

body2-1.jpg常識にとらわれない事業を展開するアットオフィスは社員の交流も活発

若手に仕事を任せる風土だから主体的に仕事に取り組める

 アットオフィスのビジネスは、ストックにどのような付加価値をつけられるかがキモといえよう。そのためアイデアやチャレンジ精神を発揮する人材が不可欠となる。同社では社員に権限委譲を積極的に行って組織活性化を図っている。
 管理部課長の芹澤健さんは、飲食店店長からの転職者。営業を経験後に管理部に配属され、現在は32歳という若さで採用・教育研修・評価制度など人事の重要な仕組みづくりや運営を任されている。
 「賃貸ビルに付加価値をつけるアイデアも、行動力もスタッフ一人ひとりの裁量です。それを支える人材確保や教育研修を任されていることに大きな責任とやりがいを感じています。キャリアに関係なく意見が言いやすい社風もあって、キャリアに臆することなくどんどん意見を出しています」
 そう語る芹澤さん、人事制度の整備に役立てばと外部セミナーや勉強会に積極的に参加して見聞を広めているという。

body3-1.jpg若手社員ながら人事部門の管理職として活躍する芹澤健さん

自分の目で物件を確かめて顧客のオフィス移転を支援

 2016年4月に新卒入社した福留由梨さんが所属するのはオフィス仲介事業部。オフィスを探している企業に対して膨大な物件の中からベストな選択ができるようにサポートするのが主な仕事になる。企業の希望エリア、間取り・広さ、賃料、交通アクセスなどの条件をヒアリングして、膨大な不動産情報を蓄積しているデータベースから物件を絞り込んでいくのはかなりハードルの高い仕事。それなりの経験が求められるが、福留さんはそれをカバーしようとネット情報だけに頼ることなく、現地に赴き周辺情報を細かくチェックすることを心がけているという。いわば「足で稼いでいる」のである。どんなテナントが入居しているのかをチェックするのをはじめ、駅からのアクセスや近隣のコンビニの有無などを確認、その上でビルオーナーと入居希望者の間に入って、賃料などの条件をまとめる。
 「仕事を始めて半年くらいなのでわからないことばかりです。しかし、当社の場合は研修制度などが充実しているので、意欲さえあれば業務をスピーディに覚えられる環境です。上司がお客様役になるロールプレイングでコミュニケーションの取り方を学べるのでスキル向上を図るには最適の環境です」
 福留さんは入社1年目ながら、宅地建物取引主任者の資格取得を目指して、勤務外時間を利用して勉強に励んでいるという。その表情は希望に満ちあふれていた。

body4-1.jpg細やかな情報提供をして企業のオフィス移転を支援する福留由梨さん

編集部メモ

独自の制度で若手が活躍できる企業風土を創る

 独自のマーケティングとアイデアでオフィスビルに付加価値をつけ、収益性や稼働率を上げるアットオフィス。なかでも注目したいのが同社の独自の制度である「アット・アグレッシブチャレンジ制度」だ。この制度は2人1組になって新しい事業のタネとなるものを探して発表するというもの。社員は仕事を遂行しながら、常に市場に目を光らせ、顕在化されていないニーズを探る。
 さらに権限委譲にも積極的な同社では、早ければ入社2年目で役職を与え、責任ある仕事を任せるという。
 この取組はいうまでもなく、若手社員の自信となる。事実、顧客管理システムの構築や自社運営のカフェなどは若手社員が責任者として活躍している。責任ある仕事を任された若手社員は、早いうちから多くのことが経験できるので、成長スピードが早いのはいうまでもないだろう。

  • 社名:株式会社アットオフィス
  • 設立年・創業年:設立年 2000年
  • 資本金:1億円
  • 代表者名:代表取締役会長 谷 正男・代表取締役社長 大竹 啓裕
  • 従業員数:144名(内、女性従業員数96名)
  • 所在地:107-0062 東京都港区南青山2-2-8DFビル3階
  • TEL:03-5772-3600
  • URL:http://www.at-office.co.jp
  • 採用情報:ホームページよりお問い合わせください