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城東地区
株式会社ケアサービスとも

株式会社ケアサービスとも 行き届いたケアと温かい笑顔で利用者を支える

株式会社ケアサービスとも

行き届いたケアと温かい笑顔で利用者を支える

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株式会社ケアサービスとも

行き届いたケアと温かい笑顔で利用者を支える

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これからの介護はこうじゃなきゃストーリー
行き届いたケアと温かい笑顔で利用者を支える

 介護保険制度が始まって17年。市場は様々な事業者が参入し、まさに群雄割拠の状態。
そんな中にあって、看護と介護の両面から手厚いケアを提供し、利用者との密な交わりを大切にする姿勢で輝きを放つ企業の姿を追った。

医療と介護の両面から手厚いケアを提供

 ケアサービスともは、足立区内に老人ホーム、訪問看護ステーション、小規模多機能型居宅介護施設、グループホームなど八つの施設を運営する。140名の職員で、200名弱の高齢者をケアしている。
 「訪問介護からスタートしたのですが、それだけでは利用者を最後までケアするのは難しく、ありとあらゆる背景を持つ方をケアできる、様々なタイプの施設を開設してきました」と海老根清剛代表は打ち明ける。
 海老根代表が難しいと語る背景には、現状の介護・医療両制度と実情とのギャップにある。介護を必要とする高齢者の多くは、何らかの病気を抱えていて、医療サポートを受ける必要がある。寝た切りともなれば、日常的にのどに詰まった痰を吸い出したり、胃にチューブで直接栄養を届けたりする必要もある。今でこそ、介護スタッフはこれらの「医療的ケア」を行えるが、数年前までは多くの行為が医療行為として認識されていたため、許されていなかった。そうすると介護施設では、何かあるたびに看護師を呼んでこなければならない。訪問介護を利用する家庭にとってみれば、介護施設と医療機関の両方と契約し、それぞれのスケジュールを調整する必要もあり、いかにも面倒だった。

body1-1.jpg海老根清剛社長は、かつて個人タクシー会社を運営。介護施設を利用する高齢者の移送一つとっても、制度の厚い壁を感じることが多かったという

利用者の尊厳を大切にした看護を

 一方で、看護師が常にいる病院にも限界があると、同社の創業者で看護師の海老根久美子取締役は話す。
 「入院患者さんの病状が悪くなると、医療行為に集中するため患者さんと家族は面会が認められなくなる。そして患者さんが亡くなってからの対応もどこか機械的で、家族がゆっくりとお別れする時間はありません。御本人にとっても、人生の幕引きは思い出の詰まった自分の家でと願っている方々は多いのです」
 そうした声に応えようとたどり着いたのが、あらゆるタイプのサービスを整えることだった。その象徴ともいえるのが、看護小規模多機能型居宅介護施設「良さんの家」だ。看護師が常駐し、要介護状態で医療依存度が高い人でも通所できて、介護と医療の両面からケアができる。体調が優れなければそのまま住室に宿泊できて、家族らが面会に来ることもできる。
 「体のケアはもちろん、心のケアも必要で、利用者さんの全人格を見ていかないといけない。まだまだ課題は多いですね」(海老根取締役)
 そこまで手厚いケアを実現するには、相応の努力が求められることになるが、スタッフは「面白い仕事」「やりがいが大きい」と口をそろえる。同社に入社して6年目の川原理恵さんは、介護福祉士として千葉県内の老人保健施設で働いていながら、一念発起して看護学校に入学したという経歴の持ち主だ。
 「目の前で利用者さんの容体が急変しても、私には何もできない。看護師を呼んでくるしかないのです。それがどうにももどかしくて」と転職の動機を語る。
 卒業後、病院に勤めたもののすぐに子宝に恵まれ退職。ほぼ経験のないままにキャリアを中断することになったが、復職を考えていたとき、看護学校時代に知り合った海老根社長の長女にスカウトされて、面接を受けることになったのだという。
 「資格だけで経験はないことを久美子取締役に打ち明けたら、『私が教えるから、おいで』と言ってくださって、一も二もなく就職を決めました」
 現在は6歳、3歳、1歳と三人の子どもを育てながらキャリアを積んでいる。
 「1年おきに、1年間産休・育休をいただいているような状態で、ありがたい限りです」と笑う。
 「利用者さんの御世話をするときは、最期のときまでその人らしく、人間らしく過ごしてもらうことを心掛けています。病院であれば、鼻からチューブをさして、栄養を直接胃に届けるような状態でも、当社では、本当に無理なのか疑ってみて、わずかでも可能性があるなら、自分で食べられるようにサポートする。手を尽くして、食べて頂けたときの充実感は例えようがありません」

body2-1.jpg地元の病院で婦長まで務めた海老根久美子取締役。地域の病院からの信頼も厚い

職場で講習を受けて介護福祉士の資格を取得

 「色んな仕事をしてきましたが、この仕事が一番楽しい。入社してこれまでつまらないと感じた日は一日もありません」と言うのは介護士として「良さんの家」に勤務する近藤ひかるさん。
 19歳で入社し6年目。日中の勤務に加え、同施設の宿直業務も受け持っている。夜間、宿泊している利用者さんの容体が急変したときなどはすぐに駆け付け、他の介護スタッフや看護師がケアに集中できるよう、臨機応変にサポートしている。
 「利用者さんを起こしたり運んだりする介護機器がたくさんそろっていますので、体の負担は少ないですし、利用者さんにもずいぶん喜んでいただけているようです」
 そう語る近藤さんは昨年、講習を受けて、介護福祉士の資格も取得した。
 「講師の方に勤務先まで来ていただいて、みっちり講習を受けました。知り合いの同業者に、ここまでしてくれる会社はそう多くはないと聞かされますから、つくづく社長には感謝しています」

body3-1.jpg最新の介護機器がそろい、持ち上げたり、抱え上げたりといった負担も少ない

笑顔が絶えない介護現場

 「良さんの家」の管理者を務める谷口由美子さんは他の介護施設に勤めていたが、6年前に同社に転じてきた。現在は施設の陣頭指揮を執る傍ら、後進の指導にも力を入れる。
 「次に就職するなら小規模な施設でと思っていました。小さな施設であれば、目が届きやすくて、利用者さんとしっかり向き合っていけると考えたからです。実際、ここに来てから利用者さんと密に関われるのがとても楽しいんです。私が退職するまであと5年でしょうか。それまでに教えられることは全て教えていきたい。幸い優しい気持ちとやる気を持った若い子たちが伸びてきていて、『谷口さんを病気にさせないために、頑張る』と言ってくれています」と笑う。
 同社のスタッフは皆、笑顔を絶やさない。それは社長や取締役の人柄によるのだろうが、働きやすさによるものも大きいようだ。いずれにしろ、その笑顔が利用者や家族に心の安らぎを届けていることに間違いない。

body4-1.jpg谷口由美子さん。利用者と密に関われるのがとても楽しいと語る。

編集部メモ

介護に向き合う熱い思い


 最期の舞台をしっかりと支える。
 社長以下どの社員に聞いても、同社の理念は揺らがない。高齢者の割合は日を追って増え、介護を支える人材のニーズも比例して高まっている。そんな中、その人と家族にとって一番良いケアを考え、提供していく同社の姿勢は徹底している。それを可能にしているのは、介護と看護の両面で利用者の全てをケアできる体制が整っているからに他ならないのだろうが、加えて利用者に対する優しい思い、介護に向き合う熱い思いも大きく働いているに違いない。
 今後、介護の現場にはロボットなどの導入が期待され、肉体的な負担は大きく軽減されるだろう。しかし、たとえロボットの数がスタッフの数を上回るようになっても、働く人間の志がなければ、決して良いサービスにはならない。そう強く感じる取材だった。

  • 社名:株式会社ケアサービスとも
  • 設立年・創業年:設立年 2007年
  • 資本金:1,000万円
  • 代表者名:代表取締役 海老根 清剛
  • 従業員数:140名(内、女性従業員数100名)
  • 所在地:121-0062 東京都足立区南花畑 4-35-8
  • TEL:03-5851-8177
  • URL:http://www.caretomo.net
  • 採用情報:ホームページよりお問い合わせください