<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

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城東地区
株式会社地域ブランディング研究所

株式会社地域ブランディング研究所 入社2年目にして部署のマネージャー。若手が活躍するまちづくり企業

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入社2年目にして部署のマネージャー。若手が活躍するまちづくり企業

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株式会社地域ブランディング研究所

入社2年目にして部署のマネージャー。若手が活躍するまちづくり企業

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若い力が会社を動かす若手活躍ストーリー
入社2年目にして部署のマネージャー。若手が活躍するまちづくり企業

 埋もれている魅力を発掘し、地域を活性化したい。2013年に吉田博詞代表が立ち上げたベンチャー企業は、5年目にして20名以上の従業員を抱える会社へと成長した。飛躍の原動力は20代を中心とした若手社員だという。

まちづくりにかける思い

 まちづくりを専門とする地域ブランディング研究所が手がける事業は大きく分けて三つある。一つはメインビジネスでもある「地域ブランディング事業」。そして、まちおこしから派生する形で誕生した「インバウンド事業」。更にまちづくりを考える上で不可欠な人材を育成する「イノベーション人材事業」である。そのどれもが市区町村などの自治体を盛り上げるための仕掛け作りに関わる事業である。
 まず、「地域ブランディング事業」で展開するのが、「MACHIBRA」というフリーペーパー。同社の社員が実際にその地域を歩き回り、グルメ、ショッピングスポット、お祭り、文化や子育て情報などを取材、又は地元住民に聞き込みするなどして、地域のリアルな魅力を情報発信している。2013年4月発行の横須賀市追浜を皮切りに西浅草、新子安、網島、新井薬師、阿佐谷など多くの地域を取り上げてきた。
 同事業内ではコンサルティングサービスも提供しており、ブランディング戦略の立案やワークショップの開催などを行っている。これまで広島県尾道市の百島という離島や東京都中央区の日本橋兜町など様々な地域の活性化に携わっている。
 「学生時代に日本全国を旅したのが一つのきっかけです。例えば、銭湯の番台に座っているおばあさんがとても素敵だなとか、ここのたい焼きがすごく美味しい、いつまでも見ていられる田園風景など、旅をしていると地域それぞれにたくさんの魅力があることに気付きます。ところが、その魅力がきちんと発信されていないことがきっかけで過疎が進んでいる地域もある。それをどうにかしたいという思いからまちづくりに携わってきました」と話すのは吉田博詞代表。しかし、まちづくりでは、地域を盛り上げるだけでは不十分だと続ける。
 「人口減少傾向にある今の時代、国内のマーケットだけに留まっていたらパイの奪い合いになってしまいます。昨年の訪日外国人観光客は2,400万人以上で過去最高。2020年には4,000万人を目標にしていますから、こうした観光客もまちづくりのターゲットにしなくてはなりません」
 そうした考えで展開しているのが「インバウンド事業」である。ここでは和装体験や忍者ショーといった体験を予約できる「Attractive JAPAN」というサイトを立ち上げる他、地域や施設に観光客を誘致するための営業代行や集客コンサルティングなどを展開している。
 会社立ち上げから約4年にしてこうしたサービスを次々と打ち出してきた吉田代表だがその過程で様々な苦労もあったと振り返る。
 「設立当初は実績がありませんから、言っていることは分かるけど、そんなにうまくいくものかと難色を示されることが少なくありませんでしたし、ときには外から来た人に何が分かるんだと反発されてしまうこともありました」
 それでも、吉田代表はめげることなく、足を棒にして地域を調査して回り、地域住民に根気よく接した。その熱意はやがて受け入れられるようになり、信頼関係ができていった。
 「最初は取り付く島もなかったのに、ありがとうとか君たちが来てくれて良かったと言われるまでの人間関係が出来上がっていったんですよね。一人でも私たちを必要としてくれる方がいるのなら全力で応援していきたいと思っています」

body1-1.jpg事業内容を説明する吉田博詞代表

仕事を任されることで成長できる

 三つ目の柱が「イノベーション人材事業」だ。ここでは「MACHIBIYAセミナー」と題して、まちづくりの第一線で活躍する専門家によるセミナーを毎月開催している。対象はまちづくりに興味のある学生や若手社会人だ。
 他にも、建築系の学生とそうした人材を欲している企業とのマッチングビジネスも行っている。
 「一般的な就職活動は学生が企業の門戸を叩くというものですが、当社が展開しているのは逆で、企業から学生に声を掛けるヘッドハンティング型のマッチングです。具体的には学生と企業を集め、学生がプレゼンなどをし、興味のある学生がいれば企業から声を掛けるというものです」と事業の説明をするのは大藤恵人さん。中途入社2年目、26歳ながらイノベーション人材事業部のまとめ役であるマネージャーを任されている。若手に仕事を積極的に任せる会社というのはよく聞くフレーズだが、2年目の若手社員に事業部を任せる会社は珍しいだろう。
 「企業選びの軸は成長できる環境があるか否かでした。成長といっても色々な捉え方があると思いますが、私は自分ができる仕事の幅を広げることを成長と考えていて、そのためには仕事を任せてもらえることが一番の方法だと思っています。今は一つの事業を任せてもらえているので、やりがい十分です」
 役職を与えられてただ喜んでばかりもいられない。マネージャーの上司は吉田代表。ダイレクトに接し、事業の方向性や会社の将来を話し合う機会は刺激的で日々、成長を実感するという。
 「部署内のモチベーションを上げるためにも、一人ひとりが意見を言いやすい雰囲気作りを心掛けています。そのために一緒にランチに行くこともありますし、朝会で先週あったことを話してからミーティングに入るようにするなど、コミュニケーションの機会を増やすようにしています。試行錯誤の連続ですが、こうした経験もやがて財産になるはずです」
 数年前までは就職活動生、現在では採用の現場に携わっている大藤さんに、就職活動のアドバイスを聞いてみた。
 「居心地の良いコミュニティーからあえて抜け出して、全然知らないところへ飛び込んでみるのも一つの手でしょうね。そうすることで自分が客観的に見られて自己分析に役立つことがありますし、そこで鍛えられて、やりたいことが見えてくることもあります」
 同社には、大藤さんのように若手ながら目覚ましい活躍をする社員が少なくない。そうした若手社員から良い刺激を受けていると話すのは、子育てをしながら時短勤務で働く吉澤かをるさんだ。

body2-1.jpg「インパクトのあるビジネスを生み出していきたい」と話す大藤恵人さん

時短勤務でもやりがいを持って働ける

 「いつもどこかで笑い声が聞こえてきますし、若い社員が多い活気のある職場です」と話す吉澤さんは、保育園の年長と小学校1年生のお子さんを育てながら働いている、いわゆるワーキングママ。現在は経理や労務といった業務を行っている。お子さんが生まれる前は金融系企業などで働いていたが、出産を機に退職。2人目のお子さんが生まれて間もなく、また働きたいと思うようになったと話す。
 「家にずっと居ると子育てに根を詰めてしまうので、社会と繋がっていたいと思ったんです。現在は週4日、9時30分から17時の時短勤務で働いています。子どもが熱を出したなど急な連絡があったら早退もさせてもらえるので、会社や社員の人たちには感謝しています」
 週4日出勤や時短勤務といった雇用体系はもとからあったものではなく、吉澤さんと吉田代表や同僚と話し合いながら作っていったものだという。
 「子どもが小学校に上がった段階で、これからの働き方を検討できるなど、個人や状況に合わせて働き方を相談できるのがありがたいです。現在は経理が主な仕事ですが、機会があれば一つの事業に携わってみたいと思っています。もちろん、会社の状況やタイミングにもよりますが、そうした要望をきちんと聞いてくれるので、時短でもやりがいを持って働けています」
 今後は子育てをしながら働くであろう後輩たちのロールモデルになっていきたいと、吉澤さんははつらつと語ってくれた。

body3-1.jpg「仕事と家庭のバランスがうまく取れています」と話す吉澤かをるさん

編集部メモ

就職活動の仕方


 吉田代表は学生時代、一風変わった就職活動をしたという。
 「自分が尊敬する人に手紙やメールを送って、カバン持ちでもいいので一緒に働かせてくださいと連絡していました。就職活動だからといって無闇に会社選びをするのではなく、生き方や考え方に共感した方々にお会いし、その人が歩んできた道や考え方を学び、自分はどう在りたいかを模索するところから始め、チャレンジすべき会社を決めていきました」
 どんな会社に入りたいのかではなく、まずはどんな自分になりたいのか。就職活動の参考になる言葉だろう。

edit-1.jpg同社の地域ブランディング事業部にて発行している基幹メディア「MACHIBRA」edit-2.jpg社内には休憩スペースもある。休憩はもちろん、集中して仕事したいときやちょっとした打合せなどにも使われている
  • 社名:株式会社地域ブランディング研究所
  • 設立年・創業年:設立年 2013年
  • 資本金:100万円
  • 代表者名:代表取締役 吉田 博詞
  • 従業員数:24名(内、女性従業員数13名)
  • 所在地:111-0034 東京都台東区雷門 アクアテルースUⅡ 8階
  • TEL:03-5246-4248
  • URL:http://chibra.co.jp