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中央・城北地区 株式会社クナイ

株式会社クナイ フレックスタイム制や分断勤務制度など、次代の働き方を実践するシステムソリューション企業

株式会社クナイ

フレックスタイム制や分断勤務制度など、次代の働き方を実践するシステムソリューション企業

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中央・城北地区

株式会社クナイ

フレックスタイム制や分断勤務制度など、次代の働き方を実践するシステムソリューション企業

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社員全員が働きやすい環境作りストーリー
フレックスタイム制や分断勤務制度など、次代の働き方を実践するシステムソリューション企業

 「映像と人、人と技術、技術と映像をつなぐ会社」をスローガンに、主にインターネット動画配信サービスのソフトウェア開発を手掛けるクナイ。社員の労働環境改善を積極的に推進している同社は、フレックスタイム制や分断勤務など次代の働き方ともいえる制度を続々と導入している。

全ての社員に働きやすい環境を

 「映画やドラマ、アニメなどのコンテンツを月定額や作品単位で見られるのが動画配信サービスです。動画配信関連の仕事というと、配信元の会社やコンテンツを作る制作会社をイメージするかもしれませんが、弊社のように映像を端末に映し出すための仕組み作りをしている会社も少なくありません。具体的には、音声や映像などのデータをユーザー側に送出するための設備機器の開発、ケーブルテレビのコミュニティチャンネルの通常放送と連動して、通常放送では見られない360度のVR映像をタブレット端末やスマートフォンに配信するサービスの構築など、多岐にわたります。表舞台には立ちませんが、なくてはならない仕事なんです」と事業内容を説明するのは、管理部のマネージャーを務める緑川佳江さん。緑川さんは同社の創業メンバーの一人で、既存顧客への挨拶回りや新規案件への問合せ対応といった営業の仕事から、人材採用などの総務、さらには社員の勤務体制の見直しといった管理の仕事まで幅広くこなしているという。創業の話を聞いた際に不安はなく、前向きなイメージしかなかったと振り返る。
 「もともと一緒に仕事をしていたメンバーとの創業だったので心強かったですし、営業をしていたので、私が仕事をどんどん取ってくれば良いとポジティブに考えていました。それに、起業するということは全部一から作れるということなので、みんなが働きやすい環境を作れるという思いもありました」
 創業時の思いは途切れることなく、これまでに様々な社内制度を導入してきた。一つがフレックスタイム制だ。コアタイムの10時~15時は必ず勤務しなければならないが、それ以外は月の稼働日数×8時間の労働時間を自分で好きに配分できるというもの。例えば、今日は朝の8時~20時まで働いたから、次の日はコアタイムだけ出勤しようといった具合に自主的にスケジューリングできる。成果で評価される営業やエンジニアが大半を占める同社には打ってつけの制度と話す。
 「加えて、今年の6月から分断勤務制度を新設しました。例えば会社で5時間働いたら、後は家に帰って3時間仕事をするという風に、勤務時間を会社と自宅で分断できるというものです」
 それぞれの事情に合わせて効率的に働けるシステムと続ける。
 「例えば子どものお迎えなどに対応する制度としては時短勤務というのがありますが、それだと当然、手取りが少なくなってしまいます。お迎えに行って自宅に帰ってからも、作業をすれば労働時間として認められるというものなので、子育てをする社員にとっては使い勝手の良い制度だと思います。それに弊社では時差のある海外とスカイプ会議をすることもあり、これまでは深夜まで会社に残っていなければならないこともありました。この制度であれば自宅に帰ってから対応すれば良いというわけです」
 もちろん、職種によっては自宅で仕事というわけにいかない社員もいる。会社に備付けの専門器材でしか対応できない業務があるのだ。そこで現在検討されているのが、複数人でその作業を担当するワークシェアリングである。
 「働きやすい環境整備というと女性や子育て世代の社員を対象にしたものが多くなりますが、弊社では全ての社員がそれぞれの状況に合わせて柔軟に対応できる労働環境をというのを理想に掲げていますので、例えば夫の転勤で遠方に行かなければならない社員には遠隔地勤務、親の介護で自宅にいなければならない社員には在宅勤務など、一人ひとりに合った働き方を提案できる会社にしていきたいと考えています」
 新設した分断勤務制度も、社員の声を聞きながらブラッシュアップしていくという。より良い労働環境のために邁進する緑川さんを慕う社員は少なくない。「有給を消化していないとまだこれだけ残っているよ。夏休みに消化したら?などと上司から声を掛けてくれるので、気兼ねなく休めています」と話すのは入社2年目、開発部の室館美紅さんだ。

body1-1.jpg放送、通信分野のエキスパートとして、新たな価値創造を使命とする

未経験でも先輩が丁寧に教えてくれる

 「弊社は動画配信サービスのソフトウェア開発の他にも、スマートフォン向けのアプリや組込みシステムの開発もしています。現在、駅などにあるデジタルサイネージシステムの開発に携わり、主にお客様の要望を聞いてシステムの概要を決める要件定義をしています」(室館さん)
 要件定義の他にも、ときには簡単なプログラムを組む必要性に迫られることもあるという室館さん。先輩社員に聞きながらプログラミングのスキルを確実にしつつあると喜ぶ。
 「初歩的な情報処理の勉強はしていたのですが、プログラミングはほぼ未経験。それでも、先輩に聞けば一から十まで教えてくれるので不安なく働けています。職場はわいわいがやがやというよりは、エンジニア然とした物静かで優しい方が多いですね。話し掛けると気さくにどんな簡単なことでも丁寧に教えてくれるこの雰囲気は、私にピッタリと感じています」
 今後は知識を身に付け、顧客との打合せでも物怖じせず積極的に発言していけるようになりたいと話す。そんな室館さんと切磋琢磨しているのが、同期入社で同じ開発部の稲葉莉菜さんだ。

body2-1.jpg「自分や家族の誕生日に取得できるアニバーサリー休暇など休暇制度が充実しています」と話す室館美紅さん

未知の世界にチャレンジする姿勢

 稲葉さんも高校を卒業後、働きながらITのスキルを身に付けたいと就職を決意。未経験でもエンジニアとして働けるクナイに入社した。現在は、スマートフォン向けのゲーム系アプリ開発に携わっている。主には、不具合チェックのための段取りを決めるテスト仕様書の作成をしているという。
 「エンジニアというとパソコンの前で黙々と作業をするイメージが強かったのですが、実際にはお客様と打合せなどで関わることが少なくありません。女性ならではの目線を積極的に発揮していければいいなと思っています」
 エンジニアの仕事には、自分で立てたスケジュールをコツコツと達成していく面白さがあるという稲葉さん。就職活動時の自分を振り返ってこう話す。
 「やりたいことや少しでも気になったことがあれば、積極的にチャレンジすることが大切だと思います。あれやこれや考えすぎると、やらない理由が浮かんできて二の足を踏んでしまいがちになってしまうのではないでしょうか。ときには知らない世界に飛び込む行動力が必要ということを実感しています」

body3-1.jpg「雰囲気が和やかなので、居心地の良い会社です!」と話す稲葉莉菜さん

編集部メモ

ファミリーデー

 クナイはファミリーデーという授業参観ならぬ仕事参観を実施している。
 「お父さんやお母さんが普段どんなところで、どんな仕事をしているのか見学する制度です。親の働きぶりを知っていると、今日仕事で遅くなるんだと伝えても納得してくれますし、子どもと同僚が顔を合わせることで、子どもが熱を出したと話すと、同僚が早く帰りなよと帰宅を促してくれるなど、助け合いの気持ちが生まれるんです」(緑川さん)
 社員だけでなく、その家族にも幸せになってほしいと緑川さんは頬を緩める。

edit-1.jpg右は仲西隆策代表。会社の代表とも気さくに話せる会社というedit-2.jpg分からないところがあれば互いに教え合うなど、コミュニケーションが盛んという
  • 社名:株式会社クナイ
  • 設立年・創業年:設立年 2012年
  • 資本金:1,910万円
  • 代表者名:代表取締役 仲西 隆策
  • 従業員数:20名(内、女性従業員数5名)
  • 所在地:101-0047 東京都千代田区内神田2-11-1 島田ビル5階
  • TEL:03-5298-8100
  • URL:http://www.kunai.tv
  • 採用情報:ホームページよりお問い合わせください