城東地区 株式会社日本テクノ開発

株式会社日本テクノ開発
密度の濃い対話力が信頼獲得の鍵に。働きやすい職場作りにも尽力

株式会社日本テクノ開発
密度の濃い対話力が信頼獲得の鍵に。働きやすい職場作りにも尽力

中小企業が大規模案件に挑むストーリー
密度の濃い対話力が信頼獲得の鍵に。働きやすい職場作りにも尽力
ITシステム開発や運用を得意とする日本テクノ開発。顧客の立場で考え、その期待を読み取り、信頼される企業として群雄割拠の業界を生き抜いてきた。
維持管理に注力し、大手からの信頼を獲得
顧客の業務上の課題を抜本的に解決すべく、コンサルティングからシステムの設計・開発、運用・保守などをトータルに担うIT会社をシステムインテグレーター(SIer)という。システムの上流から下流まで総合的に手掛けることから、おのずと高度な技術力が求められる。どうしても規模の大きいシステム開発は大手IT企業の独壇場となりがちだ。
そんな市場にあって1985年の創業以来、SIerとしてのスキルの高さで大手の製薬会社や化粧品会社、食品会社などの業務の根幹に関わるシステムを支え続けている日本テクノ開発は社員数約70名の中規模企業である。
同社を率いる小林弘社長は、並み居る大手に対抗できているのは早くから“維持管理”に注力して顧客の信頼を得てきたのが大きいと話す。
「多くのSIerが抜本的な問題解決は作る段階で行うべきとし、システム開発の上流である要件定義や設計に注力しています。しかし、多くのトラブルはシステム使用中に起こるもの。当社では上流工程に注力するのは当然として、常に顧客に寄り添って、トラブルが発生するたびにその場で納得していただくまで対応してきました。その地道な積み重ねが信頼に繋がり、顧客が増えていったのだと思います」
決して順風満帆だったわけではない。思ったような技術の実現ができず、悪戦苦闘した経験は何度もある。それでも普段から信頼関係を結んでいれば、簡単に取引を停止されるようなことはない。むしろ困っている同社に対して、顧客が助け舟を出してくれたケースも一度や二度のことではないというから、その信頼度の大きさは想像に難くない。

社員教育や健康の維持にも取り組む
日進月歩のIT業界だけに今後、一層の激変が予想される。実際、AIなどによってプログラミングを始めとする、これまで人間の仕事とされてきたものまでコンピューターが代行するようになってきている。つまり、エンジニアたちは自分の仕事の仕方を変えていかなければならなくなっているのである。
同社では来るべき新時代に備え、チャレンジを重ねていく果敢な姿勢を貫いている。その表れともいえるのが、環境や食品の製品分析や各種ラベル発行システムなどの分野におけるパッケージ製品の共同開発だ。大手顧客を有しているからといって同じことばかりをし続けるのでなく、フットワークを軽く新分野に挑んでいくことができる会社だからこそ、群雄割拠のIT業界を30年以上の長きにわたって生き抜いてこられたのだろう。
激変する業界を生き抜いていくためには人財育成も重要な課題になる。同社では様々な制度を設け、社員のスキルアップを支援している。品質マネジメントの国際規格「ISO9001」に基づいた教育研修プログラムも構築し、厚生労働省主催キャリア支援企業表彰2013では、中央職業能力開発協会会長奨励賞を受賞した。また、難関資格へのチャレンジは受験費用を負担し、ケースによっては100万円を超える教育投資をすることもあるという。更に、自己啓発として年間一定金額まで書籍購入やセミナー受講を自由にできる「Study Aid」は代表的な教育制度だ。
「社員自身がスキルを磨いていけば、会社そのものの価値向上にも結び付くはずです。目標を持ち達成できればモチベーションも高く仕事に臨め、それが定着率にも繋がっているようです」(小林社長)
長く働ける職場作りという観点で見逃せないのが、社員の健康維持に関する取組だ。会社総会の際は総務部主導で健康管理に関するセミナーの開催や、外部講師によるエクササイズ指導なども行っている。
「いくら高度な技術を身に付けたとしても、健康でなければ長く働き続けることはできません。心身の健康に異常を来す前に、予防できるようにケアする機会を提供していくのも、経営者の務めだと思っています」(小林社長)
スキルアップだけでなく、健康まで見守ってくれる。その安心感は、仕事をする上での励みとなるはずだ。

対話力と知識の両面を磨き上げる
小林真純さんは、ITの上流から下流までトータルに携われることに魅力を感じて日本テクノ開発に2004年に入社。以来、システムエンジニアとして13年のキャリアを積み重ねてきた。最初の9年ほどは製薬会社の研究開発システムの保守を軸にしていたが、より視野を広げるためにも別プロジェクトに挑戦。ここ数年は大手化粧品会社の販売物流関連のシステムを手掛けている。
システム開発の中心に立つ同社では、プロジェクトはお客様の要望を受けるところから始まる。小林さんも日々、お客様とコミュニケーションを重ねながら、あるべきシステムの形を模索している。
「お客様のやりたいことは必ずしも具体的なわけではなく、ふわっとした内容であることも少なくありません。要望を具体的な形にするためにも、丁寧にコミュニケーションを重ねるように心掛けています。お互いに認識の誤解があると、後で問題が大きくなることもありますので、想像しやすいように絵に描いて説明するなどして、意思疎通を工夫しています」
コミュニケーション力のみならず、知識や技術の向上が説得力のある提案に繋がると小林さんは実感している。だからこそ「Study Aid」を活用して資格取得にも取り組み、基本情報技術者、応用情報技術者の両試験は突破済み。現在もより難易度の高い資格を目指して自己研鑽に励んでいる。
最近は女性のSEも増えたこともあり、産休育休などの制度も整備された。長い目で見て自分を成長させていくことができる土壌が十分に整っていると小林さんは感じている。

難関資格にチャレンジし、視野が大きく広がる
中豊留雅文さんも大手化粧品会社の案件に携わるシステムエンジニア。人事関連システムの保守作業に特化したエンジニアとして活躍している。数万人規模の顧客の社員一人ひとりの人事評価、給与計算、異動情報などを網羅したこの重要システムは、世界的に有名なビジネス用パッケージシステム「SAP」の人事管理システム「HCM」が用いられている。それだけに専門性が深く、2012年にこの案件を担当した当初は、新しく学ぶ要素が山積みで苦戦の連続だったという。
「あまりにも求められるスキルが高過ぎて、とても独学でというわけにはいかないとSAPの認定コンサルタント資格の取得にチャレンジしたんです。おかげで知識に厚みが生まれ、お客様への貢献度が高まったと実感しています」
高額な受講費に加え、講習のために1か月間プロジェクトを離れなくてはならなかったが、全て会社が負担の上で快く送り出してくれたという。
すでに中豊留さんがこのシステムを担当して5年が経過した。最初は人事領域の一部の保守だけを請け負うのみだったが、今では全領域に広がるまでになった。中豊留さんたちがスキルアップに励むなどしてきた努力の賜物だといえる。
「私一人が頑張ったのではなく、長年にわたってこの化粧品会社の案件を担当して信頼を得てきたベテランの先輩の存在があってこその話です。先輩たちの築いてきた信頼をしっかりと受け継ぎつつ、進化するIT技術も貪欲に取り入れながら、更に良いサービスを作り上げていきたいと思っています」
中豊留さんの向上心が、会社の信頼を高めていく。

編集部メモ
男性の育児休暇の取得実績も。介護休暇も導入。
日本テクノ開発では社員が長く、安心して働き続けられる職場の創出に努めてきた。小林社長が語ってくれた健康増進に関するサポートはもちろんのこと、出産育児休暇なども完備。女性のみならず、男性の取得実績もあり、「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けている。また、介護休暇も取り入れており、育児・介護のために早い時間に帰宅するという社員もいるそうだ。社員たちの理解も深く、お互いにサポートをし合ってプライベートな時間の確保を融通し合っている。顧客先常駐型ではなく、自社で開発をすることが多い同社だから成せる業なのかもしれない。オンとオフの両立がしやすいのは、現代社会に生きる社会人にとっては嬉しい限りだ。
教育関連の支援も手厚い。とりわけ、未経験者の育成も視野に入れた取組に積極的なのは、技術が目まぐるしく変遷するIT業界にあって、学び続けることができる人財はきっと将来的に大きく飛躍する、という考えがその根底にある。自分の価値を高め続けたいと願う人にとって、最高の環境がここにあるといえるだろう。

- 社名:株式会社日本テクノ開発
- 設立年・創業年:設立年 1985年
- 資本金:4,340万円
- 代表者名:代表取締役社長 小林 弘
- 従業員数:75名(内、女性従業員数12名)
- 所在地:130-0013 東京都墨田区錦糸 1-2-1 アルカセントラル5階
- TEL:03-3829-6281
- URL:https://www.ntec-net.co.jp
- 採用情報:ホームページよりお問い合わせください