<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

中小企業しごと魅力発信プロジェクト 東京カイシャハッケン伝 東京カイシャハッケン伝

文字サイズ

城南地区 株式会社エスキュービズム・ホールディングス

株式会社エスキュービズム・ホールディングス 自らの力を信じて、行動し続ける若手社員が新しいビジネスを創る

株式会社エスキュービズム・ホールディングス

自らの力を信じて、行動し続ける若手社員が新しいビジネスを創る

s-cubism
東京カイシャハッケン伝!企業
城南地区

株式会社エスキュービズム・ホールディングス

自らの力を信じて、行動し続ける若手社員が新しいビジネスを創る

main_s-cubism

若手社員活躍ストーリー
自らの力を信じて、行動し続ける若手社員が新しいビジネスを創る

 従来のビジネスにITを活用したり、流通システムの改善で新たなビジネスを創出し続けるエスキュービズム・ホールディングス。多くのグループ会社を傘下に置く同社では、1%でも世の中を良くする事業を展開するという経営方針を旗印に新事業を次々と創出してきた。その原動力となっているのは若手社員たちだという。

がむしゃらに行動する そこから様々なことが学べる

 「世の中には製造業、流通業、情報通信業など様々な業種の企業がありますが、当社には業種という概念がなく、世の中に役立つ事業ならばなんでも手掛けます。また、既存ビジネスにITの力をプラスして、まったく新しい価値を創出する産業リノベーションも展開しています」
 と語るのはエスキュービズム・ホールディングスの真田幹己取締役。2006年の設立以来多くの事業を立ち上げ、2030年までに300事業、売上高3000億円を目指している。そんな目標設定からも同社の事業に対するスタンスはうかがい知れる。
 それにしても新事業の創出はそれ相応のエネルギーが不可欠。その原動力を尋ねると、同社のスローガンとなっている「自らの手で世の中を変えていく」という事業に対する強い意志なのだという。
意思という言葉に堅苦しさを覚えないでもないが、実に気さくな発想の寄せ集めでそれは成り立っているという。
「幹部社員が集えば『こんなものがあれば便利だよね』『これとこれを組合せればこんなことが可能になるね』といったブレストが自然に始まり、それが事業創出の種になっています」
 と真田取締役は説明。そんな事業に対する姿勢は社風に反映、年齢やキャリアに関係なく自らの考えや意見を述べられる雰囲気があり、若手社員も能動的に事業参加し、社内のそこここで熱い議論が交わされているという。
 無論、誰の提案であろうとも、それが認められれば、若手社員でも責任ある仕事を任されることになる。モチベーションが上がるのは言うまでもないが、プレッシャーも大きいに違いない。それでも、真田氏の言葉を借りれば、同社の若手社員は「がむしゃらに行動する」ことが基本。時には手痛い失敗を経験することもあるが、その体験が人材を育成すると重要視している。
「『なぜ失敗したのか?』と自分の考えや行動を振り返って学ぶこと。成功から学べることはありませんが、失敗を分析することが次につなげる上でとても重要なことだと思います」
 実際、キャリアが浅いうちの様々な経験は大いに成長を促し、若手が自信を持って仕事に挑んでいるという。

body1-1.jpg受付に設置されたPepper(ペッパー)と記念撮影の真田取締役

まったく新しい機能を有するかき氷製造機の販売に携わる

 正古明(しょうぶるあきら)さんも若手ながら新事業の責任者となって活躍する一人だ。新事業の責任者に抜擢されたのは入社して1年弱の頃だったという。実は正古さん、社会に役立つ事業を創出したいと大手総合商社に入社。しかし、大学を卒業したばかりの若手にチャンスが巡ってくる気配は全くなく、このままでは、新たに事業を起こしたいという志は萎えてしまうと退社。転職活動中にエスキュービズムと出会った。
「21世紀のビジネスではITが重要な役割を果たすと、的を絞って就活していました。そこで出会ったのが、ITを活用して従来のビジネスに新風を吹き込み、数多くの事業を立ち上げている当社でした。この環境なら自分のやりたいことを提案すれば、事業化の道が開けるのではと入社を決意しました」
 そう振り返る正古さんは、入社数カ月で、それまでの常識を打ち破るようなかき氷製造機の販売に携わることになった。
「これがまさに革命的な機械で、氷を削ってかき氷を作るのではなく、液体からかき氷を作るというものなんですよ」
つまり、水を瞬時に凍らせてふわふわのかき氷を作る機械なのだといい、水にシロップを溶かしておけば、シロップをかける手間いらずにになるばかりか、シロップをかけて氷が溶けることもなく、顧客にも好評の製品だったという。

body2-1.jpg様々な経験をして、もっと自分の引き出しを増やしたいですね(正古明さん)

入社1年弱で社長に就任。試行錯誤の繰り返しから学ぶ

 正古さんは、このかき氷製造機を販売するに当たって、マーケティングから手がけた。同製品は韓国製の業務用製品なので、関連する展示会への出展を行うとともに、Webサイトの構築やチラシ等で飲食店関係者などに広く告知していく。
同時に輸入販売できるように関係省庁に各種申請書を提出するなどの手続きも行っていった。社会人経験がほとんどない正古さんにとってはすべてが初めての経験である。
「試行錯誤しながらも製品を販売するための業務は一通り経験しました。他社のことはよくわかりませんが、入社1年も経たない状況でこれだけ内容の濃い仕事を経験できたことは、きっと今後の私の大きな財産になると思います」
 そう語る正古さんは、2015年4月にかき氷製造機販売を事業とするICE CAP JAPANの代表取締役社長に就任し、本格的な事業展開に乗り出した。販売代理店などのパートナー会社とのネットワークを整備し、Webサイトに問い合せをしてきた顧客に対応するなど積極的な販売活動を行っている。
「かき氷製造機ですから春から4月から6月ぐらいまでが勝負だと考えて活動してきました。それなりの成果は上げましたが、来期はさらに販売数を増やしたいですね」
 とさらなる飛躍を目指す正古さんは、そのための戦略をすでに練っている。液体から直接かき氷がつくれるという特徴を活かして、新しいメニュー開発も行い、機械とメニューというハードとソフトを組み合わせたパッケージ製品を企画している。
また夏季のみならず冬季にも売れるようにかき氷を使った新しいスイーツ開発にも着手。こうした一つの機器から周辺のサービスを開発するなど、提供する商材を拡大していくのがエスキュービズムの得意とするところでもあり、今後の正古さんの腕の見せ所でもある。

body3-1.jpg画期的な製造方法でかき氷をつくるかき氷製造機

希望するWebデザイナーとして採用され、入社後すぐにWebサイト制作に携わる

 2012年入社の浜田友世さんは1年目から自分の希望する仕事を任されて成長した一人で、これまでにWebデザイナーとして多くのサイト構築に関わってきた。
「中学生の頃からWebデザイナーになりたいと独学で学びながら自分のホームページなどを作り、大学も情報デザインを専攻しました。大学まではずっと故郷の北海道で過ごしたのですが、就職を機に東京で働こうと考えて、上京して就職活動をしました。その活動中に出会ったのが当社でした。Webデザイナーの募集はしていなかったにも関わらず、面接でデザイナーとして働きたいと希望を言ったところ採用してくださいました。それぞれの意欲を買ってくれるところが当社の魅力の一つですね」
と浜田さん。これまでに同社のコーポレイトサイトの制作をはじめ、各種製品の紹介サイトなど、数多くのWebサイトに携わってきた。またWebだけでなく、製品のパンフレットやチラシなどのグラフィックデザインも担当してきた。
「この仕事のやりがいは、ビジュアル的に美しくでき上がった時の喜びもありますが、結果が数字に表れるもいいところですね。自分が手掛けたサイトのPage Viewsが上がったり、お客様からのお問い合わせが増えるとモチベーションも上がります」
 そんな浜田さんが仕事で配慮しているのが、こまめにコミュニケーションをとること。社員は同時に多くの仕事を抱えており、密に連絡を取り合わないと業務が滞る恐れがあるのでこまめな連絡を怠らないという。
そしてもう一つは、進化の早いWebの最新技術をつねにキャッチアップすること。インターネットやSNSを利用して最新情報を探しながら活用できる技術があればサイト構築に組み込んでいる。もちろんデザインのトレンドも把握して、スタイリッシュなサイト制作を心がけている。
こうした本人の希望にできるだけ応える格好での配属や、キャリアに関係なく仕事をどんどん任せるのがエスキュービズムの事業に対する姿勢であり人材育成方法でもある。イキイキと自らの仕事を語る二人は、キャリア数年とは思えない自信にあふれた言動が印象に残った。

body4-1.jpgWebの最新技術を取り入れる浜田さんはつねに勉強を欠かさない

編集部からのメッセージ

各事業を支えているのは社員の強い意志と決断力

エスキュービズム・ホールディングスを訪問すると、出迎えてくれたのがPepper(ペッパー)だった。Pepperが設置されたエントランスには、エスキュービズム・グループが販売する多彩な製品が展示されていた。正古さんが販売するかき氷製造機とともに、多機能ミキサー、モニター、照明器具、水で野菜が栽培できる水耕栽培キット、ミスト冷風扇など様々な製品がある。
 その他にもWebマーケティングやWebコンサルティング、就職活動支援、人材育成支援、中古車販売など、まさに領域にこだわることなく事業を展開するエスキュービズム・グループ。時にはパートナー企業とコラボしながら事業創出に当たるが、そんな局面でも事業を支えるのは社員一人ひとりの強い意志と決断する力があるからに他ならない。

edit-1.jpgエントランスに展示されたエスキュービズム・ホールディングスが手がける製品の一部
  • 社名:株式会社エスキュービズム・ホールディングス
  • 設立年・創業年:設立年2006年
  • 資本金:1億7,632万5,640円
  • 代表者名:代表取締役会長兼社長 薮崎敬祐
  • 従業員数:242名(内、女性従業員数65名)
  • 所在地:105-0011 東京都港区芝公園2-4-1 芝パークビルA館4階
  • TEL:03-6430-6730
  • URL:http://s-cubism.jp/
  • 採用情報:こちらからご確認ください。