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株式会社スコープ 「お客様第一、従業員第一」 会社を育て、守るのは人と人とのつながり

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「お客様第一、従業員第一」 会社を育て、守るのは人と人とのつながり

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「お客様第一、従業員第一」 会社を育て、守るのは人と人とのつながり

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「人」を第一に、歴史をつむぐストーリー
「お客様第一、従業員第一」 会社を育て、守るのは人と人とのつながり

 創業31年。バブル崩壊やリーマンショック、東日本大震災など、数々の苦況を乗り越えて活躍し続けてきた理由は、「人」第一の経営方針にあった。

「君がやるなら協力する」。信頼の一言が起業のきっかけに

 正田光男社長がコンピュータを軸とした事業を展開するスコープを立ち上げたのは1985年のこと。その前年には初代マッキントッシュが登場するなど、まさにITの黎明期であった。
 「コンピュータやネットワーク、プログラムに関わる仕事をしている者は皆、これからすごいことが起こるのではないかと期待を膨らませた時代。我こそは革命児とばかりに名乗りをあげる若者が文字通り雨後の筍のごとく現れて、多くの人が会社を辞めて独立していきましたね」と正田社長は当時を振り返る。
 しかし、黎明期ということは、IT業界がこれからどう発展していくかほとんど見えていないということ。5年後には、独立した内の1~2割しか残っていなかった。そんな中で自身が独立を決めたのは「なりゆきだった」と正田社長は言う。
 「初めは、私の上司が独立するということでそれについていったんです。ところが、仕事がうまくいかなくなって会社をたたもうということになった。そんなときに、それまで仕事で付き合っていたお客様方から『正田さんがやるなら協力するよ』と声をかけて頂いたんです」
 できるだけお客様と顔を合わせる、お客様の言葉に真摯に耳を傾ける。これまで積み重ねてきた小さな信頼が、いつの間にか大きな信頼へと成長していたのだ。元々、自分が先頭に立って誰かを引っ張っていくというタイプではなかったが、周りに盛りたてられ、支えられる形で会社を立ち上げ、そして30年にわたって経営を続けてきた。

body1-1.jpg「起業当時に応援してくれた方との関係を大切にしてきたことで、会社も成長してこられたんです」と正田光男社長

社内外での良好な人間関係が、長く勤められる会社を作る

 周りからの信頼あっての起業ということからもわかるように、正田社長は常に「人」を一番に考え、大きな信頼を得てきた。それは「お客様第一、従業員第一」という理念にも表れている。
 「お客様に満足頂くためには、なによりもまず、人との付き合い方や人への伝え方を知らなくてはなりません。それがあって初めてお客様の要望を深く理解でき、自分からより良い提案をすることもできるんです」
 技術はすぐに身に付くが、コミュニケーション能力はそうはいかない。だからこそ、早い段階で実際の現場に配属し、その力をつけるのだという。
 一方で、社員同士の交流の機会も多い。その代表が「コミュニケーションDAY」だ。中華街ツアーやスキー旅行など、社員の発案に7~8名の参加者が集まると、1人1万円が支給されるというもので、創業して間もない頃から続く制度だという。
 「はじめは全社員で行っていたのですが、社員が増えるにつれ、それぞれの好みや日程の都合もあるだろうということで今の形になりました。現金補助は1人につき1年に1回なのですが、年に5~6回イベントに参加する社員もいるんです」
 長く勤められる会社とは、社会の中でも社内でも良い人間関係を作れる会社だと正田社長は言い、事実、人間関係を重視する同社の離職者は昨年度までの3年間でたったの1人と高い定着率を誇っている。

body2-1.jpg業務のほとんどが一次請けだったからこそ、バブル崩壊、リーマンショックといった危機を乗り越えて看板を守り続けてきた

若い世代にも、ベテラン世代にも働きやすい環境作りを

 同業他社から転職し、5年目になる中島誠さんは、現在客先に常駐してシステム改修を行うチームをまとめるマネージャーを務めている。そこでもやはり大切にしているのはコミュニケーションだ。
 「お客様からこういうものが欲しいと言われても、それを実際に使うエンドユーザーの顔は直接見えないことも多いので、誰がどんなときに、どういう風に使うのか、どんなものを求めているのかなど、できる限りの情報を引き出すことが大事になります。それをベースにアイデアを絞り出し、お客様とすり合わせていくんです」
 エンドユーザーに満足してもらえるものを作りたい。目的は同じだからこそ、お互いに妥協せずとことん話し合うことがより良い仕事に、そして信頼の獲得につながるというわけだ。
 そんな中島さんが今取り組んでいることが2つある。ひとつは下の世代の育成、そしてもうひとつは上の世代が働きやすい環境作りだ。
 「定着率が高いことは良いことなのですが、単純に言えば年々平均年齢が上がっていくことにもなります。次の世代を育てるのと同時に、50~60代になっても働き続けられる環境を作っていくことが、我々中堅世代の仕事なのかなと考えています。働き方の形や研修制度など、どんどんアイデアを出していきたいですね」

body3-1.jpg中堅として、若手育成にも力を入れていく

社内の良い関係が次世代を育てる

 文系出身で、ITの知識も全くない状態での入社だったと話す國弘妙佳さんは入社3年目。先輩とともに、ビルのネットワークの管理業務に携わっている。主な仕事は、顧客オフィスのビル内での、PCの不調などの問い合わせ対応だ。
 「入社半年ほどでの配属だったので不安も大きかったのですが、『現場の先輩が頼りになるから』と言われて少し安心したのを覚えています。実際に、私が理解するまで丁寧に教えてくれましたし、ずいぶんアドバイスもして頂くなど、今も先輩に助けられる場面はとても多いですね」
 先輩後輩に限らず、そうした助け合いは当たり前の光景だと國弘さんは言う。困っている人がいて、自分が力になれることがあれば、それが例え担当業務外でもフォローする、そんな関係が築かれているのだ。
 「できることが多くなるのに比例して、覚えなければならないことも増えて、まだまだですが、一日も早く先輩の力になりたいですね」と静かに決意を語る國弘さん。社内での良い人間関係が確かに次世代を成長させているようだ。

body4-1.jpg先輩の助けもあり、着実に力をつけている國弘妙佳さん。スコープの未来を担う存在の一人だ

編集部メモ

「自分の人生を豊かにするために生きる」

 「8時間仕事をするとしたら、1日の1/3は仕事ということになる。それだけ多くの部分を占めるものなんだから、楽しんで働けなくては人生がもったいないですよね」
 そのためには、やりがいのある仕事を見つけるのではなく、仕事にやりがいを見つけることが一番だと正田社長は話す。
 「やりたい仕事や就きたい職業ではなく、漠然とでも自分がやりたいことや、どんな人生を送りたいかが思い描ければ、そのために何がしたいか、誰と出会って何を考えるかが見えてくるはずです」
 それは、仕事以外の2/3にも必ず生きてくる。仕事のために生きるのでも、遊びのために生きるのでもなく、自分の人生を豊かにするために生きる。そんな風に考えて、これからの将来を決めてほしい。それが激戦を生き抜いてきた正田社長の含蓄ある持論である。

  • 社名:株式会社スコープ
  • 設立年・創業年:設立年 1985年
  • 資本金:3,000万円
  • 代表者名:代表取締役社長 正田 光男
  • 従業員数:92名(内、女性従業員数18名)
  • 所在地:170-0013 東京都豊島区東池袋3-23-13 池袋KSビル8F
  • TEL:03-3988-9119
  • URL:http://www.kkscope.co.jp
  • 採用情報:ホームページよりお問い合わせください