<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

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多摩地区
株式会社セキコーポレーション

株式会社セキコーポレーション 新社長と新社屋。経営方針も刷新して未来を切り開く

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新社長と新社屋。経営方針も刷新して未来を切り開く

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新社長と新社屋。経営方針も刷新して未来を切り開く

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新しく出発を切った新経営ストーリー
新社長と新社屋。経営方針も刷新して未来を切り開く

 長年にわたって大手家電メーカーなどに部品を提供してきたセキコーポレーション。複数の海外拠点を展開するグローバル企業でもある。今年1月に就任した新社長は新時代に向けての方針を打ち出した。

オーディオなど幅広いものづくりを支える

 金属のプレス加工会社・セキコーポレーションは、1980年代に一世を風靡したヘッドフォンステレオをはじめとしたオーディオ機器やゲーム機、カーナビ、ハンディカムなどの部品を大手家電メーカーなどに提供、堅実に業績を伸ばしてきた。近年は大手メーカーの海外進出に伴い、タイや中国・上海などに現地法人を設立。海外売上げが60~70%を占めるグローバル企業に成長した。
 今年1月には3代目社長として38歳の山木孝之社長が就任。第2創成期ともいえる改革に挑み始めた。
 「義父である先代社長から、いずれ経営を引き継いでほしいという要望を受けて5年前に入社。それ以来、社長就任に向け準備していました」
 そう語る山木社長は、大学院修了後に大手自動車部品メーカーに就職し、海外事業の仕事に従事。その後、外資系の格付会社やコンピューターやインターネットのセキュリティー関連会社に勤め、マーケティングや経営戦略部門で経験を積んだ。セキコーポレーション入社後、その成果は目に見えて表れた。

body1-1.jpg今年1月に就任した山木孝之社長は「若い力」を経営に生かすという

日系と外資系企業の「良いとこ取り」の経営

 入社後、山木社長は甲府工場で約3か月間の現場研修を経て営業として働き、ほどなくタイの現地法人に赴いた。タイの子会社は現地従業員の離職率が高く、それが経営状況に波及し、業績不振に陥っていた。その立て直しを図るために送り込まれたのだった。
 着任した山木社長は、それまでの全従業員一律のボーナス制度を廃止し、実力主義の給与体系に変更。さらにその他の評価基準も明確にした。また、日本人がマネジメントしていた人事部門の見直しにも着手、従業員と密接な意思疎通が図れるタイ人のシニアマネジャーに一任させた。
 成果に応じた報酬制度を打ち出すことで、従業員のモチベーションは瞬く間に向上した。
 「赴任した2013年の離職率は25%にも上っていましたが、翌年には2%、2年後の2015年には1%までに減らせました。同時に、その年には黒字化に転換でき、ある程度の目鼻がついたことで帰国しました」
 このタイでの手腕は、社の内外を問わず認められるところとなり、社長就任を決定付けた。そんな山木社長が目指す経営は、自身が経験してきた日系企業と外資系企業の「良いとこ取り」だ。
 雇用形態はこれまで通り日本の伝統的な長期雇用で、福利厚生の充実を図るなど社員が安心して働ける環境を作る。一方で、年齢やキャリアに関係なく、成果を上げた社員には報酬を与え、これまで以上に若手や女性社員にもチャンスを提供するという方針を打ち出した。
 この経営方針が、社員の士気を高めたことはいうまでもない。今後も新たな制度導入を順次行っていくと山木社長。自らの経営方針に手応えを感じる一方で、従業員のパワーにも目を細める。

body2-1.jpg山木社長の新しい経営方針を歓迎する、本社で働く社員の皆さん

顧客に信頼される「技術営業」を目指す

 今年の6月には本社新社屋も完成。清潔で美しいオフィスで新しい環境作りに邁進する同社。好調な業績を維持するからには、社員の成長も著しい。入社8年目を迎える営業部の鈴木翼主任は、すでに海外赴任も経験するなど、営業畑で百戦錬磨の成長株。学生時代には機械工学を学んだが、本人の希望で1年の工場勤務後、営業に配属になった。
 工場で習得した製造に関する専門知識を生かしながら、顧客を訪問してはそのニーズを探り出し、納得してもらえる部品の提案を行ってきた。そして、2013年から約2年間、上海の現地法人に赴任。そこでの経験はとてつもなく大きな財産になったと振り返る。
 「あるメーカーの新しい製品モデルの立ち上げにも関わるなど、貴重な経験をさせていただきました。そこで培ったのが、技術の専門知識やプロジェクトを成功させるために諦めない粘り強さでした。そのときの経験は私に自信をもたらしてくれましたし、当社の仕事の醍醐味を味わうこともできました」
 ここで鈴木主任がモットーとしていたのが、顧客からの技術的な質問にその場で即答し、課題解決を図る「技術営業」だ。これが顧客からの信頼を引き寄せた。技術と信頼の両輪が見事に同期し、鈴木主任は大きく躍進したのである。
 今は新しい社長のもとで、若手社員ながら営業の最前線で活躍する。セキコーポレーションの未来を担うという高い志を抱きながら、毎日のように顧客を訪問する日々が続く。

body3-1.jpg顧客に頼りにされる技術営業として忙しい毎日を送る鈴木翼主任

盛んな社員間の交流がより良い人間関係を築く

 入社14年目になる業務部の松本香織主任は、経理のスペシャリストとして活躍する。入出金の伝票管理、売上げ・支払管理、海外主張の際の航空券の手配から傷害保険の申請、そして月次の損益集計、決算のための準備など、業務内容は多岐にわたる。
 こうした幅広い業務に携わり、会社の全てのお金の出入りが把握できる松本主任だからこそ、経営に役立つ提案も行っている。
 「文房具などの備品の発注はもちろん、年間の電力の推移をみて節約の方法を考えたり、より良い電話代プランを検討したり、経理だからできるコスト削減の提案も行っています。単にお金の計算をするのではなく、アイデアを出すことで経営に貢献することが私の役割だと考えています」
 そんな松本主任が感じる同社の最大の魅力は、社内の人間関係の良さにあるという。同社には「若竹会」という全社員所属の社内親睦会があり、ボウリング大会や飲み会などを開催して社員間の交流を図っている。松本主任も毎回、各種イベントに参加して若手社員などと積極的に交流を深めており、こうした業務以外の交流が職場の一体感を生む要因だという。ちなみに同会の様々なイベントは、毎月300円の積立てと、社員一人当たり年間7,000円の会社からの補助金をもとに開催されている。
 会計のプロフェッショナルとして広い視点からアイデアを出すなど会社に貢献する松本主任。しかも新しく清潔なオフィスで働くのは毎日が楽しいともいう。長年にわたって経理のプロとして働いてきた松本主任は、新体制後もこれまでの経験を生かして、若手社員の良き先輩としてリードしていくことだろう。

body4-1.jpg経理の専門知識を生かした改善の提案にも積極的な松本香織主任

編集部メモ

グローバルな舞台で活躍できる環境

 セキコーポレーションは、現在、タイと上海に現地法人を保有し、現地生産の製品を大手メーカーの海外拠点に供給している。こうした現地法人の従業員を含めると、スタッフは総勢600名にも上るという。海外生産に力点を置いた経営を行う同社では、若いうちから海外赴任に就くケースが多い。
 「海外勤務に興味があり、語学力に自信のある人には当社の環境は最適」と山木社長が語るように、グローバルなビジネスの舞台を早い段階から体験できる。しかも中小企業の場合、若手社員ながら責任ある仕事を任されるケースも多く、そんな経験が社員の原動力になっているようだ。

  • 社名:株式会社セキコーポレーション
  • 設立年・創業年:設立年 1954年
  • 資本金:8,000万円
  • 代表者名:代表取締役社長 山木 孝之
  • 従業員数:90名(内、女性従業員数33名)
  • 所在地:192-0046 東京都八王子市明神町2-9-22
  • TEL:042-644-3991
  • URL:http://www.seki-corp.co.jp
  • 採用情報:ホームページよりお問い合わせください