<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

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多摩地区 株式会社サン・エキスプレス

株式会社サン・エキスプレス 体力とフットワークを活かして家庭や企業の「きれい」を保つ

株式会社サン・エキスプレス

体力とフットワークを活かして家庭や企業の「きれい」を保つ

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東京カイシャハッケン伝!企業
多摩地区

株式会社サン・エキスプレス

体力とフットワークを活かして家庭や企業の「きれい」を保つ

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廃棄物収集で地域の美化に貢献するストーリー
体力とフットワークを活かして家庭や企業の「きれい」を保つ

運送業者としてスタートしたサン・エキスプレス。現在は物流事業のほか、自治体からの委託や企業との契約により、一般ごみや産業廃棄物の収集業務を行っている。体力が必要な仕事ではあるが、残業は少なく、働きやすい職場だと社員は口をそろえる。

家庭ごみ収集は体力勝負 無料のマッサージで元気に

 サン・エキスプレスの事業は、国分寺市や近郊地域の家庭ごみの収集、企業の廃棄物収集、運送や引越しなどの物流事業といった3つの柱からなる。メインはごみ・廃棄物の収集で、事業全体の6~7割を占める。このほか、放置自転車撤去や一般家庭の清掃など様々な業務を請け負っている。
 「国分寺市ではごみの分別徹底のため、数年前からごみ集積所ではなく各家庭の玄関前で回収する戸別収集方式になりました。ドライバーが道を覚えるのも大変ですし、トラックが入れない細い道も多く、作業員が走って回収するため体力が必要です」と語る遠藤社長。少しでも社員の体の負担をやわらげようと始めたのが、社内で受けられるマッサージだ。
 「私が個人的に通っていた整体院の先生の腕が良く、ちょうどその先生が企業への派遣マッサージを始めると聞いて、月に1回来ていただくことにしました。2時から4時までの間で1時間ずつ、手の空いた社員が簡易ベッドで施術を受けられるようにしています」
 業務時間中に無料で施術を受けられるとあって、評判は上々。あまりの心地良さに眠ってしまう社員が大半だという。会社では施術を受けにくいという社員は回数券を受け取り、休日に整体院へ足を運ぶこともできる。

body1-1.jpg「和気あいあいとしていて、誰でも意見が言いやすい社風だと思います」と語る遠藤社長

免許取得は補助金で支援 実働時間の短さも魅力

 業務には準中型免許が必要だが、入社前に保有していなくても良い。入社後に免許取得やオートマチック車限定解除をすれば毎月の給与に補助金が上乗せされる仕組みのため、未経験者でも挑戦しやすい。
 入社後、最初はベテラン社員が運転する車に同乗し、業務の内容を覚える。1か月ほど経ってから敷地内で運転の練習を始め、徐々に広い道路へ出て、3か月程度で運転手としてデビューする。その間は常にベテラン社員が指導してくれるので安心だ。
 体力的に厳しい面はあるが、「慣れてしまえば苦にならない」と話すのは、入社9年目、環境事業部の大信田さん。
 「最初の1 か月くらいは大変でしたが、コツをつかめば効率良く動けますし、自然と体力もついてきます。今は辛さを感じません」
 入社1 年目の藤﨑さんも「慣れれば作業が早く終わるので、むしろ楽です。今日も15 時には回収の仕事が終わったので、あとは洗車や片付けだけ。実働時間が短く、残業がほとんどないのが魅力です」と話す。
 仕事のやりがいを感じるのは、ごみ回収の際に「ありがとう」と声を掛けてもらえる時だと藤﨑さんは言う。
 「いつも同じ場所をまわっているので、毎日のようにお礼を言ってくださる方もいます。仕事として当たり前のことをしているだけなのですが、やはり感謝してもらえると嬉しいです」
 現場で作業する社員の中には女性も1人いる。育児と仕事を両立させながら働いていたが、2人目を授かり現在は産前休業中だという。
 「人材は男女問わず募集中ですが、女性社員が増えれば、なおありがたいですね。女性のソフトな応対は、住民の方々と接する際に役立つと思います」(遠藤社長)

body2-1.jpg大信田さん(左)は企業のごみ収集、藤﨑さん(右)は家庭ごみの収集を主に担当。入社のきっかけは二人とも「子どもが生まれて働き方を見直した」とのこと

事業の安定が今後の課題 業務内容の拡大も検討中

 現在の主力であるごみ収集業務は自治体からの委託であり、数年に1 度行われる入札によって受注が確定するが、受注できなければ仕事が一時的に減る可能性もある。そのため1 年ほど前まで従業員は契約社員として採用してきた。しかし、それでは社員やその家族が生活に不安を抱くことがわかり、正社員雇用に切り替えた。
 「入札に左右されないよう、事業を安定して継続させていくことが今後の課題。事業拡大も検討しています。現在の業務内容にとらわれず、幅広い業種を視野に入れて探しているところです」と遠藤社長は語る。
 創業時から「地域に育てられたことに感謝し恩返しする企業」を理念として掲げてきた同社。街をきれいにする仕事にとどまらず、いずれは新しい形の“ 恩返し” も始まりそうだ。

body3-1.jpg住宅街の一角に建つ本社。国分寺市をはじめ東大和市や武蔵村山市などからも委託を受けている

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休憩所がリニューアルして広く快適に


 敷地内にあるプレハブの建物は、ごみ収集担当者が利用する休憩所。2018 年12 月に完成したばかりの新築です。以前は1階建てで老朽化も進んでいたため、リニューアルして2階建てになりました。
 1階は更衣室、2階が事務所兼休憩スペース。写真は完成直後の様子なので広々としていますが、現在は、ここにテーブルなどを配置し、各自の席もちゃんと用意しています。業務の合間に戻ってきて昼食を食べるのも、書類作業をするのもここです。以前の建物は雨漏りしていたのですが(笑)、今はピカピカだし、2階建てになって広くなったのが嬉しいですね。
(大信田さん)

edit-1.jpgリニューアル直後、荷物搬入前の部屋
  • 社名:株式会社サン・エキスプレス
  • 設立年・創業年:1987年6月
  • 資本金:1,200万円
  • 代表者名:遠藤 隆之
  • 従業員数:43名(内、女性従業員4名)
  • 所在地:185-0005 東京都国分寺市並木町3-7-2
  • TEL:042-329-4320
  • URL:http://www.sun-and-endoh.co.jp