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中央・城北地区 東京反訳株式会社

東京反訳株式会社 ニッチ市場で確かな実力を誇り働き手に優しい職場

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ニッチ市場で確かな実力を誇り働き手に優しい職場

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ニッチ市場で確かな実力を誇り働き手に優しい職場

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働き手を感動させる優しさストーリー
ニッチ市場で確かな実力を誇り働き手に優しい職場

音声データを文字に起こす「反訳」。ニッチ市場でありニーズの多い仕事だ。業界トップを目指し活発に事業展開する東京反訳は、働きやすさでもトップレベルを誇っている。

音声を文字に起こす度に新しい知識が積み重なる

 「反訳」とは、速記や録音された音声データから文字を起こすことをいう。聞きなれない言葉だが、テープ起こしといえば知っている人もいるかもしれない。インタビューを記事にするときの材料として、出版・ジャーナリズムの世界で重宝されているだけでなく、証言を文字に起こしたものが、証拠品などとして法廷に提出されることもある。
 今どきのパソコン能力からすれば、音声の文字化など朝飯前にも思えるが、反訳はそれほど単純ではないという。誤訳も多ければ、出来上がった文章も重複や無駄な言葉が多くて、とても読めるものではなかったりするのだ。精度の高いテープ起こしをするためには、国語の能力はもちろん、テープ(録音)の内容についての知識も大切で、総合的な知識やセンスが求められる仕事なのである。
 豊島区の池袋駅近くに事務所を構える東京反訳は、業界最大級の約450名のリライター(テープ起こし技術者)が在籍する。ウェブ制作会社を経営していた社長が、たまたま顧客から持ち込まれた音声データのテープ起こしの依頼をこなしたことをきっかけに事業化。2006年に反訳会社に衣替えをすると、リライターの育成や対応力を高める仕組み作りを矢継ぎ早に進め、顧客の信頼を勝ち取ってきた。
 「テープ起こしをする度に新しい知識が得られて、自分の世界が広がる気がするんです。それが楽しくて」と話すのは、jobstyle推進部の伊藤彩映さん。リライターとして活動する傍ら、ほかのリライターが作成した原稿のチェックや疑問点に対応している。反訳のルール決めや、リライターの育成にも携わっている。
 実は、リライターの仕事は主婦に人気の在宅ワークの一つに数えられている。彩映さんも創業当初から在宅のリライターとして同社に登録し、子育てと並行して活動していた中で、3年前、高度な技術力や精緻な原稿が評価され、正社員として採用された。
 「リライターとして登録していたときから、とても人に優しい会社でした。例えば、全国からリライターを集めての忘年会もあって、そこは子ども連れでも参加OKなんです。これだけ働き手の繋がりを大切にしてくれる会社なら、正式に雇ってもらいたいと正社員になることを決めました」
 実際、就職してからも、子どもの体育祭などの行事があると、「行っておいで」と温かく送り出してくれるという。もちろん仕事の都合がついていることが前提だが、個人の裁量で休みが取りやすいのは大きな魅力だ。
 この仕事で一番大切なのは好奇心というのが、彩映さんの持論だ。
 「音声データを聞くまでは、どんな分野のことかも分からない。でも、ちっとも不安じゃないんです。新しい分野だと知らない単語もたくさんありますが、それを放置せずに、ネットや辞書で丹念に調べていく。そうすれば、自然と原稿の精度も高まりますし、自分の知識も広がります。手は抜けないですね」

body1-1.jpg「仕事と家庭を両立できるのが嬉しい」と伊藤彩映さん

ここなら就職したいそう思える社風があった

 リライターとしての実力があって、マネジメントができれば、自分で看板を上げて働くことも可能だ。だが、在宅リライターの多くは、そこまでの時間を割くことができない。そこで必要となるのが、依頼主とリライターの橋渡しを担うコーディネーターという職種だ。分野によって得意なリライターに依頼したり、スケジュールを調整したり、上がってきた原稿の校正チェックを依頼するなど、やらなければならないことは多い。
 伊藤世奈さんもコーディネーターとして活動する一人。3年前、同社では初めて新卒で採用された。
 「正直にいうと、私は企業への就職は気が進みませんでした。でも、ここなら働けると思って」と入社した動機を打ち明ける。
 大学時代、社会学部で学び、様々な企業を見てきた世奈さんは「企業というと、どこも営利を追い求めて厳しいノルマがあるなど、規律を守って会社としての一体感を持つことを強いるところ」というイメージを持っていたという。卒業後は、NPOやボランティア団体で働こうかとも考えていたが、たまたま大学時代に、聴覚障害の学生のために講義の内容を文字に起こすというボランティアをしていたことから反訳という仕事があることを知り、同社の面接を受けた。結果は採用。そのまま入社を決めたという。
 1日数十件の依頼をさばいていくのはかなりの忙しさだが、世奈さんの笑顔が曇ることはない。
 「土日祝日はもちろんのこと、上司からは有給休暇取ってほしいと言われるくらいで、お休みはしっかり取れるんです。アドバイスをさりげなくしてくれるなど、皆さんとても優しくて、働きやすい環境ですね」
 仕事で一番大切にしているのは、マッチングだという世奈さん。
 「顧客によって、何を大事にしているかはまちまちです。原稿の精度なのか、何より納期なのか、そこを的確に把握して一番向いているリライターさんにお願いしています。基本的にメールで連絡しますが、『そちらは寒いそうですね』とか、『この間の雨は大丈夫でしたか』と、リライターさんとコミュニケーションを取ることも、その方と絆を深めることに繋がるんです」
 そうした細やかな気遣いも、同社の信頼にも繋がっているのだろう。

body2-1.jpgスタッフを大切にしてくれる会社です」と話す伊藤世奈さん

業界トップを目指して働きやすい環境を整備

 こうしたスタッフを束ねるのは、弱冠33歳にして業務部の旗振り役、森井直哉部長だ。業務をサポートするアルバイトとしてスタッフに加わり、2010年に正社員となった。以来、業務のスピードを上げ、ミスを少なくするための基幹システムを構築するなど、残業をなくし休暇を取りやすい仕組みを次々と考案してきた。
 仕組み作りを進める上で大事にしているのはチームワーク、と森井部長は話す。進行中の案件の進捗状況を共有し、誰がどこで詰まっているかがすぐ分かるように工夫している。毎日の朝礼に加えて、昼礼、夕礼もあって、詰まっている仕事があれば、すぐに全員で手分けして、終業時間には全員がそろって退社できるようにもした。
「当社が新しいサービスを立ち上げたり、仕組みを作ったりすると、数日後には他社に真似されていたりするんです。良い仕組みだと思われているのなら嬉しいですが、すごく苦労して考えたのに、真似されるのはちょっと悔しいですね」と森井部長は複雑な表情を見せ、働きやすさと品質を両立して、まずは業界トップを目指したいと決意を語る。
「そのためにも自分自身の視野を広げて、良い企画を考えていきたいです。色んなことに興味が持てて、機転も利く。そんな人が仲間に加わってくれたら嬉しいです」と語る森井部長。その表情には、情熱がみなぎっていた。

body3-1.jpg「会社を良くするために、新しいアイデアを一緒に考えてくれる人にぜひ入社してほしい」と森井直哉部長

編集部メモ

AIも味方にして、さらに成長を目指す


 同社に多くの案件が舞い込んでくるのは、それだけ品質が評価されているからにほかならない。ところが、近年はAI(人工知能)の進化が著しく、音声の「自動反訳」の精度も高まっている。同社にとっては脅威とも思えるが、「AIは敵ではなく味方。より良いものを提供する上で仲良くしていく方法を考えているところです」と森井部長は言う。むしろ、会話を反訳した文章がAIの発達には大量に必要になるなど、反訳とAIは相互に高め合う関係になる可能性もある。同社にとってユニークな将来が開けそうだ。

edit-1.jpg吉田隆代表(写真右)と、社員のみなさん。同社には助け合いの文化が根付いているedit-2.jpg音声データをもとに文章を起こす反訳。新しいことを知りたいという人にはぴったりの仕事だ

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body4-1.jpg2022年度 vol.1 その他サービス業
  • 社名:東京反訳株式会社
  • 設立年・創業年:設立年:2006年
  • 資本金:1,000万円
  • 代表者名:代表取締役 吉田 隆
  • 従業員数:従業員数:26名(内、女性従業員数16名)
  • 所在地:171-0022 東京都豊島区南池袋3-13-15東伸ビル4階
  • TEL:03-5960-1772
  • URL:https://8089.co.jp
  • 採用情報:ホームページよりお問い合わせください