<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

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城東地区
株式会社トーリツ

株式会社トーリツ この地域の人々を大切に。やさしさと温かさをあなたに

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働き方改革実践ストーリー
この地域の人々を大切に。やさしさと温かさをあなたに

 ライフ・ワーク・バランス経営で三度も都の認定を受けた介護サービス企業がある。積極的に働き方改革を進める狙いと、そこで働く社員の本音を聞いた。

働きたくて近くに引っ越してくる人も

 「トーリツで働きたいからと、わざわざ近くに引っ越してこられる方もいる。ありがたいですね」と話すのは株式会社トーリツの鈴木恵里子社長。葛飾区・江戸川区で介護・看護サービスを提供する同社は、従業員が仕事と生活を両立しながらいきいきと働き続けられる職場の実現に向けて優れた取り組みを行い、東京都の「ライフ・ワーク・バランス認定企業」に三度認定されている。「育児・介護休業制度充実部門」(平成21年度)、「多様な勤務形態導入部門」(平成25年度)、「職場における女性の活躍促進部門」(平成28年度)の3部門で認定されたのは、東京都で初めての快挙という。
 訪問介護、訪問看護や通所介護、グループホームなど11拠点を運営する同社。社員の多くは介護職員、看護師など介護の現場で働いている。企業理念に「この地域の人々を大切に」「やさしさと温かさをあなたに」を掲げる。

body1-1.jpg社員には家族のために過ごす時間をとってほしいと鈴木恵里子社長

会社が社員を大事にしなければ利用者を大事にできない

 「一人ひとりの従業員を大事にしないで、どうして利用者を大事にできるだろうか。その信念を創業当初から貫いてきました」と話すのは、夫婦で1985年に創業した土田英夫会長。
 実際、同社の子育てや多様な働き方をサポートする制度は充実そのもの。例えば「中抜け制度」は、勤務時間帯に保育園の行事や保護者会などでちょっと抜けたい時、上長の承認を得れば、1〜2時間抜けてもよいというもの。じつにかゆいところに手の届く制度と子育て世代の女性社員に好評だ。また、役所での手続き、通院等で使ってもOKで、誰もがうれしい仕組みになっている。抜けた時間分は朝早く来る、遅めに帰るなどして補えばそれで良い。
 「休みをとる理由の多くは、1日ゆっくりしたいというよりも、小さな用事であることが多いんです。この制度のおかげでさらに色々な働き方ができるようになったと好評です」と鈴木社長は笑う。
 社内で1歳以上の乳幼児を預かる保育ルームも完備している。子供を連れて出社して、保育ルームに預けたら現場に赴き、仕事が終わったら子供を引き取って帰る。
 「私も子育て期間には仕事場に連れてきて、事務所の一角で寝かせていました。手の空いた社員があやしてくれていたんですが、だんだん子育て社員が増えてきて、施設として形になったんです」
 子育て世代の女性社員にとってありがたいだけでなく、社員同士で子供の成長を見守れるのは、子供にとっても、他の職員にとってもよい効果が望めるという。
 「子供にしてみれば、幼い頃に何度も来たことのある場所ですから、成長しても気軽に寄れる場所になります。同僚の子供を見て、『もしかして●●ちゃん? おばちゃん、背丈抜かれちゃったね』なんて会話が自然と出て親睦も深められるんです」
 有給休暇をフレキシブルに運用したり、家庭事情に考慮して就業時間や曜日を調整したりといったこともできる。働き手にとってありがたいことこの上ない。
 これだけ手厚ければ、トーリツで働くために近隣に引っ越してくるというのも理解できる。中には退職した職員がのちになって復職というケースも多いのだという。
 「休暇や勤務時間の仕組みは、いまでこそ制度のようになっていますが、どれも現場でニーズが高まってきたのを追いかけるように自然に発生してきたものばかり。これからも社員の声を反映した手厚い仕組みを作っていきたいですね」と鈴木社長は意気込む。

body2-1.jpg地域の福祉向上に心を砕く土田英夫会長

一人ひとりの事情に合わせた働き方を提供

 葛飾区のトーリツ福祉用具堀切に勤務する茂木義行さんは男性でも取れると聞き、昨年11月に「育児休暇」をとった。
 「ちょっとドキドキしながら休暇届を出しました」と振り返る茂木さんだが、育児休暇とはいっても数か月に及ぶ長期の休暇ではなく、ほんの2日間とささやかなもの。5月に長女が誕生し、育児にかかりっきりの奥さんの癒しに少しでもなればとイクメンに徹した。
 「男性社員には赤ちゃんに寄り添って24時間という経験をしてほしいと思っていたんです」と鈴木社長。
 それでも、言うは易し、行うは難しという言葉もある。実際、茂木さんは職場ではリーダーを任せられており責任も小さくはない。
 「社長からはもっと育児休暇をとってと言われているんですが、なかなかそうもいかなくて。でも家族のために、小分けでも良いのでなんとか時間をつくっていきたいですね」と茂木さんは微笑む。
 加藤斉子さんはデイサービストーリツ西一之江の所長を務める。専門学校で資格を取得後、他社の運営する介護施設で働いていたが出産を機に退職。子供を抱っこして近所を散歩していたところ、トーリツの「短期パートでもOK」という張り紙を見つけ応募した。
 「介護の仕事っておもしろいなと思えるようになった矢先の出産だったんです。短くてもよければ働けるかもとパートでキャリアを再スタートさせました」
 勤務後は様々な職種、職場を経験。それぞれがおもしろく、やりがいも増していった。正社員にならないかとの誘いも何度かあったが、そのたびに加藤さんは断ってきたという。
 「子供が小さい時は、熱を出したりしたら、どうしようもなくなってしまうんじゃないかと負い目に感じていたんです。『保育園で預かってもらえない時は、連れてきていいよ』と上司に言っていただいた時は本当にありがたかったですね」
 子供の成長に合わせて次第に勤務時間を延ばし、2年前ついに正社員となった。子供は来年度中学生になる。幼い頃から母親が働く場所を見てきただけに「自分のことは自分でやろうと思える子に育った」という。
 家族の形は一つとして同じものはない。それなら働き方も一人ひとり違って良いはずだ。家族が安心して過ごすことが出来れば、仕事へのモチベーションも高まる。トーリツは、働き方改革の先進企業といえるだろう。

body3-1.jpg笑顔が絶えないトーリツのみなさん

編集メモ

キャリアパスも多種多様


 多様な働き方ができるトーリツだが、キャリアパスにも多様なコースを設けている。現在4つのコースがあり、介護の各専門職を極めるエキスパートコース、その反対に職種の幅を広げていろんな職場で働ける人材を目指すマルチ人間コース、後輩を教育するコーチとなるコース、拠点長などのマネージャーを目指すコースがある。コースの選択は、会社側で配属を決めるのではなく、社員が「好きなところを選ぶ」というスタンスを取っている。そのほうがモチベーションを持って働けるという考えからだ。
 「いずれの職種でもいちばん大事なのは倫理観です。人の尊厳を理解し、その人らしさを大切にできること。若い方にはぜひその心を育んでほしいですね」(鈴木社長)

edit-1.jpg手厚いサポートのおかげで仕事を続けてこられたと加藤斉子さんedit-2.jpg「家族との時間を大切にできる会社です」と語る茂木義行さん


  • 社名:株式会社トーリツ
  • 設立年・創業年:設立年 1987年
  • 資本金:1,000万円
  • 代表者名:代表取締役社長 鈴木 恵里子
  • 従業員数:254名(内、女性従業員数214名)
  • 所在地:124-0023 東京都葛飾区東新小岩7-2-12
  • TEL:03-3691-2269
  • URL:http://www.to-ritsu.co.jp