<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

中小企業しごと魅力発信プロジェクト 東京カイシャハッケン伝 東京カイシャハッケン伝

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城南地区
株式会社八重洲電業社

株式会社八重洲電業社 人ありきの経営が活力ある現場を生み、社員の笑顔も作る

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人ありきの経営が活力ある現場を生み、社員の笑顔も作る

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株式会社八重洲電業社

人ありきの経営が活力ある現場を生み、社員の笑顔も作る

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主体的に働ける環境作りストーリー
人ありきの経営が活力ある現場を生み、社員の笑顔も作る

学校などの公共施設やオフィスビルの電気工事を手掛ける八重洲電業社。残業を減らすなど、社員がいきいきと働ける環境を創出する。そんな経営方針は社員が自己管理する風土を育んだ。

公共施設などの 電気工事を手掛ける

 照明はもとより、洗濯機や冷蔵庫をはじめとした家電の動力源となり、さらには水回りや空調にも不可欠となった電気は、まさに建物に「命」を吹き込む、文字通りの文明の力。当然のことだが、電気が通っていない建物は利用できない。世田谷区にある八重洲電業社は、学校、保育園、病院、オフィスビルに市場施設までと、実に様々な建築物の電気工事に携わり、信用と実績を積み重ねてきた。
同社の設立は先の東京オリンピックが開催された1964年。設立当初は戸建て住宅の電気工事を請け負っていたが、店舗や外国人向け住宅のリノベーションの電気工事も手掛けるようになり、徐々に事業を拡大。平成に入ると世田谷区の公共施設や官公庁、国公立大学などの大規模施設の電気工事も受注するなど、活躍の場を広げていった。
 「長く世田谷区の仕事を手掛けていましたので、その他の官公庁案件でも実績を生かせるんじゃないかと入札に参加するようになりました。フィールドを広げたことで幅広い施設の電気工事のノウハウが蓄積され、それが新たな実績になるなど好循環も生まれました。最近では公共施設ばかりでなく、民間施設の受注も増えています」
 自社の歴史を語る廣瀬誠代表は、1990年に入社して数年間、現場を経験し、その後営業部に異動。自身の経験や現場・周囲の人々の意見を取り入れた結果、工事の入札をはじめとして様々な仕事を受注できるようになった。
 廣瀬代表は「当社で現場管理できる規模であり、優秀な現場代理人がいる建築会社と継続的なお付き合いをさせていただいていることが強み」という。建築会社の現場管理が、電気設備工事に強い影響を及ぼすためだ。

body1-1.jpg営業担当として新しい顧客や分野を開拓してきた廣瀬誠代表

社員がいきいきと 働ける環境作りに着手

 受注する案件を選び、人材を活かす方針を貫いた結果、官公庁や大学などの施主からの直接受注だけでなく、民間の建築会社からの依頼も増えていると胸を張る。
 そんな同社の経営姿勢を象徴するのが「ユースエール認定企業」であり「健康企業宣言」の取組だろう。「ユースエール認定企業」とは、厚生労働大臣が若者の採用や育成に積極的と認めた企業。一方の「健康企業宣言」は健康優良企業を目指す企業の中から一定の成果を上げた企業を認定している。
 「電気工事も含んだ建設業界は、いまだに旧来の3K(きつい、汚い、危険)のイメージがつきまとっています。そんな業界のイメージを払拭するためにも取得しました。残業がほとんどなく、しっかりと休日を休める体制を作り、ライフ・ワーク・バランスが可能な環境作りをして若い人材を積極的に採用してきました」
 社員の働き方に気を配る一方で健康維持や促進にも積極的に取り組む。当然、健康診断受診率は100%で、40歳以上の社員には人間ドックの受診を義務付けて会社が全額負担する。オフィスには体重計や血圧計を置き、廣瀬代表や工事部長が社員の毎日の顔を見て体調をチェックしているという。
 社員がいきいきと働ける環境作りをした成果は、独自の社風として根付いている。それは社員自身が自己管理をしながら仕事に向き合うというものだ。社員は現場代理人として工事全般を管理するのはもちろん、健康管理に至るまで主体的に考え、行動している。

body2-1.jpg会社と社員がスクラムを組んで、より良い環境作りに挑む八重洲電業社

社員を大切にする 経営方針に共感して転職

 同社の働き方を象徴している一人が2015年に転職してきた工事部課長の東岡重伸課長だ。勤務していた大手電気工事会社では残業が多く、プライベートの時間を確保することが難しかったという。
 「子どもが生まれて、家庭を大切にしたいという思いがより強くなって転職をしました。他社からも内定を頂いていたのですが、残業が少なくてプライベートも充実できそうな当社を最終的に選びました。実際に働き始めて、想像以上に社員のことを考えてくれる経営方針であることが分かり、選択が間違っていなかったことを実感しています」とにこやかに話す。
 電気工事は着工から竣工まで、作業量に波があり、作業がピークを迎える竣工前は、特に社員を増員して対応する。そうすると、平日の日中は自分が担当する現場で働き、夜間や休日・祝日に他の現場へ応援に行くということもあり、残業時間や休日出勤が増える傾向にあった。同社の場合は、各担当が現場を竣工までしっかり管理し、応援を必要としない社風があるため、自己管理しやすく、残業等で疲弊しにくい環境作りができているというわけだ。
 現在、東岡さんは都内のある小学校新築工事の現場代理人として指揮を執る。小学校の全ての電気工事を請け負い、6,600Vの高圧を100Vに変換する施設内の変電設備から停電時に稼働する発電機の設置、蛍光灯の設置、さらには防犯カメラなどのセキュリティーシステム用の配電などの工事に当たる。
 この現場には入社間もない若手社員も投入されており、その育成も東岡さんの大切な仕事だ。
 「作業の確認や資料の作成で注意すべきことを、ポイントを抑えて分かりやすく教えることを意識しています。言われた事をやるのではなく、理由や繋がりを理解し、柔軟な対応ができる現場代人になってもらいたいです」

body3-1.jpg「人を大切にする」という社風だから仕事もプライベートも充実しているという東岡課長

先輩の指導を受けながら 確実に成長を遂げる

 2016年3月に転職してきた工事部の青木翔太さんは現在29歳。前職はシフト制で夜間勤務があったために不規則な生活リズムだったという。夜間勤務は身体的負担が大きく、プライベートの充実は望めないと転職を決意した。将来的にも成長が期待できる電気工事分野に絞って、就職活動をしていたところ出会ったのが八重洲電業社だった。
 「当時は結婚を考えていたので、会社選びでは家庭を大切にできる環境をもっとも重視しました。その点、残業がほとんどない当社は理想的でした。私のように電気の知識が全くなくてもプロとして育てる環境が整っているとも聞き、迷わず入社を決めました。おかげさまで入社後に結婚して、公私ともに充実しています」と屈託なく笑顔で語る青木さん。
 現在、東京港の桟橋や倉庫、世田谷区内の街路灯の交換業務に携わっている。同社では新入社員には先輩がマンツーマンで仕事を指導するというスタイルで育成する。当然、青木さんも毎日同じ先輩と現場に行き、一つずつ仕事を覚えてきた。
 「専門知識を覚えて任される仕事が増えていくのが喜び」と言う青木さんは、仕事の合間や休日には電気工事士の資格を取得するための勉強に励んでいると話し、いずれは、学校などの新築工事で現場代理人として活躍したいと夢を膨らませる。

body4-1.jpgゼロから電気の専門知識を学びながら一歩ずつ成長する青木さん

編集部メモ

リサイクル事業にも積極的に参加

 同社では、環境負荷低減への取組として、廃棄する電線・ケーブルの買取サービスを行っている。
 「強電ケーブルに比べ弱電ケーブルは銅があまり含まれないため産業廃棄されることが少なくありません」(廣瀬代表)
 そこで同社は、弱電ケーブルのみであっても現場まで引き取りに出向いて買取を行うシステムを構築し、多くの同業者から利用されている。資源回収を効率よく行い環境負荷軽減を推進する社会貢献を、今後も積極的に推進していくという。

  • 社名:株式会社八重洲電業社
  • 設立年・創業年:設立年 1964年
  • 資本金:2,000万円
  • 代表者名:代表取締役 廣瀬 誠
  • 従業員数:23名(内、女性従業員数 2名)
  • 所在地:154-0015 東京都世田谷区桜新町2-28-16
  • TEL:03-5426-3511
  • URL:http://www.k-yaesu.co.jp