<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

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株式会社 チバダイス

株式会社 チバダイス 歯車加工の未知の世界を突き進んできた力の源は、仲間たちの「小形歯車加工のパイオニアである」という自負にある。<br>モノづくりと同じぐらい徹底したアットホーム経営で量より質で勝負できるジャパンクオリティを生み出しています。

株式会社 チバダイス

歯車加工の未知の世界を突き進んできた力の源は、仲間たちの「小形歯車加工のパイオニアである」という自負にある。
モノづくりと同じぐらい徹底したアットホーム経営で量より質で勝負できるジャパンクオリティを生み出しています。

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輝く技術 光る企業

株式会社 チバダイス

歯車加工の未知の世界を突き進んできた力の源は、仲間たちの「小形歯車加工のパイオニアである」という自負にある。 モノづくりと同じぐらい徹底したアットホーム経営で量より質で勝負できるジャパンクオリティを生み出しています。

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  • 社名:株式会社 チバダイス
  • 設立年月:1966年9月28日(昭和41年)
  • 資本金:4,800万円
  • 代表者:千葉 英樹
  • 所在地:【本社・高砂工場】東京都葛飾区高砂1丁目26番2号
    TEL:03(3696)4441(代)
    FAX:03(3696)4443
    【営業技術センター・八潮工場】埼玉県八潮市大曽根414番地
    TEL:048(997)6621(代)
    FAX:048(997)6625
    【新宿事務所】東京都葛飾区新宿2丁目15番10号
    TEL:03(3607)7608
    FAX:03(3607)7077
  • 公式HP:http://www.chibadies.co.jp/index.html
  • 「コレ、スゴイジャナイデスカ?」高精度でかつ高能率、しかも材質を変質させることなく製品化することができるCD加工、その技術の価値を再認識させたのは、海外の取引先企業でした。系列や下請け等に縛られることなく、良いモノを貪欲に探し出し、その技術的価値を素直に認め、取引を拡大するのが海外流。海外のモノづくり企業に見いだされたことで、チバダイスの独自固有技術であるCD加工は息を吹き返したのです。
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業種

歯車の金型及び金属歯車の設計、製造

事業紹介

歯車技術、ソリューション、歯車金型及び金属歯車の各種設計製造、CD加工(特殊切削加工)、
転造ウォーム、フレ検査具、その他の製品の設計製造

CD=「Chiba Dies」。当社の独自開発技術なのです。

「CD加工というのは、当社が開発した加工技術。金属棒を削り出して歯車の棒にする加工工具、ダイスの製造からスタートし、歯車金型や特殊歯車の製作等を請け負うようになったのです。チバダイスという社名は、歯車メーカーではなく、CD加工の歯切工具・工作機械メーカーから操業したからなのです。」社名の由来を、2代目である千葉社長は創業当時の独自技術からと説明しました。 「CD加工のCDはChiba Diesの略、皆さんがご存じのCD=コンパクトディスクよりもはるかに古いのですが、その当時は商標登録をするという発想もなかったようです。ですから、CD加工というと、逆にマネをしたのだろうという方も多いのですが、この命名は当社の方が早かったのですよ。加工機も当社でしか製造していませんので、当社が供給した機械が、現在でも国内の多くの歯車メーカーで活躍しています。」 しかし、日進月歩で高度化していくモノづくりの中では、多くの職人技が、コンピュータを駆使したシステムに置き換えられていきました。歯車メーカーの世界も例外ではありません。 「このダイスを使ったCD加工は、経験豊かな職人技を駆使したいわゆるローテク分野ですね。機械があればできるというようなモノではない、非常にニッチな市場です。まぁ、最近ではあまり採用されることがなくなったので、そろそろこの加工は役割を終えたのかな?と思っていたのです。ところが、この加工法でないと歯車としての精度が出せない分野があるといわれたのですね。それは、海外のお客様でした。それから、その分野に営業をかけ始めたところ、CD加工によって当社の業績も回復していきました。いいものは素直によいといって採用してくれる海外のモノづくり企業文化に支えられたのです。」

chibadies_ph01.jpg 千葉 英樹社長
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モノづくりは人づくり・チームづくりだから、徹底したアットホーム経営を大切にします。

チバダイスの主力製品に、プラスティック歯車の金型製作があります。それは、千分の1ミリ以下の誤差も許されない精密加工が要求されます。トライアンドエラーを繰り返しながらも、コツコツとモノづくりに取り組むという根気のいる作業、それゆえに社員の皆さまに対して、千葉社長はある約束をお願いしているそうです。 「当社に入社する社員には必ず約束してもらうことがあります。それは、社の行事にはきちんと参加して欲しいということです。例えば、2ヶ月に1度は社員全員参加のイベント、年に1回の社員旅行、この他にも色々と行事があります。ソフトボール大会とか家族全員呼んでのバーベキュー大会とか・・・。社員の皆さんが気持ち良く仕事をする環境づくりに貪欲に取り組んでいこうとした結果が徹底したアットホーム経営になったんですよ。」 チバダイスの社屋の屋上には、フットサルコートがあります。昼休みに社員全員で楽しんでおり、時には、他のモノづくりメーカーとの対抗戦を開催したりすることも。 「他社とは違うことをやっていこうと意識的にしているわけではないのですが、いかなる状況下であっても社員のモチベーションを高めるためにはなにができるか。そのことを当社のマネジメント層には課しています。屋上のフットサルコートも、業績が厳しかった時に、何かみんなで楽しめることはないかということで、機械への投資をやめて設備しました。ですから妙な愛着があります。」 コツコツと様々な失敗や経験を積みながら自分の好きなことを突き詰めていく、モノづくり大好きな人にとって天国のような環境が、チバダイスには用意されています。

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強みを活かした「スピードトライ」「PGS研究所」が新たなビジネスを生み出しました。

昨今のモノづくりは、試作品・緊急品という短納期化への対応が求められています。チバダイスでは、短納期化への対応としてトライ成形までの工程を3日で完了する射出成形品高速試作「スピードトライ」を開発しました。この結果、「どこよりも早く試作を」、「量産品と同等の試作品を」といったメーカーのモノづくりの高速化に応えています。 「2002,3年の頃に、受注が大幅に減少した時期がありました。その時に当社の強みを改めて見つめ直しました。いろいろと模索した結果、試作品分野への進出を考えたのです。従来、歯車は精度が求められるので、試作するにも1つ1つ歯切りしていたわけです。でも所詮、切削した歯車と量産の成形歯車では、面の粗さが違う。そこで、量産品と同様の成型した歯車を3日間という短納期の中でできれば、必ずニーズはあるとして開発しました。おかげで、試作品の受注増、結果として製品の受注増へと貢献しています。」 「同じ頃に、金型から出てきた歯車の精度や耐久試験を行う目的で、PGS(プラスチック・ギヤ・システム)研究所を設立。青山学院大学理工学部武士俣先生を所長にお迎えしました。先生の実験設備をほぼそのまま貰い受けたので、研究所の設備投資は格安にすることができました。でも、この研究所は、結果として、樹脂メーカーから、新たな樹脂素材がどのような歯車に適しているかを試験してくれという依頼に奔走することに。そのことで役に立ったのが「スピードトライ」なんです。試験をするうえでは、試作品が必要になる。その試作品は当社の中でできる。今では、仕入れ先であった樹脂メーカーが、お客様として取引先に加わることになりました。」

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受注ビジネスから提案型メーカーへの脱皮を支えてくれる人材に会いたい

ビジネスの拡大もある一方、チバダイスの挑戦は次のステージを目指しています。 「この不況下では、できるだけロット生産するような量産ビジネスを手掛けた方が良いという意見も目立つのですが、チバダイスは、まだ、量よりも質にこだわりたい。それは、我々のコア技術は歯車であり、その組み合わせなのです。その中で、当社の身の丈に合った動きをすれば、量を追求する必要はないと考えているからなのです。また、大手メーカーからの受注ビジネスだけではなくてコア技術を活かした製品を創って販売する提案型メーカーへと脱皮できないかと模索しています。歯車製造においては、設計・試作・金型製作・試験に至る1連の全てのフローを少数精鋭でできるという稀有なメーカーなのですから。そのような次代の夢・ステージをいっしょに支えてくれる、モノづくりが本当に好きで、当社のアットホーム経営になじんでくれる人。そのような人に会いたいですね。」 身の丈に合った着実な企業の成長、それは、その中で働く社員1人ひとりがイキイキとしているという当たり前の仕事環境を提供することでしか実現できない。千葉社長の言葉の裏には、チバダイスは、その当たり前のことを、キチンとカタチにしていく会社なのだという決意がありました。

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先輩インタビュー
意外と奥が深い歯車の世界に夢中にさせる会社です。

放電加工部門
矢島 伸吾さん
私は、現在当社の主力製品である「プラスチック歯車の金型」の放電加工部門に所属しています。「金型」は設計したデータを元に、その日の温度や湿度といった環境要因や加工の内容を考慮して、どのように加工するマシンに指示をいれるか、細かくチェックしていくことになります。歯車という精密部品ですので、本当に微細なミスによって、それまでの前工程が全てダメになってしまうので、責任もやりがいもある当社の心臓部といわれる部門です。 自分が加工した金型が、実際の最終製品であるプリンターやカメラ、携帯電話等のどの部品として使用されているのか、事前に教えていただいて仕事をすることも多いのです。その場合は、やはりどのような歯車となるのかをイメージしやすいので、加工にも熱がこもりますね。但し、仕事をしているときには、どの部分に携わっているのかは守秘義務があるので、家族にも友人にもいうことはできません。縁の下の力持ちという存在ですね。 また、加工する前に、きちんと段取りしてチェックすべき箇所や項目をすべてクリアしていないと、金型として不良品となってしまいます。その項目は20項目以上にもなります。それが、造る金型の歯車の種類や大きさによっても変わってきます。千分の1ミリ以下の誤差も許されない加工精度が要求されるので、その誤差に対する不安を消すためにも、入念なチェックとその項目の組み合わせを考えることが、厳しくもあり、面白みを感じるところでもあります。 当社は、アットホーム経営と社長が言われるように、社内も風通しも雰囲気もよく、先輩もやさしく厳しく指導して下さる方ばかりです。また、昼休みにフットサルをしている時等は、先輩後輩の区別もなく楽しんでいます。そのような、いい人間関係がそのまま仕事環境になっている珍しい会社。だから、歯車に関することは全て吸収したい。チバダイスの社員になってからその位、歯車づくりにのめり込むようになりました。それは、歯車という全てのモノづくりの中核を担う部品に関わっているという魅力だと思います。そのことを日々噛みしめながら、楽しく、のびのびと仕事に取り組んでいます。

chibadies_ph08.jpg 矢島 伸吾さん
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