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千代田第一工業 株式会社

千代田第一工業 株式会社 すごい技術はすごい現場から生まれる!<br>匠から匠へ――継承される究極のメッキ技術

千代田第一工業 株式会社

すごい技術はすごい現場から生まれる!
匠から匠へ――継承される究極のメッキ技術

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輝く技術 光る企業

千代田第一工業 株式会社

すごい技術はすごい現場から生まれる! 匠から匠へ――継承される究極のメッキ技術

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  • 社名:千代田第一工業 株式会社
  • 設立年月:昭和27年5月
  • 資本金:1200万円
  • 従業員数:27名(関連会社含む)
  • 代表者:鈴木 信夫
  • 本社所在地:東京都狛江市岩戸北3-11-9 〒201-0004
  • 公式HP:http://www.daikuron.com/
  • 世界で唯一の画期的なメッキ技術「ダイクロン」で知られる千代田第一工業では、現場の若返りが着実に進んでいます。ベテランから若手へと、よどみなく受け継がれる技とものづくりの心――その流れの起点となった、異業種から飛び込んだ二人の若者を取材しました。
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業種

電気鍍金業

事業紹介

世界唯一の表面処理技術。硬質炭化クロムメッキ「ダイクロン」を中心に製造販売する表面処理メーカーです。多くの大手ユーザーを持つ「老舗だけどベンチャー」な会社です。

教えられた技はすべて教える、それが職人の流儀

製造課長として千代田第一工業の技術の中枢を担う長野順也さん。前職はまったく畑違いの建築業でした。中学以来の友人である同社社長から「ぜひ右腕に」と誘われて9年前に入社。職人の技に魅せられ、持ち前の向上心でめきめき頭角を現した異色の匠です。 硬さや耐磨耗性、滑り性に優れたダイクロンは、工場の生産設備などを支える工業機械部品の表面加工に広く利用されています。ユーザーからの厚い信頼にこたえ続けるため、自らメッキ処理に匠の腕をふるいつつ、全体の工程管理にも知恵をしぼる長野さんです。 ダイクロンは電気メッキの一種。製品に応じたメッキ槽の選択や流す電流の強さ、時間の加減など、現場での経験と勘がものをいう職人芸の世界です。異業種から転じた長野さんは未経験のハンディを補うため、先輩技術者の技を貪欲に吸収していったといいます。 オンリーワンの伝統を次代へどう引き継ぐか――同社の課題である技術継承のキーマンとして期待されている長野さんは、若手の指導にも手を抜きません。かつて自分がそうして育てられたように、部下や後輩にはもてる経験とノウハウを惜しみなく伝えています。

chiyoda_ph01.jpg 長野 順也さん
製造課長 2000年8月入社

目指すは"多能工"―メッキに関するすべてを学びたい

メッキの厚さを均一に仕上げるためには、製品をメッキ槽に吊るすための「治具」の調整が欠かせません。千代田第一工業では独自技術を守るために、通常は外注するこの治具を自社内で製作。その現場を支えているのが入社9年目の製造係長、佐藤岳彦さんです。 子どもの頃からものづくりが好きで、前職では自動車整備士をしていた佐藤さん。じつは前出の長野さんの義弟にあたり、その縁で入社しました。当時は技術陣の高齢化が進み、ベテランばかりで若手は佐藤さん一人でしたが、とてもかわいがられたといいます。 加工する製品が一つ一つ違うため、それに応じた治具をつくる工程にもマニュアルはありません。でも「いまはスキルの引き出しが増えた」と佐藤さん。メッキ処理や研磨など、他工程の技術の習得にも余念がありません。目指す匠の理想像は「多能工」です。

chiyoda_ph02.jpg 佐藤 岳彦さん
製造係長 2000年2月入社