<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

中小企業しごと魅力発信プロジェクト 東京カイシャハッケン伝 東京カイシャハッケン伝

文字サイズ

堀越精機株式会社

堀越精機株式会社 ナノ単位の精緻な切削加工技術と幅広い知識が武器<br>大田区発・ものづくりをトータルコーディネートする提案型企業

堀越精機株式会社

ナノ単位の精緻な切削加工技術と幅広い知識が武器
大田区発・ものづくりをトータルコーディネートする提案型企業

main_horikoshi
輝く技術 光る企業

堀越精機株式会社

ナノ単位の精緻な切削加工技術と幅広い知識が武器 大田区発・ものづくりをトータルコーディネートする提案型企業

main_horikoshi
  • 社名:堀越精機株式会社
  • 設立年月:1955年
  • 資本金:1,600万円
  • 従業員数:31名
  • 代表者:堀越 秀昭
  • 本社所在地:東京都大田区大森西1-16-1 〒143-0015
  • 公式HP:http://www.horikoshi-seiki.co.jp
  • 世界でも指折りの工業集積地である東京都大田区。堀越精機株式会社は、この地で長年培った精密切削加工技術をもとに躍進を続ける企業です。 大田区から日本、そして世界へ――最先端のテクノロジーを支える確かな技術力とは。
intro_img

業種

精密機械部品加工

事業紹介

NC旋盤、マシニングセンタを中心とした切削加工をしています。光学機器、半導体製造装置、液晶製造装置、事務機器、自動車、その他様々な分野で当社の部品は役立っています。特徴としてITの活用、人材育成、近隣、国内のネットワークの利用、そして最後に品質、単価、納期の3部門を高い次元でバランスをとった会社です。

世界に通じる技術力について
世界でも数少ない、精密を極めた加工技術

弊社では、NC旋盤加工・マシニングセンタ加工を中心に、機械部品の切削加工を手掛けています。 加工する素材や形状はさまざまですが、主力は半導体や液晶の露光装置部品関係。精緻な回路パターンを焼き付ける露光装置部品の加工は、高い精度が求められる超精密技術です。特に、ウエハを載せるウエハステージでは、DNAと同じナノメートル単位での位置決めを行わなくてはなりません。ここまで精密を極めた技術力を有する企業は数が少なくて、弊社を含めて世界中でも半導体露光装置部品が3社、液晶露光装置部品が2社だけなんです。それだけに、微細な光学部品や薄物部品の加工には、絶対的な自信がありますね。

horikoshi_ph01.jpg 堀越 秀昭さん
代表取締役

日本の産業をリードする誇り高きネットワーク

そもそも、大田区は日本のものづくりを支える産業の中心地。弊社も1955年の設立以来、難易度の高い加工の注文に応えながら、常に技術を磨いてきました。 切削加工がメインの弊社ですが、区内のものづくり企業のネットワークを活かして、板金や熱処理、表面処理、組立まで一貫生産することが可能です。 大田区でトップの技術を持つということは、日本のトップであり、同時に世界のトップでもあるということ。世界レベルの高度なものづくりに携わる企業として、これからも成長し続けて行きたいと思っています。

あらゆる分野を網羅する総合的な能力がカギ

弊社の場合、技術力とは、ただ単に素材を切削するスキルだけに留まりません。切削加工はもちろんのこと、さらにものづくりに関わるすべてを見据える“総合的な能力”が必要です。例えば、私が所属する生産管理部では、顧客からの図面をもとに見積もりを出す際には、ひとつは顧客の注文通りの素材や寸法で見積もりを提出するのですが、これ以外にも、より高効率でコスト削減が可能になる仕様と見積もりも同時に提案します。図面を見ながら、顧客のニーズに応じたポイントを押さえつつも、削れる部分は徹底して削る“想像力”、そしてそれを顧客に伝える“提案力”が技術者に求められます。

horikoshi_ph02.jpg 佐藤 弘康さん
生産管理部 部長 2006年入社

協力工場との連携に欠かせない“プロデュース力”

また、切削加工以外の分野に関する“知識と理解”も実は重要なんです。弊社の特長のひとつに、地元・大田区の協力工場とのネットワークによる一貫生産が挙げられますが、熱処理やメッキ加工といった他社の作業内容を知らないままでは、それぞれの工場の担当者と突っ込んだ打ち合わせができません。 次世代の燃料電池部品を手掛けていた時のことですが、顧客が絶対条件として挙げていた部品精度が当初うまく出なかったことがあります。製作工程で熱処理を施すと、その精度がどうしても外れてしまうのです。この局面を乗り越えるため、弊社と協力工場の間では何度も話し合いとトライアンドエラーが繰り返されました。 こういう場面で必要になるのが“協力工場でどういう作業が行われているか”という知識と理解なのです。最終的に要求されている製品像をきちんと把握し、その実現に必要な改良作業を協力工場との間で連携して行う“プロデュース力”がなければ、顧客の求める部品を提案し、提供することは叶いません。

求めている学生像、社員への教育・研修方法
切削技術だけに満足せず、さらにその先の成長を目指す!

弊社の強みは、さまざまな素材や寸法での精密な切削加工技術です。そのため、技術者は切削のプロフェッショナルになるのは当たり前。ただ、プロフェッショナルになった段階で満足して成長を止めるのではなく、さらに別の分野の知識も広げて欲しいと考えています。例えば、PCスキルや手配、修理、顧客との折衝など。もちろん何事にも向き・不向きがあるので、全てをこなすことは無理ですが、一人の力だけでは何も出来ないものづくりの現場では、一つの分野に留まることなく成長し続ける人材こそが、お互いに助け合い、信頼し得る仲間になれるのではないでしょうか。

horikoshi_ph03.jpg 三嶋 英明さん
製造部 副部長 2001年入社

技術を磨き、自ら思考するプロフェッショナルに

入社したばかりの新人は、まず最初の1年間で切削技術のイロハを習得します。切削は弊社の基本中の基本。ここで技術を学んだら、より自主性を重んじる2年〜5年目のプロセスに進みます。この期間中は「○年目までに、○○のレベルの切削が出来るようにする」といった到達点の設定があるものの、到達点までの道のりは各自が考えることになっており、上司はフォロー役に徹します。この「考えるクセ」こそ、技術者にとって大切な習慣。この他にも、切削以外のスキルを徐々に覚えていくことになりますが、各項目のリストチェックやヒアリングを定期的に行い、技術面・メンタル面ともにフォローできる体制を用意しています。

ものづくりのために、進んで「手を汚す」学生であって欲しい

現在、就職活動中の学生さんで、弊社やものづくり企業全般に興味を持っていただいた方は、チャンスがあるなら、実際に「ものづくりってどういうことか?」という感覚を体験しておくと参考になると思います。具体的には、機械工学科などであれば実習の授業を通して、率先して機械いじりで油まみれになる体験をして欲しい。実際にモノを作りあげた経験は、図面を見て完成形をイメージする力に繋がります。機械加工や金属材料、設計製図などの授業を受けていれば、入社後のアドバンテージにはなりますが、やはりものづくりの現場とは、知識よりも手を動かして一人前。学生時代は、思いきり作業着と手を汚して実習に励んでください!