株式会社オプター
株式会社オプター
産業装置で使われるLED照明をオーダーメイド
「利益よりもお客様に喜んでもらうこと」。一点物でも厭わず依頼を受け、特殊用途のLED照明を開発・製造
株式会社オプター
産業装置で使われるLED照明をオーダーメイド 「利益よりもお客様に喜んでもらうこと」。一点物でも厭わず依頼を受け、特殊用途のLED照明を開発・製造
- 社名:株式会社オプター
- 設立年月:2000年10月
- 資本金:1000万円
- 従業員数:非開示
- 代表者:代表取締役 徐 樹興
- 社員平均年齢:35歳
- 初任給:18−22万円
- 主な勤務地:練馬区石神井台
- 休日:土日、祝日
- 本社所在地:東京都練馬区石神井台6-2-40
- 電話番号:03-6904-6410
- 公式HP:http://www.opter.co.jp/
- ものを見るために欠かせないのが照明。モノづくりの現場でも工場内を広く照らす照明は当然必要だが、さらに特定の産業装置で「ここを明るく照らしたい」といった特別な用途で使われる照明もある。
- そんな産業用の特殊なLED照明を開発・製造しているのが株式会社オプター。産業用途でもLED照明の利用が増えてきているというが、産業用のLED照明にはどのような利点があるのだろうか。
事業紹介
オプターはオプトロニクス分野に挑戦しています。
オプターは光ファイバー照明を考案し、超薄、超小、超難、・・・へ向かいます。難題にぶつかればぶつかるほど、遣り甲斐を感じ、さまざまな製品をお客様にお届けしてきました。自己満足だけではない、お客様の笑顔は、オプターの追求でございます。
産業界でも利用が広まるLED。長寿命・設計自由度の高さが背景に
電球をLEDに置き換えようとする動きが広まってきている。家庭では省エネを推進するためにLEDが求められているが、産業界ではまた別の目的からLEDの導入を検討する企業が現れ始めている。 「特殊な産業装置の内部で使用する照明は、普通の家庭用電球では要件を満たさない場合があるのです。装置を使いやすくするためには、どんな照明があると良いのか。装置メーカーと相談しながら照明用のLEDを開発しています」と語るのは、株式会社オプターの徐樹興代表取締役だ。 設立12年目を迎えるオプターは、創業時からLEDを使った照明の開発・製造に注力。同社の作ったLED照明は、計測装置の中で対象物の周囲を照らし、CCDカメラが対象を認識しやすくするといった用途で使われている。 電球と比べた場合、LEDにはさまざまな利点がある。その一つは寿命の長さ。電球の寿命は長いものでも2000時間ほどだが、LEDは4万時間と言われている。電球の場合、仮に工場が1日10時間稼働するとなると、年に1回以上は新品への取り替えが必要になる。その都度、取り換えの手間・費用が掛かってしまうわけだ。 LEDの利点としてもう一つ挙げられるのは、自由度の高い設計が可能になるところ。例えばオプターでは、狭い装置内で用いるために、厚さ2.5ミリのLED照明を開発した実績もある。
「利益よりもお客様の喜び」オーダーメイドにこだわる理由とは
産業用LED照明のメーカーの中には、きっちりと規格を固めた標準製品に力を入れている企業もあるが、オプターの作るLEDはほとんどがオーダーメイド。大学教授から「和紙の年代を識別するために、特殊な照明が必要」という理由から注文を受け、試作品を開発したこともある。 「量産するほどの注文が来ないことが最初から分かっている1点ものの依頼を受けることがよくあります。けれど、お客様に必要としていただけるものを作りたい。利益よりもお客様に喜んでもらうためにやっているのです」と徐氏。標準製品で要件を満たせる場合もあるが、産業用装置などではオーダーメイドしなければお客様に満足いただけない場合も数多くある。だからこそ、お客様の希望に応えられるように頑張っているのだと話している。 そのような事業を展開していくために、一番大切になるのは経験だと徐氏は言う。お客様の求める照明について、過去の実績から一番近しいものを参考にして試作するなど、経験を問われる場面が多いそうだ。このため新入社員が入社しても、すぐに活躍できる職場ではないかもしれないが、「やらないと経験を蓄えられない」と徐氏は主張。お客様自身が試行錯誤の段階でオプターに相談してくることが多いため、必ずしもすぐその場で満点の回答が求められるわけでもない。お客様に教えられ育てられながらも、懸命にお客様のために試作品を考えられる人材が必要になるというのだ。
学生の持つ知識を新しい力にしたい。オプターとLEDの持つ可能性
これから入社してくる人材に対して、徐氏は次のように期待を語っている。 「オプターは小さい会社ですが、今後は新しい技術を取り入れていかなければいけないと考えています。その点で、学生さんは学校で学んだ知識を持っています。その知識はオプターにとって、新しい力になるはずです。 私は起業前に勤めていた会社で測定機の開発・製造に携わってきました。オプターの持つLED関連の技術や、新しく入社いただく方の知識を活かして、新しい測定機を作っていきたいですね」 もちろん、事業の柱になっているLEDについても、今後ますます成長させていきたい考えだ。 「確かに、標準製品だけではお客様の要望に応えることが難しいのですが、標準製品を組み合わせることで、ある程度の要望には応えられるようになっていくはずです。いつもゼロから試作していては手間も費用も掛かってしまいますので、ブロックのように組み合わせていくことで要件を満たせる製品を考えていきたいです。 あるいは、光は照明以外の用途でも利用できます。例えば植物の成長を促進するためにLEDを利用したり、人間の傷を治すのに役立つLEDを考えたり、魚を集めるのに役立つ波長の光を出すLEDを研究したり。そういう研究もできるようになってくると面白いのではないでしょうか」(徐氏)
先輩メッセージ
自分で創意工夫をしてやれるところにやりがいを感じる
企画開発
松延さん
――LEDの開発・製造とシステム開発という二つの仕事を兼任されているそうですね。業務に必要な知識はどうやって身に付けたのですか?
私は学校を出てから、5年ほど機械工の仕事をしていました。そこで金型を扱っていましたので、自分で図面を引いたり、工作機械を操作したりといった経験を積みました。その後、コンピュータに興味を持ちまして、専門学校に入り直し、20年ほどSEとして働きました。
オプターにはLED開発・製造の仕事のほかに、システム開発の仕事もあります。私は両方の仕事を経験していますから、どちらの仕事も手掛けることができます。
二つの仕事のうち、主に担当しているのはLEDの開発・製造です。図面を自分で引き、はんだ付けをして、機器を組み立てるところまで、すべて自分でやっています。
図面は基本となるところは同じなのですが、お客様の注文に応じて変えなくてはいけないところも出てきます。納める部品の強度・精度を考えながら、自分で創意工夫をして図面を引き、製造していくところまでやれるところにやりがいを感じています。
大企業になりますと、ソフトウェアを開発していてもハードウェアを開発していても、お客様の手元に届く商品に対して、責任を持つ機会があまりありません。当社にはそういう機会が豊富にあります。
例えば最近、当社は展示会に出展しました。私も参加して、お客様から直接「ここの部分はどうなっているのか」と質問を受ける機会がありました。自分は開発者ですから、お客様が気にされる細かいところについても、自分で責任を持って、その場で回答できます。そんな形で仕事を進められることを楽しく感じています。
中小企業は社員数が少ない分、自分が「あれもこれも」と手を動かさないといけない場面が必ず出てきます。「いろいろなことに挑戦したい」という人には向いているのではないでしょうか。
仕事に対する責任感についても、中小企業で働く方が求められると思います。「責任を持たせてもらえる方がやりがいを感じる」という人にとっても、中小企業の方が向いていますし、成長できる環境なのではないでしょうか。そういう視点も持って、企業を選んでみてください。
多くの仕事に取り組むことで技能を身に付けることができる
システム開発事業部
陳さん
――今のお仕事について教えてください。
LEDの開発・製造、電子基板の設計に加えまして、自社製LEDを販売するネットショップの運用も任せていただいております。
オプターに入社する以前は派遣社員として働いていました。大きな仕事を任せてもらえず、技能を身に付けることができない環境でした。「技術者として成長したい」と思い、オプターに入社しまして、これまでにたくさんの仕事を経験できています。大手企業で働く社員の方よりも、多くの仕事に取り組めているはずです。その分、業務を通じて大いに勉強し、技能を身に付けることができてきていると感じています。
先輩社員が教育担当者となり、普段から気を配ってくれました。先輩の仕事を手伝いながら、分からないところを都度質問することで仕事を覚えていきましたね。
入社前に望んでいたように、技能を身に付けられているところと、それ以外にもいろいろなことを勉強できているところですかね。
私はLEDを販売するネットショップの運営も見ています。購入者が増えるように工夫してみて、その結果、自社のLEDを買っていただける人が増えるとうれしく思います。
入社して1年ほどになりますが、全然分からなかったLEDや電子基板関連の技術も徐々に分かるようになってきました。設計もやれるようになっています。
どんな仕事であっても、経験を積むことでできるようになってきますし、長期的に見ると良い経験になると思います。
ですから、会社の規模で仕事を選ぶのではなく、自分のやりたくない仕事であっても、まずはやってみること。そういう気持ちを持つことが、就職活動では大切になるのではないでしょうか。