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壺坂電機株式会社

壺坂電機株式会社 カメラの検査装置一筋。カメラメーカーに不可欠な検査装置の専門家集団<br>銀塩、デジカメ、スマホ、車載、防犯、製品検査――。さまざまな用途に最適なカメラ用検査装置を作る

壺坂電機株式会社

カメラの検査装置一筋。カメラメーカーに不可欠な検査装置の専門家集団
銀塩、デジカメ、スマホ、車載、防犯、製品検査――。さまざまな用途に最適なカメラ用検査装置を作る

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輝く技術 光る企業

壺坂電機株式会社

カメラの検査装置一筋。カメラメーカーに不可欠な検査装置の専門家集団 銀塩、デジカメ、スマホ、車載、防犯、製品検査――。さまざまな用途に最適なカメラ用検査装置を作る

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  • 社名:壺坂電機株式会社
  • 設立年月:1971年4月
  • 資本金:1,000万円
  • 従業員数:30名
  • 代表者:代表取締役 長田 宏二
  • 社員平均年齢:37歳
  • 初任給:2014年4月実績(※中途採用者は経験と能力を考慮し決定する)
    大学卒 200,200円 高専卒 186,200円 高卒164,700円
  • 主な勤務地:東京都八王子市石川町
  • 休日:完全週休2日制、年末年始、夏季休暇、(年間120日)
    年次有給休暇(初年度10日、最高20日)、リフレッシュ休暇、慶弔休暇 他
  • 本社所在地:東京都八王子市石川町1683-1
  • 電話番号:042-646-1127
  • 公式HP:http://www.tsubosaka.co.jp/
  • ・銀塩、デジカメ、スマホ、車載といったカメラ用検査装置を開発
  • ・デジカメ以前から育んだカメラメーカーとの以心伝心の間柄
  • ・Googleストリートビューのカメラ検査など、新市場にも進出
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業種

カメラ用測定器・光学計測器・画像機器用測定器の製造・販売

事業紹介

壺坂電機は1971年創立より、カメラ、光学測定器を製造販売しております。主なお客様は国内海外のカメラ、レンズメーカーです。自社ブランドTSUBOSAKA製品により世界を舞台に社会貢献しております。
私たちの会社は、光と電子を応用した測定器の開発、製造及び販売をしている企業です。光学の応用技術分野では確かな実績と評価が歴史の歩みの中にあります。
最先端の技術を駆使して、複雑に多様化するニーズに対応する製品を提供しています。
技術革新の潮流を先取りし、失敗を恐れずに常に未来に而して対座する気構えと、その人の個性を尊重する人間優先の都市型企業です。

【事業内容】銀塩、デジカメ、スマホ、車載といったカメラ用検査装置を開発

デジタルカメラ、スマートフォン、自動車と、日常生活のさまざまな場面でカメラは使われている。そうしたカメラの「焦点が合うか」「色が再現できているか」「明るさが適切か」「シャッターが閉じるまでの時間は設計どおりか」といった点を確認するため、必要になるのが多様な検査装置。研究開発、製造ライン、品質管理のどの部署でも必要になる。 壺坂電機は、そうした多様なカメラ用検査装置を開発・製造している。特にデジカメ以前の銀塩カメラ時代から続くカメラメーカーからの信頼は厚く、当時はすべてのカメラメーカーが同社製検査装置を使っていたほど。今もデジカメ用、スマホ用、車載用など、多彩なカメラ用の検査装置を手掛けている。

03.jpg カメラが完成するまでに必要なさまざまな検査装置を扱う

【独自戦略】デジカメ以前から育んだカメラメーカーとの以心伝心の間柄

壺坂電機の強みは、カメラメーカーとの長年の付き合いから育まれた以心伝心の間柄だ。 カメラの機能・性能は、日進月歩で進歩する。同社はデジカメ登場以前から長年にわたって各メーカーを支えてきただけに、最低限の説明をもらえれば簡単に新製品用の検査装置を開発できる。さらに仕様書に書かれていないところまで汲み取って、検査装置を設計。メーカーにとっては、逐一説明・確認する手間が省けるわけだ。 またメーカーごと、さらには部署ごとに重要視する点の違いを把握。例えば、製造ライン向けなら検査速度や耐久性を重視、品質管理向けなら高精度を重視と、各メーカー・各部署が求める性能の違いを踏まえ、最適な装置を開発してみせる。

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【プロジェクト】Googleストリートビューのカメラ検査など、新市場にも進出

最近になって用途が広がり、スマホ用、車載用、防犯用、製造ラインの製品検査用にもカメラは使われるようになってきた。 例えば、バック時の後方確認などに使う車載カメラ。衝突事故防止用に前の車との車間距離を測るカメラには、従来のカメラ以上に色温度の精度が要求される。従来10%まで許した誤差を5%以内に抑えられるように高精度の検査が求められた。 あるいは、Googleストリートビューに使う風景撮影。専用自動車に複数台のカメラを載せて全方向を撮影するが、各カメラで明るさや色を統一しておかないといけない。当然、専用の検査装置が必要になった。 このような新用途向け検査装置も壺坂電機は開発。新市場で必要とされる装置開発にも意欲的だ。

05.jpg 複数台カメラの調整用にも使われた壺坂電機の装置

社長メッセージ
より速く、よりよく、より安く。どれが欠けてもお客様には満足してもらえない

代表取締役
長田 宏二さん
――社長として、大事にしている理念は? 前代社長のころから掲げている「より速く、よりよく、より安く」という理念です。どれが欠けてもお客様に満足してもらえません。 当社はカメラメーカーと以心伝心の関係を築いてきたので、同業他社よりも圧倒的に“速く”検査装置を開発できます。これまでの開発を通じて蓄積してきたノウハウもありますし、お客様が必要とする検査用の装置を既に製品化して、ある程度はそろえているという強みもあります。 もちろん品質にもこだわり、“よい”検査装置を作っています。当社のように精度が高く、多様なカメラに対応できる検査装置を製造できる企業は、世界的に見てもほとんどないでしょう。 また、お客様のご要望を満たせるようにした上で、できるだけ“安く”検査装置を提供できるように心掛けています。例えば、お客様が望むよりも高度な最新機能をいくつも搭載させて200万円の高額な装置を納めるよりも、必要最低限の機能にとどめて30万円の装置を作って提供した方が、お客様にはずっと喜んでもらえます。そのように、「お客様にとって最適な装置をより安く作る」ことを大事にしています。 まず中途採用の場合、当社の事業・技術領域に詳しく、即戦力になることが前提になります。その上で、できる限り幅広い業務に対応しようという向上心のある人を採用するようにしています。 というのも、当社は小さな会社ですので、ソフトウェアを開発する力が飛び抜けていたとしても、電気設計や機械設計といったことまでできないと活躍できないのです。 新卒採用の場合では、もちろん即戦力になることよりも、今後の伸び代を評価したいと考えています。それでも中途採用と同様に、将来的には幅広い業務に対応してほしいですから、「あれもこれもやりたい」とモノづくりに対して意欲がある人を採用したいです。 また最近では、売上の30%ほどを海外からの新規案件が占めています。台湾や中国などの海外メーカーとやり取りできるように、中国語や英語が話せる人も積極的に採用していきたいです。 当社である製品の担当者になると、肩書きに関係なく、最初から最後まで1人ですべて担当することになります。開発や設計など、1から10まで自分で考えてできるため、やりがいを感じやすい職場だと思います。 これからはあらゆる分野でカメラが使われるようになるでしょう。というのも、画像処理の技術が発達したため、カメラがセンサーとして使われるようになったからです。以前は光量や熱量など、1つずつの計測機能を持つセンサーを用いていました。それがカメラ1台で、複数のセンサーの機能を担えるようになってきたのです。 そのため、これまではカメラメーカーとだけ取引してきましたが、今後はスマホ、自動車、検査装置など、さまざまな分野が対象になります。実際、今は車載カメラ関連の注文が増えていますし、今後は医療や介護などの分野でも、社会の役に立つような製品を作っていきたいと考えています。 当社で働く若手社員は、「モノづくりが楽しい」という純粋な気持ちを持って、とても真剣に仕事に取り組んでくれています。彼らからは、「どうしても、この製品を作り上げたい」という強い思いが感じられるのです。とても素晴らしいことだと思います。 皆さんも、意欲旺盛に仕事ができる人になってください。そして、初めて仕事に取り組んだときの新鮮な気持ちを覚えておいてください。年を取ってからも、若いときの気持ちを失わずにいてほしいですね。

06.jpg 代表取締役 長田 宏二さん

先輩メッセージ
1年目から、タッチパネルの画面設計・プログラム開発を任せてもらえ、自信になった

技術部 電気グループ
畑さん
――この会社のことを、どうやって知りましたか。 就職活動中、就職支援サービスを展開する企業に紹介してもらい、面接を受けました。 面接のために会社を訪れてみると、1階が製造現場で、2階では設計をしていました。設計と製造の部署が近いので、自分の設計した製品をすぐに確認できるなど、いろいろと利点は多そうだと感じました。 入社から1年3カ月ほどの間に、10個ほどの製品に関わりました。設計の細かい調整やソフトウェアのアップデートなども含むので、実際に「自分で設計をした」と言えるのは2~3件です。 そのうち、最初の半年間は研修中心の日々でした。まず3カ月間は製造現場で手伝いをやらせてもらい、その後に電気グループに配属されて設計の仕事に携わるようになりました。電気グループでも3カ月ほどは設計の基礎について教わる日々でした。 そう考えると、1年に満たない期間で、2~3件の設計を担当したことになります。入社間もない若手としては、かなりたくさんの案件に関わらせてもらったと感じています。 その中でも印象深いのは、タッチパネルを使った検査装置で、タッチパネルの画面設計を任されたことでしょうか。どこにどんなボタンを配置するかと画面構成を考え、デザインについても私が意見を出しました。「入社間もない社員にも、こんな大事な仕事を任せてくれるのか」とうれしく思いましたし、仕事自体がとても面白かったです。 ただ、タッチパネルの画面設計だけでなく、タッチされたときの信号を処理するソフトウェアも開発することになりました。大学のときにプログラミングの授業を取ってはいましたが、苦手意識があって真面目に勉強していなかったのです。 依頼された当初は困惑していましたが、それでも仕事です。本気で取り組んでみたら、「学生のころは、なぜこんなことが分からなかったのだろう」と感じるほど、理解が進みました。任された仕事も無事に達成できて、自分に少し自信を持てるようになりましたね。 設計したものが完成して設計どおりに動くことを確認できたときや、プログラムが予定どおりの動きをしたときでしょうか。 「自分で描いた回路やプログラムがしっかり機能する」と確認できると、達成感を得られます。 社員数は多くありませんが、みんな顔なじみで、とても親切にしてくれます。特に同じグループの先輩方は、質問すると忙しくても手を止めて丁寧に教えてくれます。とてもありがたいことですよね。 まずは1人で、電気回路の設計も、ソフトウェアの開発も、全部できるようになりたいです。 電気回路については、自分1人で設計できるようになりましたが、まだ先輩に支えられて何とかできている状態です。ソフトウェアの開発にしても、まだゼロから作ったことはなく、全体の一部だけを切り出して任せてもらっています。 早く、全部1人でできるようになりたいですね。 自分は情報系の学科ではなく、電気系の専攻だったので、「ソフトウェアは苦手だ」と思い込んでいました。でも、やってみたら意外とできたので、「逃げずに向き合うことは大切だな」と考えるようになりました。 これは就活でも言えることではないでしょうか。皆さんも、「自信がないから」といって自分の選択肢を狭めないでください。

07.jpg 技術部 電気グループ 畑さん
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先輩メッセージ
入社して3カ月は製造現場で研修。品質検査の厳しさに驚いた

技術部 電気グループ
宮井さん
――こちらの会社に、応募した理由を教えてください。 高等専門学校に通っていたころも、大学での専攻も、電気系を専門にしていました。それで、「仕事も電気系にしたい」と思って探してみたのです。 すると、ある人に「検討してみてはどうか」と当社のことを紹介されました。電気系だけでなく、製造にも携わることができる上に、大学で少し学んでいたソフトウェア開発の仕事もあるということで、興味を持って応募してみました。 面接に来たときに感じたのは、社員みんながとても親切だということです。緊張せずに自然体で過ごせまして、「いい会社だな」と感じるようになりました。 まだ3カ月強で、研修を受けているところです。 最初の3カ月間は、会社の製品のことを知るために製造現場で働くことになりました。製品の組み立てや検査のお手伝いをしていましたね。 「こんなことも検査するのか」と新しく知ったことも多かったです。「製品として出荷するには、ここまで厳しく検査する必要があるのか」と仕事の厳しさに驚くこともありました。 そして3カ月が経ち、つい先日、設計の部署に配属されました。今は、過去のソフトウェアを手直しする作業のお手伝いをしています。具体的には、レンズの焦点までの距離を測定する際、正常ではない予期せぬ計測結果が多く出てしまっています。問題点を特定・修正することで、安定的に正確なデータを測定できるようにしようと試行錯誤しているところです。 入社してすぐ、お客様に納品する製品に関わる仕事を経験させてもらいました。「自分の携わった製品を、実際に使ってもらえる」と実感できたことが、うれしかったです。自己満足ですが、「わずかながらでも、自分の携わった仕事がお金になって、会社に貢献できた」とも思えましたね。 先輩社員の皆さんが親切で優しい方ばかりだというところです。「こんなにいい人ばかりの会社があるのか」と本気で驚きました。 社長もとても気さくな方で、何かあるとすぐに相談に乗ってくださいます。今、席が近くて仕事も一緒にやらせていただいているのですが、いつも社長の指示は的確だと感じています。面倒見がよくて、よく気を配っていただいてもいるので、とてもありがたいです。 設計の仕事に携わるようになったのは、最近のことです。まだ何も分かっていないのですが、高専・大学とずっと勉強してきた電気系の知識を生かして、電気回路の設計をしたいですね。 また、もっとソフトウェアの勉強もしようと考えています。とにかく、会社に貢献していきたいです。 私は就職活動のとき、自分で「本当にやりたい」と思っていた電気系の設計業務ができる会社を全力で探していました。 そして、その結果として出会った会社に入社してみたら、とても楽しい職場だったのです。 「やりたい仕事ができる」ということは、人生の中でとても大切なことだと私は考えます。皆さんも「やりたい」と思ったことを追求して、理想の職場を見つけてください。 注)掲載している情報は、取材日(2014年7月)時点のものです。

09.jpg 技術部 電気グループ 宮井さん
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