<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

中小企業しごと魅力発信プロジェクト 東京カイシャハッケン伝 東京カイシャハッケン伝

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TOKYO SHIGOTO WAGON REPORTトーキョー・シゴト・ワゴン 実施レポート

社員第一主義。一人ひとりを大切にする企業特集

株式会社吉村/11名参加

 この日に訪れたのは、主に日本茶のパッケージの製造・販売を手掛ける吉村です。社員と会社はパートナーと考える同社では、社員の意見を取り入れた働きやすい職場づくりを実現しています。まずは橋本社長から会社のあゆみについてお話しいただき、オフィス見学の後、橋本社長や取締役、新入社員を交えての座談会を行いました。

お茶に関連する商品を幅広く手掛けている

ツアー内容

会社説明 働きやすい職場環境を社員と一緒に作る
 創業87年目を迎える吉村は、日本茶のパッケージを専門とするメーカー。はじめに、橋本社長から同社のあゆみについて伺いました。
 「お茶は湿気が大敵ですから、かつては茶箱という大きな木の箱に保管し、茶屋で販売するというのが一般的で、消費者は茶箱から出したお茶を茶袋という紙の袋に必要な量だけ入れてもらうというスタイルで購入していました。当社は、この茶袋を製造する家内工業から事業をスタートし、現在、社員総勢235名体制で気密性の高いアルミパッケージを生産しています」
 そう話す橋本社長が誇るのは、創業87年にして一度も赤字を出していないこと、社員をリストラしたことがないことだといいます。そんな輝かしい歴史を有する吉村の求める人材は、与えられた環境の中で、自分で働きやすい環境を作り上げていける人とだと語ってくださいました

  • 会社の歴史や取組を語る橋本社長

オフィス見学 ずらりとオリジナル商品がならんだエントランス
 続いて、参加者はオフィスを見学しました。ここで参加者の興味を引いたのが1階のエントランス。そこには茶器や茶袋のほか、お茶に合うように開発され、かわいらしいパッケージに包まれた金平糖やチョコレートなどのお菓子がずらりと並んでいました。また、1階では、社員の誰もが自由に業務改善の提案ができる「ノーベル起案」の説明を受けました。アイデアを提出すると採用不採用問わず、会社から報奨金がでるため、新入社員からベテラン社員まで意見を言いやすい雰囲気があるそうです。次に、参加者一行は執務室のある2階に案内されました。執務室入口には、経営方針や財務状況が記された壁新聞が掲示されており、会社の運営に個々の社員も主体的に関わってほしいという同社の方針が表れていました。

  • 社員のアイデアを募るノーベル起案の掲示も見学

抹茶ミニシェーカー体験、そして座談会
 次に、吉村のオリジナル商品である抹茶ミニシェーカーで、アイス抹茶ラテづくりを体験。抹茶の深い味わいに、参加者からは感嘆の声が上がりました。そして抹茶を味わいながら、3つのテーブルに分かれて座談会を行いました。テーブルには橋本社長、取締役、そして新入社員が付き、参加者たちの疑問に答えました。全社員の名前を覚えているという社長には、「社員に対する思い」についての質問が多く投げかけられました。「まず、短所を知り、そこをどう補っていくかを一緒に考える」という社長の答えに参加者は大いに納得。また、取締役には、商品の種類や国内外の市場についての質問が多く寄せられ、その一つひとつに丁寧に返答。そのどれもが参加者にとって実りのある内容でした。さらに、参加者と同世代の新入社員には、入社した理由など、ストレートな質問が殺到。若手社員は「社長のお茶に対する熱意にひかれて」と答えていました。

  • 抹茶ミニシェーカーを振るだけで、簡単に抹茶原液が完成
  • 抹茶を味わいながらの座談会では活発な質問が飛び交った

参加者の声

 「自分たちの取り扱うお茶やその他の商品に愛情を持っているというのを実感しました」、「会社が社員ひとり一人を大切にしているという雰囲気を肌で感じました」、「自分のアイデアがビジネスにつながるというのはとても魅力的」という声が寄せられました。

まとめ

 今回訪問した吉村は、日本茶のパッケージの製造だけでなく、日本茶市場の拡大につながる商品開発に、経営者と社員が一丸となって情熱をささげている会社でした。また参加者たちは、橋本社長のお話をお聞きし、何よりも社員を第一に考えているという温かさを実感することができました。