<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

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TOKYO SHIGOTO WAGON REPORTトーキョー・シゴト・ワゴン 実施レポート

新たな領域にチャレンジ! 開発力が優れた企業特集

株式会社CSS技術開発/9名参加

 この日に訪れたのは、建設現場などの測量や測量機器の開発をするCSS技術開発です。ツアーは、大山社長の会社説明から始まり、社員引率による社内見学、そして、測量機器を使った測量体験の後、若手社員を交えての座談会と続きました。

同社の歴史や事業について熱く語ってくださった大山社長

ツアー内容

会社概要と測量の実態、そして将来性についての説明会
 ツアーの冒頭で大山社長は会社概要だけでなく、測量の歴史とその重要性、さらには最先端の測量技術、測量技術がもたらす最新の建設現場事情と、同社の将来性を分かりやすく語ってくださいました。
 「建造物はもちろん、道路、橋、トンネルなどを作る上で、測量はなくてはならない仕事です。測量によって、地図上のどこに何を作るかを正確に示すことができますし、その図面に従って建設は進められていきます。この技術も日進月歩で、当社では常に最新技術を導入し、より正確な測量の実現に情熱を傾けています」
 大山社長の説明によると、同社のGPSを駆使した測量誤差はわずか1~2センチ。さらに、ドローンなどの最新機器も導入し、人が作業しづらい山間部や河川などでもスピーディかつ正確な測量を実現していると言います。そうして集積した測量データを生かし、建設現場での建設作業車の自動運転技術開発にも力を入れているという説明に、参加者たちは驚きの表情を浮かべていました。

  • 大山社長の説明に真剣に耳を傾ける参加者

社内見学、測量機器を使ってゲーム感覚で測量体験
 続いて、社員に引率されて参加者は社内を見学しました。社内は受付カウンターなどで仕切られていないため、社員が働く姿を目の当たりにできる広々とした雰囲気。来訪者に「社員が働くありのままの姿を見て欲しい」という思いからこうしたレイアウトにしているといいます。
 社内見学の後は、「おまかせ君」という同社が開発したソフトと測量機器をワイヤレスで接続して測量する体験を行いました。初めは測量機器の取り扱いに四苦八苦する参加者も、ゲーム感覚の体験に、自然に機器の使い方にも慣れていったようでした。「このような機器を用いてどれくらい効率が良くなりましたか」という参加者からの質問に、「最新のレーザースキャナーやドローンの導入によって、これまで10日間かかっていた作業が1日でこなせるようになり、お客様から大変喜ばれています」と社員の方から答えていただきました。参加者は、実際に体験することで会社の理解をより深めたようでした。

  • 社内見学中に社員の方へ質問
  • スマートフォンを使った測量体験に夢中で取り組む参加者

入社動機ややりがいなどについての本音トーク座談会
 続いて、参加者からの質問に社員が答える座談会が行われました。参加者からは、文系よりも理系が有利なのかといった質問が多く寄せられ、社員の方からは「入社してからの講習会が充実しているので、文系、理系に関わらず測量技術について学べます」と説明がありました。事実、同社の社員は、文系と理系の割合が半々という説明に参加者から安堵の声が上がっていました。入社動機についての質問には、「手に職を持ちたかった」、「オフィスがきれいだったことと、面接の際の社長や社員の人柄にひかれた」という回答があり、やりがいについての質問には、「地図に残る仕事」、「測量という分野のスペシャリストとして、大掛かりな高速道路の建設などに参加できるのが誇り」という答えが返ってきました。

  • 参加者から率直な質問に社員が丁寧に答える

参加者の声

 「日本の建設業界をけん引する最新技術に魅了されました」、「測量は屋外での仕事と思っていましたが、社内でパソコンやスマートフォンを駆使する仕事もあるということが分かりました」、「現場で実際に使われている機器に触れることができたことで、測量の仕事に興味が持てました」、「社員の皆さんが測量という仕事に誇りを持っているのが素晴らしいと思いました」という声が寄せられました。

まとめ

 今回訪問したCSS技術開発は、建設現場には欠かせない測量という分野で積極的に新しい技術を取り込みながら日本の測量業界をリードする会社でした。今回のツアーを通じて参加者は、新たな分野に積極的に挑み、中小企業ながら業界を先導する将来性と、そこに働く社員の誇りややりがいに魅力を感じたようでした。