<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

中小企業しごと魅力発信プロジェクト 東京カイシャハッケン伝 東京カイシャハッケン伝

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TOKYO SHIGOTO WAGON REPORTトーキョー・シゴト・ワゴン 実施レポート

生活に密着!社員と技術を大切にする企業特集

株式会社村井/11名参加

 この日に訪れたのは、靴を作る際に使われるシューパーツやフットケア製品、ルームシューズの企画、製造、販売を手掛ける村井です。同社のシューパーツは、日本国内で製造されている婦人靴の約60%に使われているといいます。また、同社はスポーツ用インソールなどの開発にも積極的に取り組んでいます。ツアーは会社説明から始まり、Myインソール製作体験と質疑応答を行いました。

同社の会社概要に真剣な表情で聞き入る参加者

ツアー内容

会社概要と足もとの健康を支える靴の話
 1931年創業の村井は、豊島区の本社のほか、埼玉、神戸、新潟、そして台湾に拠点をおいて事業を展開しています。まずは、事業内容について社員より紹介がありました。
 「日本人の足の特徴を知り尽くしたノウハウがイタリアの高級靴ブランドにも認められ、調整用のパッドが採用されるなど、当社のシューパーツは国内外から高い評価を受けています」との紹介に参加者からは感嘆の声が上がりました。
 同社では、ビジネスシューズやパンプス用のインソールをはじめ、ゴルフやランニングなどスポーツ向けのインソールの開発にも積極的に取り組んでいます。
 「実は自分の足のサイズをきちんと知らず、足に合わない靴を選んでいる方も多いです。それが足の痛みや骨格変形のもとになります」という説明に、参加者は多くの人が間違った靴選びをしていることに気付かされ、興味深く社員の話に耳を傾けている様子でした。

  • 社員が事業と製品について紹介

自分の足にフィットするMyインソール製作を体験
 足のトラブルは、サイズが合っていない靴やハイヒールを履いたときや、激しいスポーツをして足に大きな負荷が掛かったときに起こりやすいといいます。インソールは、足に部分的に掛かっている荷重を全体に分散させることで、足のトラブルを防ぎ、快適な歩行を手助けする重要な役割を担っているという説明がありました。
 足のサイズや靴の選び方などについての説明を聞いた後、Myインソール製作を体験しました。まずは、専用の用紙に足を乗せて足の輪郭を描き、親ゆびと小ゆびの付け根にある骨や土踏まずの頂点の骨などいくつかのポイントにチェックを入れ、インソールの設計図を作ります。そして、完成した設計図を基に、土台となるインソールに足の基本骨格を支えるパッドを貼り付けます。その上から敷き革を被せれば、Myインソールの出来上がり。参加者たちは自分で製作したインソールを靴に入れて試し履き、その履き心地の良さに驚きの声が上がりました。

  • インソールの設計図となる足型を描く参加者
  • Myインソールを靴に入れて履き心地を確かめる参加者

入社動機や研修の成果などの質問が飛んだ質疑応答
 Myインソールが出来上がったところで、社員3名との質疑応答が行われました。参加者から入社動機について質問があると、社員からは「身近にあるものを作る仕事に就きたかったから」、「一緒に働いてみたいと思う社員と出会えたから」、「たくさんの特許を持っているところに惹かれた」という回答がありました。また、2~3カ月掛けてほぼ全ての部署をまわるという入社後の研修について、どんなことが学べたのかとの質問が上がると、「いろいろな部署の仕事内容が分かり、自分に何が向いているのか知ることができた」、「どのような順番で情報が流れていくのか、会社全体の仕事のつながりを理解できたことで、それぞれの仕事の意味や気を付けるべきところが分かるようになった」、「製造現場で使用される工具などの置き場所がきちんと決められていて、効率的に仕事が進められていることを実感した」という回答がありました。

  • 質疑応答で参加者からの質問に答える社員

参加者の声

 「自社製品に社員が自信を持っていることが素晴らしいと思いました」、「多様な仕事ができる点がとても魅力的に感じました」、「仕事への情熱や誇り、社員さん同士の仲の良さが知れて、ますます興味がわきました」という声が寄せられました。

まとめ

 今回訪問した村井は、シューパーツやインソールの製造を通して、足もとから私たちの健康を支えている会社でした。国内外で認められているという技術や、中小企業ならではの社員同士の距離の近さに参加者たちは魅力を感じ取っていたようでした。