<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

中小企業しごと魅力発信プロジェクト 東京カイシャハッケン伝 東京カイシャハッケン伝

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TOKYO SHIGOTO WAGON REPORTトーキョー・シゴト・ワゴン 実施レポート

二松学舎大学貸切回

株式会社村井/4名参加

 この日に訪れたのは、足と靴をフィットさせるためのインソールをはじめとするフットケア製品の企画、製造、販売を手掛ける村井です。各種スポーツ向けインソールの開発にも力を入れ、2019年、2020年と2年連続でグッドデザイン賞を受賞するという快挙を成し遂げています。ツアーは会社説明から始まり、Myインソールづくり体験、質疑応答を行いました。

会社概要を身振り手振りで紹介する社員

ツアー内容

足と靴の悩みに応える事業展開
 今年で創業90周年を迎える村井は、豊島区の本社と埼玉・神戸・新潟、さらには台湾にも拠点を置き、シューパーツ事業、フットケア事業、そして履もの事業の3つを柱に事業を展開していると社員から説明がありました。
 「当社が大切にしているのは、“人々の健康で快適な生活づくりに貢献する”という企業理念です。お客様に寄り添ったものづくりをするために、一人ひとりの足と靴の悩みに向き合っています」という同社のものづくりへの思いに、学生たちは真剣な面持ちで耳を傾けていました。
 「皆さんは自分の足のサイズを知っていますか。親ゆびから踵までの足の長さに加えて、親ゆびの外側から小ゆびの外側までの足の幅、そして親ゆびから小ゆびまで一周した甲の厚さも重要になります。この3つのサイズを知らないことが原因で、合わない靴を履き続けてしまい、足のトラブルにつながっている人が多いのです」という話に、学生たちは興味をかきたてられた様子で聞き入っていました。

  • 社員からの質問に手を上げて応える学生

自分の足に合ったインソールづくりを体験
 インソールは、足のトラブルをケアしたり、靴のフィット感を高めたり、足に大きな負荷がかかるスポーツシーンなどで足を守ってくれる重要な役割を果たしているという説明がありました。その後、学生たちは自分の足に合ったオリジナルのインソールづくりを体験。用紙に足の輪郭を描き、親ゆびと小ゆびの外側にある骨や、足の側面の中ほどにある出っ張った骨の位置などにチェックを入れて、自分の足にフィットするインソールの設計図を描きました。次に、自分の足の形にカットしたインソールにパッドを貼り付け、その上から敷き革を被せてMyインソールを仕上げました。学生たちは、自分の靴にインソールを挿入し、その履き心地の良さに驚きを隠せない様子でした。

  • 社員の指導のもと、インソールづくりに挑戦する学生
  • クッション材を自分の足のサイズにカットする学生

事業展望や研修などについて聞く質疑応答
 最後に、質疑応答が行われました。日本の人口が減少する中、事業の展望について聞かせくださいという学生からの質問には、「当社は、ものづくりを通して人々の生活を豊かにすることを理念に掲げています。企画力、製造力、そして営業力を結集して、時代に寄り添ったものづくりに挑戦し続けています」という答えがありました。また、入社後の研修とはどんなものでしょうかという質問に対して、「研修では、全部署をローテーションします。会社はそこで新入社員の適材適所を見極めますし、また、自分がどの仕事に興味を持ったのかという希望も聞いてくれます」という回答があり、続けてほかの社員から、「本日、会社案内を担当した社員も、研修中に社員のために動ける能力が高いと感じ、管理部への配属が決まりました」というコメントがありました。「1社でも多くの企業を見ることが大切」といった助言や、「やりたい仕事は誰に反対されてもやるという気持ちが必要」といった意見をいただきました。

  • 学生からの質問に答える社員

参加者の声

 「靴という私たちの日常に関わる仕事に魅力を感じました」、「いろいろなことに挑戦でき、多くの経験が積める研修制度に魅かれました」、「面談で自分の希望職種を聞いてくれるという姿勢に社員を大切にしている会社だと感じました」という感想が寄せられました。

まとめ

 今回訪問した村井は、私たちの足元を支える靴のパーツを企画、製造、販売している会社でした。90年という長い歴史を有しながらも、会社と社員が一丸となって新しいものづくりに挑戦している姿勢に、学生たちは魅力を感じ取ったようでした。