<中小企業しごと魅力発信プロジェクト>

中小企業しごと魅力発信プロジェクト 東京カイシャハッケン伝 東京カイシャハッケン伝

文字サイズ

menu

TOKYO SHIGOTO WAGON REPORTトーキョー・シゴト・ワゴン 実施レポート

第4回 多様な社会に対し、時代の先を読む企業特集

1社目 芝園開発株式会社/9名参加

芝園開発は、駐車場・駐輪場管理の運営を主に行い、更にはそのノウハウを活かしてフィットネスジムも展開している会社です。足立区にある本社を訪問し、併設する時間貸駐輪場やフィットネスジムを見学しながら、代表や社員のお話を伺いました。

会社概要や事業内容について説明する布川さん

ツアー内容

会社概要の説明と施設見学 事業を通して、マナー環境を創造する
 本社に着くと、まずパーキングシステム部の布川さんが、「当社には、①時間貸し駐車場の運営、②駐輪場の運営、③官公需、④フィットネス、の4つの基幹業務があります。どの業務に関しても、一貫したテーマは“マナー環境を創造する”こと。違法駐車や駐輪は、社会的な課題です。事業を通して、車、自転車を放置しないというマナーを普及していくことを軸に、日々の業務に従事しています」と、事業内容についてお話してくださいました。
 4つの業務のうち、聞きなれないのが“官公需”です。これは、街の放置自転車対策を、自治体(区)から受けて行う業務。シルバー人材の登用、自転車撤去のトラック運営など、放置自転車に関わる様々な仕事を、同社が一括で運営する、“総合自転車対策業務”です。
 放置自転車対策業務を効率よく管理、運営するために、同社では「Capture」というオリジナルのシステムを開発し、導入しているそうです。スマートフォンで、簡単に自転車が放置された日時や場所、さらには自転車の特徴などが記録でき、高齢者スタッフも簡単に扱えます。新入社員の梅木さんが、実際に使って見せてくれました。

 会社説明の後は、施設を案内していただきました。同社が運営している無人の駐車場や駐輪場では、24時間無人で装置を使ってお客様の利用時間や料金を管理しています。この無人管理のしくみを他でも応用できないかと始めたのがフィットネスジムだそう。 本社に併設しているのは、ジムとは思えないレンガ調のおしゃれな施設。24時間営業のため、昼は主婦、夜は仕事帰りのサラリーマンなどが利用しています。
 続いて1階にある駐輪場では、パーキングシステム部の相原さんから説明を聞きました。通勤、通学利用者だけでなく、多くの人に利用してもらうために、上段と下段、屋外と屋内で料金設定を変えるなど工夫や、買い物客などが短時間でも駐輪しやすいように最初の2時間を無料にするサービス、また、駐輪場の支払いには電子マネーが活用でき、ポイントが付与されるサービスも取り入れています。 2段タイプの駐輪場を使用したことがない参加者がほとんどだったため、上段の駐輪機械を操作する体験もさせてもらいました。

社長のお話 大事なのは、とにかくやること!
 海老沼社長からは、“なぜ時間貸駐輪場、放置自転車対策に乗り出したのか?”というお話を伺いました。 同社は、もともと海老沼社長の地元である綾瀬に本社がありましたが、綾瀬駅周辺は、消防車などの緊急車両が通れず、車いすなど体が不自由な方が通行するのも大変なほど放置自転車が多かったそうです。
 “どうにかならないものか”と考えた海老沼社長は、駅周辺の実態調査を行い、そこで、自転車を放置している7割が女性だということに気付きました。なぜなら、駅周辺には月極契約の駐輪場しかなく、パートや買い物などで、一時的に自転車を止める場所がなかったからです。
“本当は止めたいけれど、駐輪場がないから自転車を放置している”と考えた海老沼社長は、時間貸駐車場運営で蓄積したノウハウを活かし、自転車版コインパーキングを作ることを決意。しかし、「儲かるかわからないものに投資はできない」と社員には大反対されたそう。そこで海老沼社長は、「うまくいかなければ全責任は自分がもつ」と、1,000万円を投資し、8時間100円の無人時間貸し駐輪場をつくりました。すると、しばらくして、「便利だからもっと駐輪場を増やしてほしい」という声が殺到したそうです。こうして時間貸駐輪場事業は、今では同社の主力事業にまで成長しました。

 「社会の課題を解決する仕事にはやりがいがある」と語る海老沼社長に真剣に耳を傾けていた参加者たち。その後の質疑応答では、「社員の提案の9割にはGOサインを出すと伺ったが、具体的にどんな提案があったか?」などの質問が出ました。
 「フィットネスも社員からの提案の一つです。経験上、成功するのは3回のうち1回程度ですが、まずはやることが大事。失敗しても成功しても、その経験から得るものは必ずあります。そして、言われたことをやるのではなく、自分の意思でやらなければ意味がありません」
海老沼社長曰く、「イノベーションを起こすには、自らやりたいと思うこと。うまくいくと確信すること。そして、とにかくやること。この3つが大事」とのこと。
「学生時代にどんなことをしていたか? それが今の仕事に役立っているか?」という質問には、自身が学生時代に組んでいたバンドや、社会人になってから青年会議所のリーダーを務め自信がついた経験から、「どんなことでもいいから、リーダーをやってみることが大事」というアドバイスをいただきました。

  • 「Capture」の操作説明を聞く参加者たち
  • おしゃれなフィットネスジムを見学

参加者の声

 参加者からは、「駐車場、駐輪場とフィットネスなど、一見結びつかないような事業がつながっているところがすごいと感じた」などの感想が挙がりました。
 また、「中小企業は、ものづくりやサービスの一部だけを扱っているという先入観があったが、トータルで行っているということを知ることができた」や、「仕事に対して一人ひとりの裁量が大きく、責任は伴うがその分早く成長できそう」など、中小企業に対しての見方が変わったという意見も多く聞かれました。

  • 説明を聞いている間も、駐輪場にはたくさんの利用者が出入り
  • 「就職活動頑張って!」と激励してくれた海老沼社長

2社目 株式会社フジサワ・コーポレーション/9名参加

 2社目に訪れたフジサワ・コーポレーションは、屋外広告や商業施設のサインディスプレイなどを手掛ける会社です。ここでは、北区にある工場を見学した後、豊島区の本社へ移動し、「大型グラフィックを活用した観光促進のアイデア」を実際に考えるグループワークを行いました。

工場見学からワークショップまで、すべて澤田社長が案内

ツアー内容

会社概要と工場見学 街中で目にする広告に、参加者大興奮!
 「当社の経営理念は、『彩で社会の豊かさを作り出す』。この“彩”というキーワードには、多様性や、美しく飾るという意味があります。“自分らしさ”、“企業・ブランドらしさ”があるからこそ世の中の経済は回っている。その多様性をつくり出すお手伝いをし、社会の発展に少しでも役立つことが当社のミッションです」と話してくれたのは、澤田社長です。
 同社が行っているサインディスプレイの大きな目的は、「広告・宣伝」、「ブランディング」、「案内」の3つ。具体的に、商業施設や駅の中にある大型看板、トイレの位置を示す誘導サイン、また、季節によって変わるショーウインドーの装飾などを手掛けています。同社の強みは、これらのデータ制作から、現場での設置、施工までを全て行うこと。百貨店や大型スーパーなどで、エスカレーターのベルト部分に広告が貼ってあるのを見かけることがありますが、実はこれも同社が手掛けているそう。この技術をもっているのは、同社を含めて全国に3社しかないというから驚きです。
 広告宣伝やブランディングをトータルで応援するために、大型なものに限らず、小さなノベルティグッズなども制作しているそう。お客様から、「こんなことができない?」と 頼まれたら、自社や協力会社がもつ機械や技術をフルに使ってできることを考え、新たな制作物を提案することが多いという同社。そのため、社員も工作やものづくりが好きな人が多い、と澤田社長は話します。

 続いて、工場見学です。「お客様が求める装飾や広告の表現の種類は様々。我々もその要望にできる限り応えられるよう、あらゆる設備を用意しています」という澤田社長の言葉通り、建物の各階にUVプリンタや布にプリントする機械、レーザーカッターや、看板などに使用する大判プリンタ、写真用プリンタ、印刷物の汚れや傷、紫外線による色の劣化を防ぐためのラミネートフィルムを貼るラミネーター、直線から曲線まで自由自在に切れる自動カッターなど、大型機械がずらりと並びます。機械を操作するプロの作業を見ながら、また、実際に印刷したものを触らせてもらいながら説明を聞きました。ちょうど印刷しているものの中には、街中や駅で目にするゲームやアーティストの広告があり、これには参加者も大興奮です。

 工場見学の後は、バスに乗って本社に移動です。車中では、参加者から澤田社長へ、「どんな人と働きたいか?」、「印刷素材は何種類あるのか?」、などの質問が投げ掛けられました。「一緒に働きたいのは、たくさんアイデアを思いつく人」、「印刷素材は80種類在庫があります。これは、世の中に出回っている印刷素材のほんの一部。発色が良いか、インクがきちんと乾くか、屋外に長時間置いても縮まないか、劣化しないかなどを検証し、条件をクリアしたものを厳選して使用しています」と一つひとつ丁寧に答えてくれました。「今まで依頼された広告で、“ココに貼るの!?”と驚いた場所は?」という質問には、「絨毯の上に貼ってくれと頼まれたことがあります。でも、常にいろいろなところに広告を貼っているので、ちょっとやそっとの場所では驚かないし、新しいと感じなくなってきました(苦笑)」と、悩み(?)も教えてくださいました。

若手社員とグループワーク アイデアが止まらない!
 本社では、社員2名を交え、「池袋駅から徒歩5分に新設予定の複合施設に提案する、大型グラフィックを活用した観光促進のアイデアを考える」というグループワークを行いました。
参加者は3名ずつ3つのグループに分かれ、まず、「1.商業施設のどのような場所にグラフィックを掲出することができるか?」、「2.自分たちが日常、情報収集に利用しているツールやメディアは何か?」、「3.観光客が興味ある情報はどのようなものか?」の3つについて、それぞれ5分間で、付せんに書き出します。ペンを止めることなく、次々に思いついたことを書く参加者たち。デザイナーの井上さんは、「実際に企画を考える際に、同じような作業を行うのですが、こんなにスラスラ書けません…」と感心していました。

 次に1、2、3で書いた付せんを組み合わせて、具体的なアイデアにまとめます。「これおもしろいんじゃない?」、「外国人向けならこっちのほうがニーズがありそう」、「これとこれを合わせたら、意外といいかも!」などの意見が飛び交っていました。
「時間が足りない!」と言いながらも、発表では、「自動ドアにご当地キャラクターを貼り、SNSで世界中に拡散してもらう。入口から興味を引くことで、“中はもっとおもしろいのではないか”と集客も期待できる」、「フロアマップを、床(floor)に貼る。壁などに貼るよりも、位置情報がわかりやすくなる」、「トイレットペーパーに、Wi-Fiがつながる場所を印刷する」などのアイデアが出ました。
営業部の坂入さんからは、「どのアイデアも、実際にお客様に提案できるくらい面白いものばかり。この短時間でそのアイデアが出てくるのがすごい」いう感想をいただきました。最後に澤田社長から、「会社は組織なので、一人で考えるのではなく、今回のような方法を使ってみんなで意見を出し合うと、よりいいアイデアが生まれる」というお話をいただき、ツアーは終了しました。

  • 工場で、澤田社長の説明を熱心に聞く参加者たち
  • 実際の印刷物を見て、思わず「すごい!」という声が上がる

参加者の声

 ツアーを終えた参加者からは、「ものづくりの現場を初めて見ることができた」、「たくさんの人が協力しあって、一つのものができ上がることを知り、勉強になった」などの感想や、「グループワークを通して、他の人の意見を取り入れて自分の考えをグレードアップさせると、より良い結果が生まれるということが経験できた」などの意見が出ました。「広告を扱う会社だけあって、オフィスがおしゃれ!」という率直な感想もありました。

  • 付せんを使ってアイデアをまとめるグループワーク
  • グループでまとめたアイデアを代表者が発表

まとめ

1社目の芝園開発では、時間貸駐輪所を運営しながら社会の課題を解決している点や一見結びつかないフィットネスクラブの事業を展開している話を聞いて驚いた様子でした。
2社目のフジサワ・コーポレーションでは、大型グラフィックを活用した観光促進のアイデア出しを若手社員も参加しグループワークを行いましたが、付せんが足りなくなるくらいアイデア出るなど活発な意見交換ができました。
今回2社を見学し、個人の裁量権の大きさや自分の意見が通りやすい社内風土を見学でき、中小企業に対する見方が変わったという意見が多数でました。

昨年(平成30年度)実施企業一覧

CONTACT

東京都主催
「中小企業しごと魅力発信プロジェクト」運営事務局

TEL03-3479-0293
(電話受付 平日 9時30分〜18時30分)
FAX03-5413-3020
Mail
東京都
Facebook Twitter
Facebook Twitter
江戸っ子1号プロジェクト 中小企業しごと魅力発信 取り組みレポート キャラクタープロフィール モノづくり、ものがたり TOKYO はたらくネット 東京しごとセンター 東京都産業労働局からのお知らせ 東京カイシャハッケンツアー 冊子バックナンバー
pagetop

CONTACT お問い合わせ

東京都主催「中小企業しごと魅力発信プロジェクト」運営事務局

〒107-0062 東京都港区南青山1-1-1 新青山ビル西館15階(アクセスヒューマネクスト内)

TEL:03-3479-0293 (電話受付 平日 9時30分〜18時30分)

FAX:03-5413-3020

※本事業の事務局は、東京都より㈱アクセスヒューマネクストに運営を委託しております。