一般住宅からオフィスや医療施設まで、幅広い建物に使われる住宅資材を取り扱うタカキ。1956年に材木販売店として創業した同社は、ただ木材を売るだけではなく、住宅に使用する木材をあらかじめ機械で加工する「プレカット」を手掛けることで成長してきた。
　同社のプレカット事業は、工務店などの業務負荷の軽減や高品質な住宅づくりに貢献しているという。
　「東京・埼玉の西エリアを中心に、お客様が必要とする木材を自社工場の加工機で加工し提供できるのが強みです。お客様の近くで長く営業しているからこそ、その要望や変化にいち早く対応し丁寧な仕事ができると考えます。機械による自動化と人の手による繊細さの共存が当社の特徴です」（髙木社長）
　また、工務店とのつながりから派生した住宅設備機器、サッシ、建材の販売事業は同社の売上の半分以上を占めるまでに成長した。住宅設備機器は、キッチンやバス・トイレなど幅広い商材を取り扱い、現在は省エネルギー型製品の提案にも力を入れている。
　同社では顧客である工務店や地場の事業者に貢献し、共に成長をしていく目的で様々な取組を行っている。
　その一つ、「東京大工塾」は若手大工の育成を目的に同社が中心となり設立された。また、同社と地元企業が共同開催する「夏休み木工チャレンジ」は、地域の子どもたちに木工体験をしてもらうことで、木材を使ったものづくりに興味を持つきっかけづくりを目的にしている。参加した子どもに後日、プレカット工場を見学してもらう機会もつくっている。
　「１社ではできないことでも、複数の会社が協力し合うことで、新しい価値を提供できます。このようにパートナーと共に成長していくことを大切にしています。当社が取引先のことを『取組先様』と呼んでいるのもその表れです」（髙木社長）

　相手への伝え方、自分で考え解決策を導き出す能力を重視している同社。これらを鍛錬するために「コミュニケーション研修」や「課題解決研修」を開催し、必ず社員全員が参加する。製品知識を身に付けるため取引先主催の製品研修も随時開催され、新人に限らずベテラン社員も積極的に参加する。
　また、同社には様々な部署の社員がチームを組み、社内の改善を行うTK（タカギカイゼン）活動という取組がある。コミュニケーション研修やこれらの活動によって、若手が気軽に質問しやすい環境があるという。
　「なかなか覚えられない内容を上司や先輩に何度も質問してしまったことがあります。それでも嫌な顔をせず何度も根気強く指導してもらえ、安心して成長することができました」（加藤さん）

　目の前で起きていることにしっかり向き合い頑張っている人が報われる会社でありたいと思います。そのために評価制度や福利厚生も適時適切に改善しています。