温度計測器の開発、製造などを手掛ける専門メーカー。特殊品の製造や顧客からの感謝が仕事の楽しさに
<カイシャの特徴>
●事業内容:業務用温度計と温度センサのメーカー
●働く環境:子育てと仕事、両立して活躍できる
●育成制度:2週間の新人研修で各業務を学ぶ
●仕事のやりがい:特殊品を手掛け顧客に感謝される
「表面温度」の測定に強み。業務用温度計や温度センサをラインナップ
自動車、鉄鋼、半導体、食品など様々な製造現場で使われる温度計や温度センサ。安立計器は設立後、業務用の高精度・高機能温度計の開発をスタートし、多様な機器を製品化するとともに、「表面温度」の計測システムで独自の強みを発揮している。山梨県に自社工場を持ち、開発・設計から製造・販売・メンテナンスまでの一連に対応。機器が正確に温度を測っているかを検査する、温度校正器まで自社で開発・製造している。
「温度計というニッチな製品に特化し、特定の環境で使用する特殊品といわれる製品でも、1点から製造できる対応力があります。取引先は国内の大手メーカーをはじめ、世界中に広がっています」(仙北屋社長)
特殊品は東京都目黒区の本社、量産品は山梨県北杜市の工場で生産しており、海外を含めた販売は代理店と同社営業部が担当している。また、2024年に近距離無線通信機能を搭載した温度計測器を発売。離れた場所からでも温度が確認できる作業効率の良さが好評で、今後の成長が期待できる分野になっている。
特殊品を自分の手で仕上げる面白みや顧客の感謝がやりがいに
ものづくりが好きで入社し、開発・設計を担当している入社9年目、技術部の男性社員は、顧客を訪問したときに、特殊品は設計者自らが製造も行っていると話したところ、驚かれたという。
「特殊品を設計から製造・検査まで、自分の手で仕上げていけるのが面白いです。作った製品に再度注文が入ると、いいものが作れたのだなと実感できます」
「営業アシスタントとして担当エリアの代理店からの注文に対応しています。最適な製品を提案できたときや、難しい納期調整に対応できて先方や顧客から喜ばれたときなどに、仕事のやりがいを感じています」と話すのは入社3年目、営業部の女性社員。
同社は膨大な数の製品をそろえており、配属後しばらくは製品知識が追いつかないことに苦労したという女性社員は、上司の助言もあって自分が対応した内容をノートに整理し読み返すうちに、自然に知識が身に付いたという。
勤続5年ごとに表彰。社員の半数が女性で子育て中も皆でフォロー
穏やかで家庭的な雰囲気の同社。毎年9月9日の創立記念日には5年単位で勤続する社員を表彰している。また、8月には山梨の工場と名古屋・大阪の営業所の社員が集まる懇親パーティーを東京で開催している。
「懇親パーティーは育児中の女性社員や地方から来る社員も参加しやすいよう平日の昼から開催しています。地方の社員は交通費だけでなく、希望によって宿泊費も会社が負担しています」(仙北屋社長)
同社社員の男女比はほぼ半々で、子育て中の女性社員も活躍している。
「同じ部署に短時間勤務を利用している女性の先輩がいます。お子さんの病気などで急に早退しても、みんなでフォローする体制ができているので、将来自分が子どもを持ったときも家庭と仕事の両立がしやすそうだと安心しています」(女性社員)
また、3人以上集まれば、随時部活動を立ち上げることができ、一定の限度内で活動費の半額を会社が補助する制度も魅力。
「観劇部という、舞台の観劇やスポーツ観戦を楽しむ部に参加しています。活動内容はみんなの意見を集めて決めるのですが、私はあえて希望は出さず、バレエ鑑賞やラグビー観戦など未知の体験を楽しんでいます」(男性社員)
新入社員研修は2週間。その後は業務を通じてスキルを高める
新入社員研修は約2週間あり、技術、営業、工場など各部署の業務内容を学ぶ。この間に、2泊3日で行う社会人としての基礎を身に付ける外部研修にも参加。その後、夏頃まで配属先でOJTを受け、本格的に業務がスタートする。
「今年、新卒の後輩が2人配属されました。業務の指導は先輩が行い、私は仕事以外の困り事の相談相手になっています」(女性社員)
2年目以降は仕事を通じてのスキルアップが主になる。
「先輩たちは知識も経験も豊富で、質問すれば何でも丁寧に教えてくれるので、日々の仕事が貴重な学びの場になっています」(男性社員)
社長からのメッセージ
「決してものまねはしない」が創業からの理念。温度計専門メーカーとして、技術と知識を生かし、国内外様々な企業のお客様に貢献しています。
このカイシャが10秒でわかるムービー
ムービーはこちら
●第42号 (2025年10月発行)掲載 ※掲載内容は発行日時点のものです。


